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総評

秋元才加さんはなぜ、ジェンダー平等やLGBTQ、人種差別などの社会課題について考えを主張するのか、理由を掘り下げた記事。自身のルーツやいじめ経験、「痩せ信仰」に苦しんだ10代、自信を得たアイドル時代── コンプレックスを乗り越えた彼女の言葉には説得力があり、他者との「違い」を認め、尊重することの大切さに気づかせてくれる。
(LINE NEWS編集部)

"元アイドル"という鋳型を超えた言動が「リベラル」だ・「勇気がある」と「称賛されること」にもまた「レッテルを貼られているような、居心地の悪さ」を覚えるという、秋元さんの感性。いわば《(アイドルの)レッテルを打破する人、というレッテル》をも打破していく姿を、重層的に描く記事です。スクロールアップすればするほど掘り下げられていくこの感じは、クリックするほど深層のレイヤーを訪ねられるWebの世界にとてもフィットしています。
フェミニズムを学び始め、その視点に頷きつつも、出身のアイドル界を「否定しきれないという複雑な思い」を抱くところも、そんな重層性の1つ。物事は、そう簡単にYesかNoかに仕分けられるものではありません。「私とは違いますね。でも、あなたの意見はわかりました」という名言も、そう。「わかる」とは必ずしも《同意する》ことではなく、《尊重する》ことなんだな…と気付かせてくれ、SNS界をトゲトゲしい非難の言葉が飛び交う今こそ、皆で受け止めたい学びです。
(特別アドバイザー・下村健一氏)

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