受賞記事
- 総評下村健一
思い出したくない過去の出来事の実名での告白にとどまらず、そこから加害者の謝罪獲得までに至った道程や、さらに会を立ち上げて輪を広げていったプロセス、そして最後にはその団体につながるバナーまでが用意されていて、同じ被害で苦しんでいる人たちにとってダイレクトに役立つ記事! LINE記事はスマホを通じて、新聞やテレビ以上にパーソナルな環境で見られている可能性が高いだろうから、当事者にはよりピンポイントで刺さりやすいことが期待される。 「手応えを感じていますか」という記者の定番の質問に平野さんが「面食らったような顔で」Noと答えた、というエピソードは印象的だ。愚問だったとカットせず、この問答にこそ価値があると判断して正直に載せてくれたおかげで、"頑張ってる平野さん"というちょっといい話のような生ぬるい錯覚で読み終えかけた読者は、ハッと目を覚まさせられる。
LINE NEWS編集部より