cat_11_issue_oa-zuuonline oa-zuuonline_0_751feppjoe27_国際送金に特化するリップル(XRP) その特徴や将来性についてわかりやすく解説! 751feppjoe27 751feppjoe27 国際送金に特化するリップル(XRP) その特徴や将来性についてわかりやすく解説! oa-zuuonline 0

国際送金に特化するリップル(XRP) その特徴や将来性についてわかりやすく解説!

2021年8月25日 18:07 ZUU online

XRP(リップル)は、主要な暗号資産(仮想通貨)の一つです。暗号資産としてメジャーなものとしては、ビットコインがあります。しかしXRPは、ビットコインとは仕組みが異なり国際送金の課題解決に特化しているのが大きな特徴です。今回は、XRPの基本情報やメリット・デメリット、将来性について解説します。

XRPとは

XRPとは、2004年にリップル社(米国)が開発した国際送金のプラットフォーム「RippleNet」上で使用される仮想通貨のことです。プラットフォームの名称が「リップル」で、そのプラットフォーム上で使われる通貨が「XRP(エックスアールピー)」ですが一般的にはどちらもリップルと呼ばれます。XRPの基本情報は、以下の通りです。

仮想通貨名 / エックスアールピー(XRP)
開発者 / リップル社
コンセンサスアルゴリズム / XRP LCP
発行上限 / 1,000億XRP
時価総額(2021年6月18日12時30分時点) / 約4兆2,712億円(第7位)
1XRP当たりの価格(2021年6月18日12時30分時点) / 約92.44円

XRPは「XRP LCP(XRP Ledger Consensus Protocol)」という独自のコンセンサスアルゴリズムを採用しておりビットコインとは取引承認の仕組みが異なります。発行上限枚数は1,000億XRPですべての通貨が発行済です。XRPの時価総額は、2020年6月ごろまでは、ビットコインやイーサリアムに次ぐ第3位を堅持していました。しかし2021年6月18日時点では第7位まで下がっています。

XRPの価格は、2020年9月ごろ25円前後で推移していましたが2021年に入ってから上昇し、同年5月には200円に迫る場面もありました。その後は下落し2021年6月18日時点では約92.44円で取引されています。

XRPの特徴

ここでは、XRPの特徴について確認していきましょう。

国際送金に特化している(ブリッジ通貨)

XRPは、国際送金の課題を解決するために開発された仮想通貨です。従来の国際送金は、複数の銀行を経由するため手数料が高く送金完了までに時間がかかるのが課題でした。XRPでは、3~5秒に1回のペースで取引の承認が行われます。XRPを法定通貨間のブリッジ通貨として活用することで従来よりもコストを下げながら高速での国際送金が可能となります。

リップル社により管理されている

ビットコインをはじめとする仮想通貨の多くは、中央管理者が存在しません。意思決定や仕様変更などが必要な場合は、不特定多数の参加者同士で決めていくのが特徴です。一方、XRPはリップル社によって管理されており発行済通貨の半分以上をリップル社が保有していることから中央集権的な仮想通貨といえます。

XRPは、中央管理者がいない他の仮想通貨に比べると意思決定のスピードが早くなる点がメリットです。しかし一部の仮想通貨支持者は、中央集権的な仕組みを問題視しており「XRPは仮想通貨ではない」という意見もあります。

「XRP Leader」という独自システムが使われている

ビットコインは、ブロックチェーンによって取引履歴が分散管理されており、ブロックチェーンの場合、取引を承認するためにマイニング(仮想通貨の採掘)が行われます。一方XRPでは、ブロックチェーンではなく「XRP Leader」という独自システムが使われていることが特徴です。XRPは、すべての通貨がすでに発行されておりマイニング作業は必要ありません。

取引の承認は、バリデーターと呼ばれる承認者が行っておりビットコインのように誰でも参加できるわけではないことも特徴の一つです。マイニングのような複雑な計算が必要ないため、取引の高速処理が可能でコストも抑えられます。

マイニングや半減期がない

ビットコインのように発行上限枚数が決まっている仮想通貨は、半減期が設定されています。半減期とは、マイニング時の報酬が半分になる時期のことです。半減期を迎えて通貨の供給量が減ると、価格が不安定になる可能性があります。XRPは、発行上限枚数がすべて発行済のため、マイニングも半減期もありません。

ロックアップにより通貨供給量が管理されている
リップル社では、大量のXRPを保有していますが一度に大量のXRPを売却すると価格が不安定になる恐れがあります。そのため2017年にリップル社が保有する550億枚のXRPがロックアップされました。ロックアップとは、XRPの供給量を管理する仕組みのことでロックアップされている間リップル社はXRPを自由に動かすことができません。

