横浜DeNAで来季チーフ投手コーチを務める大原慎司コーチ(38)が16日、横須賀市夏島町の球団施設「DOCK」で取材に応じた。今シーズンまではアナリストとしてデータ面でチームを支えつつ、試合中はブルペンに入り、ベンチと連携して投手陣のサポートに尽力した。投手を統括する立場に変わることを受け、展望を語った。
―チーフ投手コーチに就任する。
「投球フォームをいじらないという(今季までの)制約が取れたくらいで違和感はないが、責任は感じている。アナリストをしていたのでデータは分かるし、選手としての経験もある。良い意味でそれらをミックスさせて直感的な指導にならないようにして、選手に落とし込んでいきたい」
―試合中の小杉投手コーチとの役割分担は。
「今のところは僕がベンチに入って、小杉コーチがブルペンを担当する予定」
―今季は特定のチームや選手に打たれるシーンが目立ったように見えた。
「最近では左打者に左投手を出すことが理にかなっていないことも多い。右打者を抑えるのが得意な右投手もいる。データから見える要素もミックスした起用になれば、相性の偏りは解消できるかもしれない」
―今季は山崎が苦しんだ。
「アナリストとしてアプローチできなかった。僕自身も苦しい部分はあった。数字的にはそこまで悪いスタッツ(指標)ではなく、どちらかといえば上位の数字を出している中で結果がついてこなかった。打たれてはいけないポイントで打たれてしまったイメージ感が先行している部分もあるので、良い点と悪い点をしっかり分けて本人と話し、お互いが納得してシーズンに入りたい」
―コーチとして取り組みたいことは。
「基本的にカウントを整える作業を徹底させたいのと、他の部分でも隙があるので粗さを取り除きたい。投手陣のUZR(守備能力の評価指標)が低く、大体1試合分を落としたくらいの数値が出ていた。それがしっかりできていれば1試合は拾えたということ。そうした投球以外の基礎的な部分をしっかりできるようにキャンプから言っていこうと思っている」
―秋季練習で目に留まった投手は。
「若手だと坂本と徳山。育成だがマルセリーノも伸びている」
―小園の育成方針は。
「投手コーチみんなで話し合ってしっかりと課題設定をしてあげたい。それさえしっかりしていれば、誰が教えようがぶれないと思う。本人が迷わない形で、投手コーチがアプローチできるような体制をつくるのがベストだと思う」
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