横浜DeNAは交流戦18試合を9勝9敗、勝率5割で終えた。セ・リーグ5位、借金6は交流戦前と変わらず、巻き返しとはならなかった。
一方で明るい材料も。先発陣は新型コロナウイルス感染から浜口、石田らが復帰し、野手も若手を中心に躍動した。3週間の戦いを検証した。
打線では佐野が存在感を示した。5月24日、開幕ゲームのソフトバンク戦でプロ6年目にして初めて1番を任されるも、高い技術力で役割を全うした。
全試合で1番に入り、出塁率3割5分1厘と首脳陣の期待に応えた。打率3割3分2厘は牧を抜き、セ・リーグのライバル勢をも大きく引き離している。
開幕から外野のレギュラー格だった楠本がけがで離脱後、台頭したのは3年目の蝦名。持ち味の長打力と俊足でアピールした。交流戦の規定打席には達しなかったものの、打率3割2分6厘、2本塁打の好成績だった。
不振で下位に回った桑原は6月に入って打率3割5分5厘と復調。1軍昇格した森も、足と守備で成長した姿を見せた。
交流戦防御率2・60の投手陣は先発、救援ともに奮闘した。エース今永は7日の日本ハム戦で無安打無得点試合を達成するなど3戦2勝、防御率0・86と獅子奮迅の働きだった。
開幕から唯一ローテーションを守っている大貫も疲れを見せず2勝1敗、防御率0・98と安定感が光った。石田、浜口の復帰コンビや6年目の京山も試合をつくった。
救援陣は守護神山崎や伊勢を中心に粘った。交流戦前は12球団で唯一、4点台と低迷していたチーム防御率は3・75まで改善している。
リーグ戦で浮上の鍵は打線にある。チーム打率を2割5分に上げてリーグトップに躍り出た一方、198得点は5位と寂しい数字。佐野も「交流戦は投手が頑張っているのをすごく感じた。野手がしっかりと点を取れるように」と決意する。
佐野の1番継続について「一つのプランとして持っている」と三浦監督。主力では牧、大和に続きチーム3番目の得点圏打率をマークしている主将の起用法も、焦点の一つになりそうだ。
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