ロックアップによって毎月市場に供給されるXRPに制限を設けることで市場の安定化を図っています。

XRPのメリット

XRPのメリットは、主に以下の2つです。

国際送金の課題を解決できる

XRPは、国際送金の「送金スピードが遅い」「コストが高い」という課題を解決できるのが最大のメリットです。リップル社の国際送金プラットフォーム「RippleNet」では、約4秒の速さで国際送金が行えるといわれています。また従来よりも大幅に手数料を抑えられる点もメリットです。例えば「日本円をXRPに変換して送付し宛先側でXRPを米ドルに戻して受取人に転送する」ということもできます。

XRPが異なる通貨を橋渡しするブリッジの役割を果たすことで高速・低コストでの国際送金が可能になるのです。

世界中の金融機関と提携している

リップル社の国際送金プラットフォーム「RippleNet」には、世界中の金融機関が参加しています。日本では、「三菱UFJ銀行」「SBIホールディングス」といった大手金融機関がリップル社と提携。XRPは、国際送金の課題を解決できることに加えてリップル社という中央管理者が存在していることが参加企業に安心感を与えていると考えられます。

今後もリップル社と提携する金融機関が増加すればXRPの国際送金への実用化が期待できるでしょう。

XRPのデメリット・課題

XRPは、リップル社が管理・運営を行っているため、当然リップル社が倒産するリスクもあります。リップル社の業績が悪化し倒産するようなことがあればXRPの価値は下落(またはゼロ)になり大きな損失が生じかねません。XRPでは、バリデーターが取引の承認を行いますが悪意のあるバリデーターが結託した場合、台帳やデータが改ざんされるリスクがある点はデメリットです。

またソフトウェアに不具合が生じれば取引の承認に遅延が生じて価格が不安定になる可能性も考えられます。

XRPの将来性について

国際送金は、世界で1万を超える金融機関が加盟している「SWIFT(国際銀行間通信協会)」が主流で大きなシェアを占めています。国際送金でXRPが使われるには、SWIFTとのシェア争いに勝たなくてはなりません。XRPは、ブリッジ通貨として国際送金の課題を解決する役割が期待されています。世界中の金融機関がRippleNetに参加しXRPの普及が進めばXRPの価値は向上するかもしれません。

ただし今後もSWIFTによる国際送金が主流の状態が続きXRPの実用化が進まなければXRPの価格が大きく下落する可能性もあります。

XRPに投資する方法

XRPに投資するには、XRPを取り扱っている仮想通貨取引所で口座開設が必要です。国内の主要な取引所では、XRPの取引ができますが取引形式(販売所または取引所)や手数料などは、取引所によって異なります。一般的には、取引所を相手に取引する「販売所」よりも投資家同士で取引を行う「取引所」のほうが安い値段で購入可能です。

XRPを安く購入したい場合は、取引所形式で売買できる取引所を選びましょう。また入出金手数料や売買手数料は、投資成果に影響を与えるため、なるべく手数料が安い取引所を選ぶことも大切です。

まとめ

XRPは、国際送金の課題解決に特化した仮想通貨です。法定通貨間のブリッジ通貨として活用することで従来よりも高速・低コストでの国際送金が可能となります。またリップル社という中央管理者が存在しブロックチェーンが使われているビットコインとは仕組みが異なることも大きな特徴です。将来性を感じるならXRPへの投資を検討してみてはいかがでしょうか。

(提供:YANUSY)

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爽快シビックを謳う新型ホンダ・シビックが日本デビュー。ボディタイプはハッチバックのみの設定

2021年8月25日 17:58 ZUU online

ホンダが11代目となる新型シビックのハッチバックモデルを発表。グレード展開は標準仕様のLXと上級タイプのEXという2車種で構成

ホンダは2021年8月5日、新型シビックのハッチバックモデルを9月3日に発売すると発表した。


車種展開は以下の通り。
LX:6MT319万円/CVT319万円
EX:6MT353万9800円/CVT353万9800円
なお、月間販売計画は1000台を予定している。


11代目となる新型シビックは、商品コンセプトとして“爽快シビック”を標榜。親しみやすさ(Approachable)と特別感(Speciality)をあわせ持ち、乗る人全員が“爽快”になれるクルマを目指して開発される。具体的には、ホンダのクルマづくりの基本である「人中心」の考え方を深く掘り下げた気持ちが明るくなるような開放的なデザイン、質の高い走行体験を提供するダイナミクス、直感的に使うことのできる「HMI(ヒューマン・マシン・インターフェイス)」など、乗る人を中心とした考えを元に、着実な進化を果たした。


パッケージングに関しては、開放的な空間と広い水平視野角による気持ちの良い視界を実現。また、従来からのロー&ワイドな骨格をさらに際立たせることにより、高い安定感と動的性能の両方で、新型シビックならではのフォルムを創出する。ボディサイズは従来モデル比で30mm長く、幅は同一で、5mm低く、ホイールベースが35mm長い全長4550×全幅1800×全高1415mm/ホイールベース2735mmに設定。また、Aピラー下端の位置を50mm後退させ、後席のショルダーラインを35mm下げ、リアクォーターガラスを新設したことで、前後席ともに視界をいっそう拡大させた。


