絶望、死、呪…ノートに記したSOS 13歳自死の背景に教諭の不適切指導 母の涙と尽きぬ「なぜ」
毎日新聞
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  • 総評治部れんげ

    怒りのあまり途中で中断し、少し休んでから続きを読んだ。被害者と同年代の学齢期の子どもを持つ親として許してはいけないことだと思う。 中学生を自死に追い込むような教師の言動は「不適切な指導」などと呼んでいいのか。この教師が学校の敷地内で放ったような言葉を、もしも会社で上司が部下に、また大学教員が学生に放ったなら、現代の規範に照らせば、処分を受ける。 一歩、社会に出れば軽くてもハラスメント、常識的には人権侵害とみなされる言動が、小中学校という閉鎖空間では「指導」のもとに見過ごされている。決して許されるべきではない。 記事に登場する学校長の管理責任も問われるべきであるし、文部科学省初等中等教育局は学校空間における子どもに対する人権侵害について、早急に対策を取るべきであろう。

  • 総評清水康之

    自殺で身近な人を亡くし、遺された家族の多くが「まさか」という思いに苛まれる。自殺は多くの場合、「追い詰められた結果」として起こり、家族がその状況に気付くことは難しい。家族には心配かけまいと、本人が気丈に振る舞っていることも珍しくない。 一方で、社会全体としては毎年2万人以上の人が自殺で亡くなっており、この状況が常態化している。今年の自殺者数が2万人を超えたとしても、多くの人はそれを「まさか」とは思わず、「またか」と受け止めるだろう。個人のレベルでは自殺は「まさか」と感じられるが、社会的には「またか」となってしまっているのだ。 このギャップを埋めるためには、自殺の問題を社会がもっと深刻に捉える必要がある。特に児童生徒の自殺が増加しており、どの学校にも自殺のリスクが存在する。そのリスクは頻繁に発生するわけではないが、一度起こると取り返しがつかない結果になる。すべての学校で、子どもの命を守る観点から、教職員への研修を含む自殺対策を進めなければならない。

LINE NEWS編集部より

教職員の不適切な指導がきっかけで子どもが命を絶ってしまう「指導死」。13歳の息子を亡くした母の訴えや、当時の担任教諭による暴言や体罰を鮮明に覚えているという同級生の証言などを通して、指導死の問題に切り込みます。