「YOSHIKIワイン」終了、慰める奴はもういない

2018年10月4日 19:36 弁護士ドットコムニュース

総務省がふるさと納税の法規制に乗り出したあおりを受け、「X JAPAN」のファンが悲しむ事態が起きてしまった。リーダーのYOSHIKIさんの出身地である千葉県館山市が返礼品としていた「YOSHIKIワイン」が米カリフォルニア産であるため、10月31日までに取り扱いをやめることになった。館山市企画課の担当者は「復活させたい思いはある」と残念がった。

●取りやめは「苦渋の決断」


「復活させたいという思いはある」。10月4日午後、館山市企画課の担当者は取材に対し、残念そうに語った。

館山市が「苦渋の決断」に至ったのは、総務省による引き締めが強まっているためだ。総務省はかねてから、地方自治法に基づく「技術的な助言」(従う法的な義務はない)として、「返礼率を3割以下に抑える」「返礼品は地場産品とする」ことを自治体側に要請。従わない自治体に業を煮やし、野田聖子総務相(当時)は9月11日、法規制に乗り出す方針を示していた。

●館山市、ふるさと納税の趣旨に反するとは考えず


館山市がYOSHIKIさんがプロデュースするワインを返礼品に加えたのが2016年3月。以降、リピーターも多く、寄付額の増加に大きく貢献していたという。総務相による見直し方針が明らかになって以降、申し込みが殺到し、ワインは品切れ状態となっている。

館山市はYOSHIKIさんが育った地だ。館山市では市出身のYOSHIKIさんがプロデュースしたものを返礼品とすることは、ふるさと納税の趣旨に反するとは考えていなかったという。

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共働きなのに家事育児を拒む夫、妻が選んだ最終手段

2018年9月25日 16:35 弁護士ドットコム

家事育児にも積極的に取り組む「イクメン」は、子育て中の女性にとっては大いに頼りになるもの。いっぽうで、自分が「長男」となって、妻に面倒を見てもらうような夫もーー。そんな夫を「ゼロメン」と呼ぶこともあるようです。

弁護士ドットコムの法律相談にも、「共働きなのに家事育児をしない夫に対して、苛立ちを通り越し、愛想が尽きてしまいました」などの相談が数多く寄せられています。

ある女性は、「子供が生まれてからこの5年間。話し合いも褒め殺しもいろいろ試したのですが・・・。でも、もう限界です」と離婚を考えているようです。

夫が「家事育児をしない」と不満を感じる妻は多いもの。でも、夫には夫で言い分もありそう。「ゼロメン夫」との離婚は、法的に認められるのでしょうか。伊藤俊文弁護士に聞きました。

A. 「夫婦協力義務」をご存知でしょうか?

ここ数年で「イクメン」という言葉も定着し、男性の育児休暇取得が話題になるなど、家事や育児にも男性が積極的に関わることが求められる時代に変わろうとしています。

ところで、法律でも男性が家庭生活に積極的に関わるように定めていることをご存知でしょうか?

民法752条は「夫婦は、同居し、互いに協力し扶助しなければならない」と定めています。

この「夫婦協力義務」は当然、家事や育児にも適用されます。

夫が正当な理由なく、家事や育児に協力しなければ、この義務を放棄していることになります。

「正当な理由」とは、病気などやむを得ない事情を指します。

「疲れているから」「俺の仕事ではないから」といった言い訳が含まれないことは明らかですね。

もし、こうした言い訳ばかりで夫が家事育児をしないならば、「夫婦協力義務」を放棄しているとして、裁判上の離婚原因として認められている「配偶者から悪意で遺棄されたとき」(民法第770条1項2号)にあてはまる可能性があります。

ただ、どんな場合でも、「悪意の遺棄」として認められるわけではありません。 

たとえば、何度話し合っても、一向に夫の態度が改まらない、妻に負担が偏ったことで心身ともに疲弊してしまった、これ以上、改善の余地がないと判断されるケースです。

ここまで関係が悪化すれば、「悪意の遺棄」に該当するとして、離婚が認められる可能性は十分にあり得ると考えられます。

これ以外にも、家事や育児放棄のほかに、他の様々な原因と組み合わさって、「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」(民法第770条1項5号)と認められる場合もあるでしょう。