エクステリアについては“Sokai Exterior”をデザインコンセプトに掲げ、運転しやすく心も開放的になれるようなキャビンを追求するとともに、クーペのような流れるプロポーションを描くことで、前方視界の確保と美しいスタイリングを高次元で両立する。

各部のデザインにもこだわり、フロントマスクは精緻感のあるハニカムパターンのアッパーグリルとフルLEDヘッドライトを、上下に薄いシャープなデザインで構成。また、バンパー左右を伸びやかな造形とすることでワイド感を強め、合わせて下部はロアグリルと左右ガーニッシュを大胆な“ハ”の字でアレンジして、スタンスのよいスポーティな表情を創出した。一方、サイドビューはルーフの高さのピークを従来モデルに対して前方に設け、後方に向かってスムーズに傾斜させることで、クーペを彷彿させる流れるようなフォルムを具現化。さらに、フロントフードからリアエンドまで水平基調を低く一気につなげて、低重心で伸びやかなクーペイメージをさらに強調する。足もとには18インチアルミホイールを組み込み、LXには軽快なイメージのベルリナブラック+切削クリアを、EXにはスポーティさと上質感を際立たせるベルリナブラック+ダーク切削クリアを採用した。そしてリアセクションは、テールゲート一体型のリップスポイラーを装備したうえでコンビネーションランプとともに低く配置し、同時にリアタイヤをより外側に張り出させることで、地面に張りつくような力強い後ろ姿に仕立てる。ボディカラーはEXとLXともにプレミアムクリスタルレッドメタリック/プラチナホワイトパール/クリスタルブラックパール/ソニックグレーパール/プレミアムクリスタルブルーメタリックの全5色を設定した。



内包するインテリアは“Fine Morning Interior”をコンセプトに、“清潔性”“リズム”“刺激”という要素を抽出しながら、視覚的ノイズを最小限に抑えた造形とすることで、爽やかで心地の良い移動ができる空間を創出。また、感性に響くようなスイッチの触感と空間のデザインを追求し、気持ちのいい視界を提供するキャビンルームに仕立てる。細部のパーツにもこだわり、クリーンな見え方と優れた配風性能を両立させたパンチングメタルのエアコンアウトレット、Honda SENSING用フロントワイドビューカメラのカバーと連続感を持たせてすっきりとアレンジしたアッパーコンソール、ピラーと一体デザインのオーディオスピーカー開口などを配備した。内装カラーはEXに高揚感がにじみ出るブラック×レッドを、LXに軽快&カジュアルなブラックを設定。前席には最新のフレームを内蔵したボディスタビライジングシートを装着し、シート表皮はEXがプライムスムース×ウルトラスエードのコンビ、LXがプライムスムース×ファブリックのコンビで仕立てる。一方、ラゲッジルームは開口部を広げて使いやすさを向上。容量はクラストップレベルの452リットルを実現する。後席シートバックには60:40分割可倒機構を組み込んだ。





HIMの進化も見逃せない。最大の注目ポイントは、EXに装備する10.2インチフルグラフィックメーターだ。全面を液晶パネルで構成する同メーターは、左側にオーディオなどのインフォテインメント系、右側にHonda SENSINGやナビなど運転支援系の情報を表示。また、ステアリングスイッチの位置と連携させることで、直感的な操作をサポートする。走行状況やユーザーの好みに応じた多彩な表現、走行環境・自車状況を反映したわかりやすい表現で画面アレンジしたことも、同メーターのアピールポイントだ。なお、LXには7.0インチ高精細液晶パネル+アナログスピードメーターを装備している。


エクイップメント面の充実化も訴求点だ。EXにはBOSEプレミアムサウンドシステムを設定。フロントピラーに埋め込んだツィーターなど12個ものスピーカーでキャビンを取り囲むようにレイアウトし、コンサート会場にいるような臨場感が楽しめる。また、自動地図更新サービスやHondaリモート操作、Hondaデジタルキー、車内Wi-Fi、Hondaアプリセンターなどの先進機能を有する車載通信モジュール「Honda CONNECT」を標準で装備。緊急サポートセンターやHonda ALSOK駆けつけサービスが利用できるHonda Total Care プレミアムも用意する。さらに、簡単・確実に操作できることを目指して開発した9.0インチHonda CONNECTディスプレーは、静電式タッチパネルを配したうえで、インストルメントパネル中央の見やすい位置に配置。合わせて、目的の機能が素早く選べるようアプリや情報表示のゾーニングを明確化するなど、使い勝手の向上を果たした。



