球団オフィシャルパフォーマンスチーム「diana(ディアーナ)」が今夏、子どもたちに手ほどきする貴重な機会に恵まれた。横浜で3年に1度開かれるダンスの祭典の次世代育成事業に参加。幼少期から踊りに励んできたメンバーにとって、原点を思い出す特別な時間になった。
8月3日、横浜市戸塚区のダンスホール。チームをまとめるキャプテンのFukaさんは優しい笑みをたたえていた。
「笑顔で元気いっぱいに。全力で何かを応援する気持ちで踊ってね」。集まった小学1~6年の女児らにそう呼び掛けると、「はーい」と大きな声が返ってきた。
ディアーナが携わったのは、日本最大級のダンスフェスティバル「Dance Dance Dance@YOKOHAMA2021」。その次世代育成事業の一環として企画された、ダンスの楽しさを学ぶワークショップで講師を務めた。
開催はちょうど、東京五輪でプロ野球が中断された時期。新型コロナウイルスの影響で、昨季から幼稚園訪問などのチームの取り組みが制限されていたが、この中断期間だけは対外的な活動が許可されたという。
小さなダンサーと触れ合える、かけがえのないひととき。Fukaさんは球団歌の「熱き星たちよ」の振り付けを教えながらふと思った。
「自分も10歳の時に参加したワークショップの先生がきらきらしていて憧れていたんだっけ」
小1からチアダンスのスクールに通っていたFukaさん。「先生」と呼ばれた計2時間は、2019年からチームの一員となり、2季連続でキャプテンを担う自身にとって踊る意味を再確認した時間でもあった。
後日、ワークショップで一緒に汗した親子から手紙が届いた。「ストレッチ、ダンスの練習を欠かしてません。いつか一緒にハマスタで踊りたいです」。温かい言葉を胸にFukaさんは今、グラウンドでのパフォーマンスに全力を込める。
「楽しさや魅力を伝えて、子どもに夢を持ってもらうきっかけになりたい」。こう意気込むと、今季は数えるほどになったスタジアムでの活動に目を向けて言った。「日々進化した踊りを見せてファンのみなさんと感動を分かち合い、残りわずかのシーズンを駆け抜けます」
=随時掲載
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