4月は18戦7勝(11敗)の横浜DeNA。新型コロナウイルスの感染などもあって駒不足の先発陣に白星が付いたのはわずか3試合だ。救援陣が踏ん張って逆転勝ちした一戦を振り返ると、とりわけ宮国椋丞(30)と田中健二朗(32)の両投手が存在感を高めている。
逆転劇呼ぶ好投に指揮官絶賛
「ゲームを立て直す投球をしてくれている」。三浦監督がそう評するのが宮国だ。テスト入団で加入して2年目。先発調整が続いた2軍から16日に昇格すると、救援投手としての適性を示した。
19日の阪神戦。2回4失点で降板した先発ロメロに代わってマウンドへ。「今年は戦力にならないと後がない年だと思っている」。並々ならぬ覚悟をにじませる右腕は、スライダーやシュートをコースに投げ分けて2回1安打無失点。その後の逆転劇を呼び込み、指揮官は「流れを変えてくれた」と絶賛した。
28日の巨人戦で今季初失点したが、ロングリリーフができる貴重な戦力に「いろんなことができるし、やってもらおうと思っている」と信頼を寄せている。
開幕1軍の田中健はここまで10試合で1勝3ホールド、防御率0・90。抜群の安定感から接戦や勝ちパターンでの登板機会も増えてきた。
26日の巨人戦では1点リードの七回に登板。2死三塁では岡本和に得意のカーブでカウントを整え、フォークボールで三ゴロに打ち取った。緩急を駆使するベテランは「伝家の宝刀はないけど、安定感で勝負していきたい」と頼もしい。
エース今永の復活が近いとはいえ、先発ローテーションの苦しい編成はしばし続く。リリーフ陣の負担も増しているが、経験豊富な30代の両投手がブルペンを下支えしていく。
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