また、実際に、家事育児をしないという理由で離婚が認められた判例もあります。

夫の育児・家事への協力不足から、妻が婚姻生活に失望し、別居を望むようになったという状況について、裁判所は次のように論じました。

「表面的には夫婦生活を営んでいたものの、夫婦を結びつける精神的絆は既に失われていたものと評価することができる」

そして、民法第770条1項5号により離婚を認められました(東京地方裁判所2003年8月27日判決)。

ところで、妻が専業主婦の場合であっても、「夫婦協力義務」はあります。専業主婦だからといって、家事や育児を丸投げできるわけではないことも指摘しておきたいと思います。

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北山みつきさん、サンコンさんの「第3夫人」になれるワケ

2018年9月30日 22:14 弁護士ドットコムニュース

ギニア出身のタレント、オスマン・サンコンさん(69)との結婚を自身のブログ上で発表した演歌歌手の北山みつきさん(50)。ギニアは一夫多妻制の国で、第3夫人になるという。

結婚を発表した8月19日のブログでは、国籍取得のためギニアに渡航する予定だと書かれている。ただし、現地の情勢が不安定なため、しばらく様子を見るという。

「週刊女性」(2018年9月11日号)のインタビューによると、「年内にはギニアに行って国籍を変え、そこで入籍をしてギニア人として日本での永住権を取ることを考えています」とのことだ。

なぜギニア国籍が必要かというと、日本では重婚が禁止されているからだ。本田麻奈弥弁護士に制度の背景を聞いた。

●ギニアには、婚姻で自動的に国籍付与というハードルも


――ギニアでの婚姻が成立したとして、国籍はどうなるでしょうか?

ギニアの法律では、外国人女性がギニア人と婚姻すれば、原則として、ギニア国籍を自動的に(強制的に)取得することになっているのだそうです(ギニア共和国民法49条)。

他方で、日本も基本的には二重国籍(日本国籍を持ちながら他の国の国籍を持つこと)を認めていません。

――ギニアの人と結婚すれば、日本とギニアの二重国籍になりそうですが、日本国籍はどうなるのでしょう?

日本の法律では、婚姻によって自動的に外国の国籍を取得した場合には、2年以内に、その国の国籍か日本の国籍どちらかを選ばなければいけないことになっています(国籍法14条1項)。このとき、日本国籍を離脱して(国籍法13条1項)、ギニアの国籍だけを持つ道を選ぶこともできます。


国籍を選ばないままでいると、法務大臣は、重国籍状態にある人に対して、「日本国籍を選ぶかどうか」を催告することができます(国籍法15条1項)。催告が届いて1カ月以内に日本国籍を選択しなければ、日本国籍を失うことになります(国籍法15条3項)。


もっとも、法務大臣は、この国籍選択の催告を行うかどうかを自由に決めることができ、実際には催告を行ったことはないと言われています。ですから、2年以上経っても法務大臣が催告をしないままでいることもあり得ます。この場合には、法律上、重国籍状態でいることが許されることになります。

なお、週刊女性のインタビューでは、北山さんは、まずギニアに行ってギニア国籍に変えた後で、サンコンさんと入籍すると説明されているようです。

これが本当ですと、今申し上げたような、婚姻により自動的にギニア国籍が付与されるケースではなく、自分の意思でギニア国籍を取りにいったケースという状況になります。このように自分の意思で外国の国籍を取った場合には、その時点で日本国籍を喪失します(国籍法11条1項)。


婚姻によって自動的に国籍が付与されるのか、婚姻前に自ら選んで外国籍を取得するのか、わずかな違いのように見えますが、日本国籍がどうなるのかという場面では大きな違いをもたらすことになります。

なお、日本国籍を失った場合、日本国内では外国人という扱いになりますから、日本にいるためには在留資格が必要になります。北山さんが日本の永住権を取ることを考えているとお話されたようですが、永住権は外国人が日本に住むための在留資格ですから、北山さんは日本国籍を失ってギニア国籍だけになることを考えているということになります。

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ダイソーで「偽カッター」を買ったら「本物」だった!