走行面に関しては、質が高く軽快な新しい移動体験の提供を目指して、細部にわたる熟成と進化を実施する。パワーユニットには、ターボチャージャーの構造見直しや吸気配管の圧力損失低減などを図った進化版のL15C型1496cc直列4気筒DOHC16V・VTEC直噴ガソリンターボエンジンを搭載。圧縮比は10.3に設定し、最高出力は182ps/6000rpm、最大トルクは24.5kg・m/1700~4500rpmを発生する。トランスミッションには、エンジンのトルク変動を効果的に吸収するデュアルマスフライホイールに加えて進化させたシンクロナイザー機構やアルミ製ブラケットを採用する6速MTと、トルクコンバーターを大容量化したうえで全開加速ステップアップシフト制御やブレーキ操作ステップダウンシフト制御を組み込んだパドルシフト付CVT(7スピードモード付)を設定。CVTには、デフォルトの「Normal」モードから前方に操作すると加速特性に優れた「SPORT」モードへ、後方に操作すると燃費に優れた「ECON」モードへ切り替わるドライブモードスイッチを配備した。

基本骨格については、タイプRまで想定して開発した新世代プラットフォームに、軽量・高強度の高張力鋼板や構造用接着材を適用拡大するともにアルミや樹脂のパネル類を組み込んだ新設計の軽量・高剛性ボディを採用。懸架機構は、フロントにスムーズな姿勢変化と 上質な乗心地を両立させたマクファーソンストラット式を、リアに乗心地と静粛性を高めたマルチリンク式をセットする。また、操舵機構には優れた応答性とリニアなステアフィールをもたらすデュアルピニオンアシストEPSを装備した。





安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」も着実にバージョンアップする。機構面では、フロントワイドビューカメラと高速画像処理チップを新採用。トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)の追加など、従来モデルからさらに機能を進化・充実させる。また、夜間の対向車などに眩しさを与えず、良好な遠方視認性を提供するアダプティブドライビングビームをホンダ車として初めて採用し、安全運転をいっそう向上させた。



なお、ホンダは独自の2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」を搭載する新型シビックのハイブリッドモデルと、高性能バージョンの新型シビック・タイプRの発売を、2022年に実施すると予告している。

Writer:大貫直次郎
(提供:CAR and DRIVER)

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cat_11_issue_oa-zuuonline oa-zuuonline_0_rtrxlpin3ide_日本最適設計。ベストセラー、トヨタ・ライズとダイハツ・ロッキーを「いいね!」と感じる理由 rtrxlpin3ide rtrxlpin3ide 日本最適設計。ベストセラー、トヨタ・ライズとダイハツ・ロッキーを「いいね!」と感じる理由 oa-zuuonline 0

日本最適設計。ベストセラー、トヨタ・ライズとダイハツ・ロッキーを「いいね!」と感じる理由

2021年8月25日 17:50 ZUU online

トヨタ・ライズ+ダイハツ・ロッキー 価格:167万9000〜236万7200円 試乗記



堂々と見えるコンパクトモデル。2台は兄弟車、違いはフロントマスク

合計販売台数:5万755台(2021年1〜5月)
(ライズ:4万1240台/ロッキー:9515台)

ライズ人気グレード
1:Z(206万〜228万2200円)
2:G(189万5000〜213万3700円)
3:X・S(174万5000〜198万4800円)

ロッキー人気グレード
1:G(200万2000〜222万4200円)
2:プレミアム(214万5000〜236万7200円)
3:X(184万8000~208万6700円)

ライズ&ロッキー人気ボディカラー
1:シャイニングホワイトパール
2:ブラックマイカメタリック
3:ブラックマイカメタリック×シャイニングホワイトパール

現在、国産/輸入を含めてさまざまなクロスオーバーSUVが販売されているが、SUVであることを「免罪符」であるかのようにして、ボディサイズは年々拡大傾向にある。

運転しやすいコンパクトなサイズがいい──そんなユーザーの本音を形にしたモデルが、トヨタ・ライズ/ダイハツ・ロッキーだ。この2台は基本的に同じクルマ。ハッチバックのパッソ/ブーン、コンパクトトールワゴンのルーミー/トールと同じようにダイハツが開発・生産を担当し、トヨタにOEM供給される兄弟車である。

最大の魅力は全長×全幅×全高3995×1695×1625mmというコンパクトなサイズ。日本の道路環境にマッチした5ナンバー枠に収まる。エクステリアは都会的な洗練性よりも、SUVの力強さを強調した造形。シンプルながらも抑揚のあるフェンダー&大径タイヤと相まって、堂々とした印象をかもし出す。

ライズとロッキーの違いはフロントマスク。両車RAV4の弟分を意識した意匠でまとめた。造形担当はどちらもダイハツ。余談だが、RAV4開の発メンバーがライズを見て、ソックリなことに驚いた(いい意味で)というウワサも!?

