横浜DeNAの石田健大投手(29)が自身初の2桁勝利、規定投球回到達を来季の目標に掲げ、秋季練習で汗を流している。「先発投手は誰もがそういう気持ち。(先発ローテーションの)6枚に入らないといけない」。先発に再転向して復活した左腕はこの秋、さらに前に進むための土台を築いている。
4年ぶりに開幕ローテーション入りした今季は、新型コロナウイルスの感染による離脱もあったが、7勝(4敗)、防御率2・95でチームの躍進に貢献した。それでも満たされることはない。「勝ち星を先行できたけど、もっと勝てたと思う」
来年30歳 課題はスタミナ
勝ち星を伸ばすための最大の課題はスタミナ。「ずっとそうだけど、あまり長いイニングを投げられてないし、100球前後でバテがくる」と石田。今季は先発で15試合に登板し、平均投球回数は6イニングに届かなかった。
秋季練習では筋力トレーニングに力を入れている。「体を大きくすればいいものでもない。中の方(の体幹)を強化して、肩と肘に負担のかからない投げ方を確認したい」。経験も生かしながら試行錯誤を重ねる。
「上には上がいる」と素直にたたえる存在がチームにいる。同じ左腕で1学年下のエース今永。「(今永)昇太はけががあっても規定(投球回)を投げて10勝以上した。自分はまだまだ足りない部分がある」と対抗心を燃やす。来年3月で30歳を迎えるが、向上心に陰りはない。
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