[オタワ 6日 ロイター] - カナダの首都オタワで新型コロナウイルスの接種義務などに抗議するトラック運転手が車列を組んで道路を封鎖し、中心部の機能がまひしている問題で、ジム・ワトソン市長は6日、混乱解消に向け非常事態宣言を発令した。
市長は声明で、デモは居住者の安全に対する深刻な脅威になっており、国内の異なるレベルの政府からの支援が必要だと強調した。市長は先に、デモ参加者は人数で警察を上回り、主導権を握っていると述べていた。どのような対策を取るのかには言及しなかった。
デモは国境を越えて移動するトラック運転手のワクチン接種義務に対する抗議活動として始まり、公衆衛生上の措置全般やトルドー政権に対する抗議へと発展した。
過去9日間のデモによりオタワ中心部の機能はまひ。デモ主催者はワクチン義務が取り消されるまでは撤収しないと表明している。
カナダのメンディチノ公安相は6日、CBCテレビに出演し、ワクチン義務化は2021年の選挙で国民の信を得ていると述べ、方針を堅持する姿勢を示した。
米国のトランプ前大統領と米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、デモを展開するトラック運転手らを称賛している。
トルドー首相は先週にコロナの陽性反応が出たのを受け、自己隔離を行っており、デモ隊の強制排除のために軍部隊を動員する可能性を否定している。トルドー氏と家族は先週末、安全を確保するためにオタワ中心部の邸宅から別の場所に移動したが、新たな滞在場所は公表されていない。
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[東京 7日 ロイター] - 岸田文雄首相は7日の衆院予算委員会で、新型コロナウイルスワクチンの3回目接種について、2月のできるだけ早期に1日100万回までペースアップすることを目指すと述べた。谷公一委員(自民)への答弁。
岸田首相は、接種の最大限の前倒しが進むよう自治体に協力を呼びかけることや、職域接種を積極的に活用してもらうよう企業に働きかけることなどを関係閣僚に指示したことも明かした。
(杉山健太郎)
[北京 6日 ロイター] - 北京冬季五輪に向けた動向に大きな注目が集まっていたフィギュアスケート男子の羽生結弦が競技開始2日前となる6日、ようやく北京に到着した。
羽生は大会が開幕し、フィギュア団体がスタートしても姿を見せなかったことなどから、中国版ツイッターと呼ばれる短文投稿サイトの微博(ウェイボ)でその動向に関するキーワードがトレンド入りするなど現地でも大きな関心を呼んでいた。
8日には男子個人のショートプログラム(SP)が予定される中、これまで慎重な姿勢だった日本オリンピック委員会(JOC)が羽生の到着を発表した。
普段よりも多くの報道陣が集まった6日の公式練習でも羽生の姿はなかったが、義務付けられている新型コロナウイルス検査の結果待ちだったとみられる。
羽生は1928年にギリス・グラフストレーム氏(スウェーデン)が達成して以来となる五輪3連覇、史上初となるクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)の成功を目指している。
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[パリ 6日 ロイター] - フランスのマクロン大統領は6日、バイデン米大統領と電話で再び会談し、ウクライナ問題を巡って連携を確認した。仏大統領府と米ホワイトハウスが発表した。マクロン大統領は7日にモスクワを訪問する予定。
仏大統領府によると、両首脳は40分間の会談で最新の情勢について情報交換し、マクロン氏のモスクワ訪問を前に調整を行ったという。
両首脳は「ロシアがウクライナとの国境付近で軍増強を続けていることに対し、外交・抑止努力について議論した」とホワイトハウスは発表。ウクライナの主権と領土保全への支持を改めて確認し、ウクライナを含む同盟国やパートナーとの協議を今後も続けることで一致した。
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[北京 6日 ロイター] - 北京冬季五輪に参加している男子アイスホッケーのフィンランド代表チームの監督が6日、新型コロナウイルス規制を巡り選手の人権が尊重されていないと中国側の対応を非難した。