インテリアはほどよくワイルド、ほどよくスポーティ。TFT液晶のフルデジタル式のメーターが新鮮だ。全体的に機能重視で設計されている。質感は格別高くはないものの、気兼ねなく使えるほどよい「道具感」が好印象だ。

室内スペースはボディサイズを考えると優秀。前席優先のパッケージだが、後席は大人でもひざ回り/頭上空間ともに余裕があるうえに、ウィンドウ面積が大きい関係で数値以上に「広い」と感じる。ラゲッジ容量も必要十分。ファミリーカーとしても十分使えるパッケージングといえる。



ターボは力強くスムーズ。価格以上の価値を実感できるクルマ

エンジンは全車1リッターの直列3気筒ターボ(98ps/140Nm)。パフォーマンスはスペック以上の実力。ゼロ発進からの実用的なトルク特性は、小排気量ターボとは思えないほど自然である。しかも高回転までストレスなく回る軽快なフィーリングを併せ持つ。個人的には、同じ1リッターの3気筒ターボを採用したVW・Tクロスよりも、トルク特性/ターボラグの少ないフィーリングをはじめ総合力は高いと感じた。トランスミッションはスプリットギアを用いたD-CVTを搭載。並のATよりもダイレクト感は高く、アクセル全開にしない限りCVTのネガな部分(=ラバーバンドフィール)はほとんど感じない。

プラットフォームはDNGAを採用する。トヨタのTNGAに似た共通アーキテクチャーだ。軽自動車からコンパクトカーまでカバーしており、「小は大を兼ねる」という、通常とは逆のコンセプトで開発されている点が特徴だ。

フットワークは軽快なクルマの動きと小回りのよさが高く評価できる。ただし、パワートレーンと比べると、粗削りな部分が残るのも事実だ。

コーナリングは背が高いモデルながらも「上手にロールさせて曲がる」特性。中立付近のステアリングの感触がやや曖昧で、操舵時にワンテンポ遅れて反応が立ち上がる点は残念。操舵初期に「グラッ」と上屋が傾くので、「ドキッ」とさせられる。電動パワーステアリングのアシスト量は、実用域重視でセットアップされていて、軽めで扱いやすい。とはいえもう少し路面からのインフォメーションがあったほうが安心感は高まるだろう。このあたりはダイハツ車全般にいえる部分だ。コペンGRスポーツでは大きく改善されていたので、水平展開を期待したい。

乗り心地はクラス平均水準。1トンを切る車両重量と大径タイヤの組み合わせなので、しっとり感はそれなり。中~高速域は想像以上にフラットだが、実用域はサスペンションが少々突っ張った印象を受ける。ただし、我慢できるレベルなのでご安心を。

ライズ/ロッキーは、全体的に満足感が高く、使い勝手に優れている。子細にチェックすると気になる点はいくつかあるものの、約170万円からというスターティングプライスを聞くと「これでいいよね!」と思える。

高い実力はライズ/ロッキーの合計で月間1万台を超える販売台数が物語っている。ほどよいサイズ、取り回しのよさ、そして扱いやすさ……「おっ、値段以上」といえる1台である。














トヨタ・ライズ主要諸元と主要装備



グレード=ライズZ(FF)
価格=CVT 206万円
全長×全幅×全高=3995×1695×1620
ホイールベース=2525mm
トレッド=フロント:1475×リア:1470mm
最低地上高=185mm
車重=980kg
エンジン(レギュラー仕様)=996cc直3DOHC12Vターボ
最高出力=72kW(98ps)/6000rpm
最大トルク=140Nm(14.3kgm)/2400〜4000rpm
WLTCモード燃費=18.6km/リッター(燃料タンク容量36リッター)
(市街地/郊外/高速道路:14.4/20.2/20.1km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:トーションビーム
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ドラム
タイヤ&ホイール=195/60R17+アルミ
駆動方式=FF
乗車定員=5名
最小回転半径=5.0m
主な燃費改善対策:可変バルブタイミング/アイドリングストップ/自動無段変速機/電動パワーステアリング/充電制御
主要装備:スマートアシスト(衝突回避支援ブレーキ+衝突警報機能+車線逸脱警報+車線逸脱抑制制御+前後ブレーキ制御付き誤発進抑制機能+先行車発進お知らせ+アダプティブドライビングビーム+前後コーナーセンサー+標識認識機能+レーンキープコントロール+全車速追従アダプティブクルーズコントロール+サイドビューランプ)/車速感応式間欠ワイパー/ヒルホールドシステム/SRSカーテンシールドエアバッグ/カラードバンパー/バックドア一体リアスポイラー/フルLEDヘッドライト/LEDシーケンシャルターンランプ/LED前後フォグランプ/マルチインフォメーションメーター/本革巻きステアリング/キーフリーシステム/前席レッドパイピング付きファブリックシート/2段可変式デッキボード/荷室ユーティリティフック/オートAC/前席シートヒーター/リアヒーターダクト/6スピーカー/USBソケット/前後スタビライザー
装着メーカーop:ブラインドスポットモニター(リアクロストラフィックアラート付き)6万6000円/スマートパノラマパーキングパック(9インチスマホ連携ディスプレイオーディオ+フルセグTVアンテナ+ステアリングスイッチ+フロントカメラ+サイドカメラ+バックカメラ+ブルートゥース+USBソケット+Wi-Fiルーター)14万7400円
ボディカラー:ブラックマイカメタリック×ターコイズブルーマイカメタリック(op5万5000円)
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は9550円



