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総評

血を受け継ぐ無敗の3冠馬コントレイル(記事公開時は2冠)の活躍もあり、スポーツ界の盛り上がりをタイミングよく捉えた記事。2006年の凱旋門賞挑戦時の知られざるエピソードを引き出したほか、レースシーンだけでなく、厩舎内の馬の表情などの豊富な写真を織り交ぜながら、当時の関係者の思いや空気感を鮮やかに蘇らせている。
(LINE NEWS編集部)

サンスポのサイトによると鈴木記者はディープインパクトの“番記者”だったそうで、さすが専門家の書く物は違うな…と唸らされる記事です。情報量も、愛の量も違います。全編、ディープ・ラブに満ちた筆致でありながら、素人ファンの賛歌とは異次元の濃度で、競馬ファンでないLINE NEWSユーザーをも惹き込みます。
本文には様々な関係者が登場する中、ファンをクローズアップした描写は出てきません。しかし、それを冒頭の追悼記帳の姿と、最終レース日のスタンドの群像写真が補って余りあります。去りゆく後ろ姿を足元だけで印象的に描いたラスト1枚に至るまで、写真のチョイスは全て美しく、アートとして心に染み入ります。馬という被写体の特長を活かしたタテ長の写真構図が、スマホ画面の全体にぴったりフィットして気持ち良く、訴求力を高めます。
疾走する蹄の音。大歓声。厩舎での静かな呼吸。…電車内でミュートで読んでいても、画面から色々な現場音が立ち上がってきそうな記事でした。
(特別アドバイザー・下村健一氏)

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