横浜DeNAの大和内野手(34)が1日、横浜スタジアムで記者会見し、海外フリーエージェント(FA)権を行使した上で残留すると表明した。同日契約更改交渉に臨み、1千万円減の年俸9千万円で、新たに2年契約を結んだ。
「V達成できていない」
決断に迷いはなかった。
「ベイスターズに来た理由は優勝したいから。その気持ちは消えてないし、達成できていない」。2018年に阪神から国内FAで加入して4年。頂点の景色は、まだ味わえていない。
チーム最年長で来季はプロ17年目を迎える。シーズンオフの強化ポイントを走力とした。「もともとは走る選手だった。脚力を戻せるようなトレーニングに取り組んでいく」と、通算4シーズンで2桁盗塁をマークした快足を取り戻すつもりだ。
ルーキーの牧や2年目の森の台頭で、二遊間のポジション争いは激しさを増した。それでも「老け込む年齢ではない。試合に出たら結果を出すだけ」と意気盛んだ。
一方で「年齢も上がって頼られる立場にもなった。自分が感じたことを伝えられるようになったのは成長かな」とも自覚する。今季、失策を犯した翌日に早出で守備練習をする森を、グラウンドで見守る大和の姿があった。
横浜の地で現役生活を終える考えがあるかを問われ、「そうなれたらいいなと思う」と大和。「自分は(阪神時代を含めて)優勝を経験していない。みんなで味わえたら」。悲願をかなえるため、ベテランは静かに闘志を燃やしている。
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