Writer:山本シンヤ Photo:小久保昭彦
(提供:CAR and DRIVER)

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cat_11_issue_oa-zuuonline oa-zuuonline_0_qgf3noyzlj7x_スニーカーが1億超え落札!カニエが履いたナイキ qgf3noyzlj7x qgf3noyzlj7x スニーカーが1億超え落札!カニエが履いたナイキ oa-zuuonline 0

スニーカーが1億超え落札!カニエが履いたナイキ

2021年8月25日 17:48 ZUU online

オークションハウス「サザビーズ」で、カニエ・ウェストの「ナイキ エア イージー 1」が180万ドル(約1億9,000万円)で落札されました。この落札額は、スニーカーとしては過去最高となっています。

今回の記事では、カニエ・ウェスト、およびオークションで落札されたスニーカーの概要をご説明します。

カニエ・ウェストとは?

カニエ・ウェストとは、アメリカで活躍しているミュージシャン・音楽プロデューサーです。1977年6月8日にアメリカ・ジョージア州アトランタで生まれたカニエ氏は、1990年代中盤から音楽プロデューサーとしての活動を開始しました。

デビュー当初は、ヒット作に恵まれないプロデューサー人生を歩んでいました。しかし2001年に、ジャクソン5のデビューアルバムをアレンジした楽曲『Izzo (H.O.V.A.)』をプロデュースし、全米8位のヒットを記録したことで、一躍人気音楽プロデューサーとなりました。

また、自身もラッパーとして精力的に活動し、2005年の米タイム誌では「今日最も影響力の強い100人」の1人としてリストアップされました。

2015年までに、「グラミー賞」に57回ノミネートされ、そのうち21回も受賞するなど、今ではアメリカを代表するミュージシャンとなっています。

加えて同氏は、ファッションデザイナーとしても素晴らしい実績を誇っています。ルイ・ヴィトンやナイキ、アディダスなど、そうそうたるブランドとコラボして商品を発売し、即完売するほどの人気を集めました。

今回落札されたスニーカー“ナイキ エア イージー 1”プロトタイプとは

今回のオークションで落札された「ナイキ エア イージー 1プロトタイプ」は、カニエ・ウェストが2008年のグラミー賞で着用した「Nike Air Yeezy 1」のサンプル品でした。Nike Air Yeezy 1は、カニエ・ウェストと自身が手掛けるブランド・イージーのフットウエアデザイナーであるスティーブン・スミスが共同で開発したものです。

こちらのスニーカーが初登場したのは、2008年のグラミー賞授賞式です。スニーカー愛好家のコミュニティでは、授賞式のステージで登場した謎のスニーカーを特定しようとする動きが生まれ、話題となりました。

カニエ氏とスミス氏が開発したナイキ エー イージー1と後続シリーズの「エア イージー2」は、今なおスニーカー収集家たちの間で多くの渇望を集めている品です。そんな「エア イージー」ブランドの始まりとなった1品であったこともありスニーカーとしては驚愕の高い値段が付いたと言えるでしょう。

これまで、オークションで取引されたスニーカーの最高額は、2020年5月に56万ドル(およそ6,000万円)で落札されたマイケル・ジョーダン着用の「ジョーダン 1(JORDAN 1)」でした。スニーカー投資を専門とするレアーズが、ジョーダン1より約1億3,000万円も高い値段で落札したことからも、ナイキ エア イージー 1プロトタイプが持つ希少性や資産価値の高さが見て取れます。

カニエがナイキとコラボした幻のNike Air Yeezy 、発売当時のエピソード
最後に、カニエがナイキとのコラボで手がけた「Nike Air Yeezy」が発売された当時のエピソードを振り返ってみましょう。

Nike Air Yeezy1は、2009年4月に発売されました。4月に続いて、5月、6月と、全3色が毎月1色ずつ展開されたことも有名です。アメリカ本国では熱狂的なファンが販売している店舗に押し寄せ、購入するのに数日並んだ人もいたと言われています。

後続シリーズであるNike Air Yeezy2は、2014年2月10日に世界同時にゲリラリリースされました。日本でも熱狂的なファンが買い寄せ、わずか30分で完売したとのことです。

ブランドスニーカーは投資対象となり得る

カニエが履いたことや、 Nike Air Yeezyのプロトタイプという点が評価され、 “ナイキ エア イージー 1”プロトタイプは1億9,000万円という金額で取引されました。また、発売時点でおよそ3万円だったNike Air Yeezyは、今では100万円〜200万円で販売されるほどのプレミアが付いています。

以上のことからブランド物のスニーカーは、後々資産価値が高くなる投資対象として見ることができると言えます。この記事を読んだ方も、ブランドスニーカーへの投資を検討してみてはいかがでしょうか。

(提供:JPRIME)

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SDGs×サステナブルファッションとは?環境とファッション産業の実態

2021年8月25日 17:46 ZUU online

近頃はSDGsや、サステナブルファッションへ取り組む衣料品企業やブランドが増えています。しかしそれはPRや差別化としてやっているのであり、企業方針が違えば熱心に取り組む必要はないと思っている人はいないでしょうか。