2018年10月3日 11:20 弁護士ドットコムニュース

100円ショップの「ダイソー」で、指が切れたようにみせかけることができる「おもちゃ」のカッターを買ったところ、本物のカッターだった・・・そんな少しドッキリするような発表があった。

問題となったのは、本来ならば、偽物の刃の部分にくぼみがあり、指が切れたようにみせかかけることができるジョーク商品。その名も「ドッキリ!カッター」。ところが、都内のダイソーで、この商品を購入した客から「本物の刃がついている」と苦情が入ったという。

ダイソーの運営会社の大創産業は9月上旬、本物の刃がつけられた商品について、回収と返金をすると発表した。これまでのところ、ケガの報告はないということだ。もし商品を購入した人が誤ってケガをした場合、賠償してもらえるのだろうか。

消費者問題にくわしい正木健司弁護士に聞いた。

●債務不履行による損害賠償責任が生じうる


「偽物の刃がついたカッターということで販売されていたにもかかわらず、実際には本物の刃がついていたということで、購入者は心底『ドッキリ』したのではないでしょうか。何はともあれ、購入者に大事はなかったようで何よりでした」

もし、購入した人が、このドッキリ!カッターで誤ってケガをしてしまった場合、どうなるのだろうか。

「そのような場合、当然のことながら、大創産業に損害賠償責任(債務不履行)が生じることになります。

つまり、偽物であることを前提とした用途で使うつもりで購入したにもかかわらず、あろうことか、本物だったため、不用意に刃の部分を触ってしまい、思いがけずケガをしてしまったような場合、購入対象として当然期待した偽物を販売すべき義務を履行していないことから、それによって生じた損害を賠償すべきということになります」

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村八分で「総毛立つ恐怖」、是正勧告も無視され提訴

2018年10月4日 11:38 弁護士ドットコムニュース

大分県宇佐市の集落(自治区)にUターンした男性が「村八分」のような扱いを受けているのは重大な人権侵害にあたるとして、自治区長ら3人と宇佐市を相手取り、330万円の損害賠償を求める訴訟を大分地裁中津支部に起こした。10月2日付。この問題では大分県弁護士会が2017年11月に自治区側に是正勧告を出していたが、改善はみられず、提訴に至った。

●区長激昂の翌月、突如の排除通告


訴状などによると、男性(60代)は2009年5月、母親の介護と就農のために関西地方から宇佐市にUターンした。当初は自治区(地縁団体で14戸からなる小規模集落)に加入し、地域の行事に参加したり市報の配布なども受けたりしていた。

ところが2013年3月ごろ、原告が農家向けの補助金に関する会議に呼ばれなかった理由を質問すると、区長が「口出しする権利はない」と激昂。原告が欠席した翌4月の集会で、「原告を自治区の構成員と認めず、今後は行事の連絡をせず、参加もさせない。市報も配布しない」という内容の決議をした。原告は「総毛立つような恐怖心を抱いた」という。

決議理由として、区長側は当初、住民票がまだ宇佐市に移されていないことを挙げた。そこで原告は2014年12月に住民票を現住所に移し、2016年5月19日付書面で自治区に加わる意向を示した。だが、「構成員全員の賛同が得られなかった」として、翌6月に拒まれた。原告側は「排除決議をした真の理由は、原告の住民票異動の有無ではなかった」としている。

●宇佐市「コメント控える」


原告側は訴状で、区長が自治区から原告だけを排除し、宇佐市に届け出る際にも原告を戸数に反映させず、原告に対してだけ市報の配布や行政に関する連絡をしなかったと指摘。「原告の名誉や人格権を著しく侵害するだけでなく、生活そのものを脅かすもので憲法14条(法の下の平等)にも反し、極めて人権侵害性の高い不法行為だ」と主張している。

また、宇佐市は慣例で、区長を特別職の非常勤公務員である自治委員として委嘱してきた(報酬あり)という。このため原告側は区長が行った不法行為について宇佐市も賠償責任を負っていると訴えている。

宇佐市秘書広報課は10月3日夕、弁護士ドットコムニュースの取材に対し、「私どもとしては訴状が届いていないのでコメントを差し控える」(担当者)とした。また、担当者は一般論と断ったうえで「市政に関する情報は市のホームページでも入手可能で、市役所で市報を入手することもできる」と話した。

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