フィンランド代表のユッカ・ヤロネン監督は、新型コロナ規制で隔離環境に置かれているマルコ・アンティラ選手が適切な食事を取れず、多大なストレス下にあると明らかにした。
監督はメディアに対し「彼は完全に健康で、準備が整っている。だからこそ、われわれは中国が何らかの理由で彼の人権を尊重していないと考えており、良い状況とは言えない」と主張した。
チームドクターによると、アンティラ選手は18日前にコロナ陽性になった後、人への感染力はないとみられたものの、隔離を続けていたという。
今大会を巡っては、北京到着時にコロナ陽性と判定された大会関係者が1月23日以降、選手数十人を含む350人以上に上っている。陽性者は症状がなくなり、24時間を空けて2回の検査で陰性となれば、隔離を解除される。
複数の大会関係者は、隔離条件や隔離解除の手続きを巡る混乱について不満を漏らしており、大会の広報担当は「こうした問題に対応しているところだ」とし、選手村から食事を注文できるようする予定だと述べた。
フィンランド男子は10日に初戦を迎える。
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[ロンドン 6日 ロイター] - ジョンソン英首相が新型コロナウイルスのロックダウン(都市封鎖)期間中に首相官邸で開いた宴会に出席していたことなどで政治的に厳しい立場に立たされている問題で、与党・保守党のイアン・ダンカンスミス元党首は6日、今は政局よりも、インフレに伴う国民の暮らし向き悪化への対応に専念するよう党内に呼び掛けた。
ダンカンスミス氏はBBC放送で、ジョンソン氏はもうこんな窮地に再び追い込まれないように「心から悔い改める」必要があるとしながらも、与党が首相降ろしにうつつを抜かしている時ではないと主張。多くの国民がエネルギー料金と食品価格の高騰に苦しんでおり、これが「最優先課題」だと付け加えた。
その上でダンカンスミス氏は、ジョンソン氏に求められるのは指導力を発揮して政府に規律をもたらし、国民を襲っている生活の危機の解決に注力することだと訴えた。
またクワーテング英民間企業・エネルギー・産業戦略相は、保守党内でジョンソン氏を追い落とそうという動きが近づいているとは思わないと言い切り、かつてジョンソン氏に忠実だった議員の1人が首相退陣は不可避だと発言していることについて聞かれると「彼が目にしている風景は、私には見えない」と述べた。
クワーテング氏は、ジョンソン氏が自らの過ちは「監督不行き届き」だとしている見解を支持。足元でにわかに浮上してきた国民や議会への詐欺行為といった批判は妥当ではないと強調した。
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[6日 ロイター] - 北京冬季五輪は6日、ノルディックスキーのジャンプ男子個人ノーマルヒル決勝を行い、小林陵侑が今大会の日本勢で金メダル第1号となった。
小林陵は1回目で104.5メートルを飛んで145.4点でトップに立つと、2回目は99.5メートルで129.6点、合計275.0点で2位に5点差以上をつけて表彰台の頂点に立った。
日本ジャンプ界では1998年長野大会の船木和喜以来となる24年ぶりの個人金メダルとなった。
小林陵の兄・小林潤志郎は合計234.0点で27位。佐藤幸椰は32位、中村直幹は38位で2回目に進めなかった。
銀メダルはのマヌエル・フェットナー(オーストリア)、銅メダルはダビド・クバツキ(ポーランド)だった。
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[ワシントン 6日 ロイター] - 米国務省は6日、ソン・キム北朝鮮担当特別代表が10─15日にホノルルを訪問し、外務省の船越健裕アジア大洋州局長、魯圭悳(ノ・ギュドク)韓国外交部朝鮮半島平和交渉本部長と会談すると明らかにした。
米国務省によると、キム氏らは「朝鮮半島の完全な非核化を含む、幅広い問題について議論する」予定。
北朝鮮は、国連安全保障理事会によって核実験や弾道ミサイル発射を禁止されているが、1月には弾道ミサイル発射を繰り返し実施した。
12日にはホノルルで日米韓外相会談が開かれるが、米国務省によると「米国は、地域の安全保障と朝鮮半島の恒久的な平和へのコミットメントを改めて表明する」という。