ところがファッション産業は、実は環境への負荷が大きいと世界の注目が集まっています。これからは環境保護や省エネの対策をしていない企業は、世論の批判を浴び生き残れない可能性があります。

ここでは、ファッション産業が環境へ悪影響をおよぼしている実態と、その解決に取り組む企業の事例を紹介します。今後もファッション産業の中で、存続する企業になるための参考にしていただけるはずです。

グローバル分業された複雑な産業構造

ファッション産業は、製造から廃棄までにかかるエネルギーが膨大で環境負荷が大きい産業です。その原因はグローバル分業された複雑な産業構造にあります。

衣料品は原材料の調達から、紡績、染色、裁断、縫製などの工程が海外の工場に細かく分業されています。さらに衣服一つを取っても、表地、裏地、中綿、ボタン、ファスナーなど素材も多種多様になっており、それぞれ別工場で作られています。

そしてこの多くが途上国などにあり、製造上のCO2削減が金銭や意識の問題で難しくなっています。しかも細分化のおかげで、エネルギー消費やCO2排出の現状がつかみにくいという問題もあります。

製造以降のエネルギー消費量も大きい

また製造以降のエネルギー消費量も、ファッション産業では無視できません。特に日本は売られている衣料品の約98%が海外からの輸入であり、輸送に大きなエネルギーがかかっています。さらに衣料品を販売する店舗で使われるエネルギーも大量ですが、太陽光発電を導入しているところはごく一部です。

消費者が捨てた衣料品の、回収や焼却、埋め立てなどでも多くのCO2が排出されエネルギーが使われています。このようにファッション産業の持つ構造から、製造や販売そして廃棄まで膨大なエネルギーが消費され、大きな環境負荷が生まれているのです。

衣服が与える具体的な環境負荷

具体的な数字で見ると、衣料品生産時の環境負荷は非常に大きいことがわかります。環境省によると、ファッション産業で原材料調達から製造段階までに排出される年間のCO2は、約9万ktにものぼります。服1着の換算では約25.5kg(*1)で、500mlペットボトル約255本分の製造量に匹敵します。

また水の消費量は年間約83億㎥、服1着あたりでは約2,300L(*1)と浴槽111杯分もの水を使います。近ごろの衣料品の低価格化による消費増大もあり、非常に大きな環境負荷を引き起こしているのです。

(*1) 日本国内の衣服供給量約35.3億着(2019年度)から試算

低価格化による大量消費と環境負荷

日本では1990年に服1枚が6,848円でしたが、2019年には3,202円まで下がっています。つまり衣料品を手に入れやすくなってはいますが、おかげで必要ない衣料品まで購入している可能性があります。

環境省のデータによると、1人が購入する服の枚数は年間約18枚なのに対し、手放す服は約12枚です。つまり消費して足りなくなった以上の服を買っていることになります。実際に着用されない服は約25枚もあり、低価格化によって必要ない服まで買っている状況がうかがえます。

こうした大量消費は大量生産と大量廃棄につながり、より多くのエネルギー消費と環境負荷を生んでいると懸念されています。

サステナブルファッションへの取り組み

このままファッション産業が地球にダメージを与え続ければ、環境が悪化するのはもちろんファッション産業自体の持続も難しくなります。そうした危機感から、サステナブルファッションへ取り組む企業やブランドが現れています。

サステナブルファッションとは、エネルギー消費や環境負荷を抑えた持続可能なファッションを意味します。リサイクルやリユースを活用したり、セールなどで安く大量に販売する戦略を見直したりして、過剰生産や大量廃棄を抑制します。

ここでは、サステナブルファッションへ取り組む企業やブランドを紹介します。

日本環境設計のポリエステルリサイクル

日本環境設計は衣料品を回収し、リサイクルして新たな衣服を作り出す「衣服の循環」に取り組んでいます。中でも、繊維生産量の約6割を占めるポリエステルのリサイクルに力を入れています。

ポリエステルは石油資源が主原料のため、CO2削減の観点からは使用を減らすべきです。しかしポリエステルは衣料品を作る上で扱いやすく、使わないようにするのは難しいという現実があります。そこで同社では、ポリエステルを積極的にリサイクルして新たに使う量を減らそうとしています。

H&Mの手がける布地リサイクル

世界的ファッションブランドH&Mは、2018年に香港の繊維アパレル研究開発センターと共同で布地リサイクル施設を作りました。アパレル市場で需要の高い、コットンとポリエステルの混紡布地からそれぞれを分離させるという困難な技術を実現したものです。

これはH&Mがめざす「廃棄物ゼロの100%循環型ファッション業界」を実現する取り組みの一つです。同社の創業地であるスウェーデンは、毎年発表されるSDGsランキング1位の常連国です。他にサステ ナブルな活動に熱心なIKEAもあり、環境や社会貢献への意識が高い国であることがわかります。

羽毛循環社会をめざす Green Down Project

これまで製品用の羽毛は、食肉用の水鳥から採取されゴミとして焼却されていたものを使っていました。しかし羽毛の急激な需要増加から、羽毛採取のみを目的とした水鳥飼育が横行しライブハンドピッキングも行われています。

こうした状況から羽毛の循環型ビジネスモデル確立をめざし、Green Down Projectが立ち上げられました。国内で羽毛を回収し、リサイクルする仕組みを共有することで新たな羽毛の需要を抑える取り組みです。

このプロジェクトには、ジーンズメーカーのLeeやアウトドアファッションブランドのsnowpeakといった衣料品メーカーから、寝具メーカーの西川株式会社など羽毛を使う幅広い企業が参加しています。

ワコールブラリサイクル

下着メーカーのワコールはブラジャーのリサイクルに取り組んでおり、2008年にスタートしてからすでに13回も行われています。ブラジャーを捨てにくいという女性の悩みにも応えたワコールらしい取り組みで、最近の回では総重量22t、枚数換算で22万枚ものブラジャーが集まりました。

回収されたブラジャーは、先ほどの日本環境設計の提携リサイクル工場で生活雑貨などのパーツに生まれ変わります。また2018〜2019年にかけて回収したブラジャーは、RPF(産業用固形燃料)に加工され石油系燃料の削減にも貢献しています。

ファッション企業が取り組めるCO2削減

ファッション産業は、製造から廃棄までにかかるエネルギー消費量が多い構造になっています。しかも日本の衣料品のほとんどが輸入品であり、低価格化による大量生産も加わってエネルギー消費やCO2排出が問題視されています。

今後は2030年の温室効果ガス46%削減に向け、大企業だけでなく中小企業にも省エネやCO2削減が強く求められます。さらに衣料品を売っているだけでなく、どんなサステナブルな取り組みをしているかも消費者は厳しい目を向けています。

製造におけるエネルギー消費量の削減は、1つの企業だけでは難しく時間もかかります。このため早急にCO2対策をするなら、オフィスや店舗に太陽光発電を設置するのが現実的でしょう。ぜひCO2削減への取り組みを行い、業界はもちろん企業も持続可能にしていきましょう。

(提供:Renergy Online )

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中古マンション価格は当面高騰が続く?

2021年8月24日 18:01 ZUU online

中古マンション価格は当面高騰が続く

賀藤リサーチ・アンド・アドバイザリー 代表(不動産鑑定士・CMA) / 賀藤 浩徳
週刊金融財政事情 2021年8月17日号

中古マンション価格の上昇が続いている。図表は、首都圏の中古マンション価格の推移である。各地域とも、コロナ禍による価格下落は2020年半ばまでには落ち着き、以降は上昇幅が拡大している。全国の住宅価格指数を見ても、マンションは20年前半に多少の下落が見られたものの、その後は元のトレンドラインに戻って上昇を続けている。

これらの理由については、次のような要因が挙げられる。まず、新築物件の価格が高止まり、ないし高騰を続けていることである。不動産経済研究所によると、首都圏の21年上半期の新築マンションの平均価格は6,414万円となった。前年同期(6,671万円)に比べ下落したものの、その水準は19年上半期の6,137万円を大きく上回る。近畿圏でも21年上半期の平均価格は4,360万円と、前年同期比8.3%増となった。新築価格が高くなり過ぎているため、まだ割安感を実感できる中古物件に人気が集まっている。

新築マンションは、分譲価格が供給者価格(用地の取得費、建築費等の実コストに利潤を上乗せした価格)であるため、価格が下方硬直的となる。また、人件費・材料費の上昇により実コストが上がっていることや、平成バブル崩壊時およびリーマンショック時と異なりデベロッパーの寡占化が進み、需要に応じ供給量を調整できる(数次にわたる分譲による分譲時期の後ずらしなど)ことも価格の高止まり・高騰を助長している。

加えて、超金融緩和が中古物件価格の上昇を後押ししている。史上最低水準に近い住宅ローン金利が、買い手の購買力を飛躍的に高めている。また、デベロッパーにとっても、金融機関の貸出態度が緩和的で、資金繰りの維持が可能となっていることから、価格を引き下げて売り急ぐ必要がない。

富裕層や住宅購入層の投資・購入意欲の増大も挙げられる。コロナ禍で所得に悪影響が生じたのは主として低所得層であり、富裕層や住宅購入層にはあまり影響が及んでいない。逆に、富裕層がコロナ禍でアクティブに消費できなくなった分を株や不動産に振り向ける動きが見られる。

プロの投資家が投資する大型の不動産に関しては、すでに価格のピークが到来しているというシンクタンクのアンケート結果が公表されている。しかし、中古マンションなどのエンドユーザーが購入する物件については、以上の理由からしばらく高騰が続きそうだ。今後、新築価格の頭打ちが明確になったときに、こうした状況が転換ないし逆回転する可能性が高まろう。


(提供:きんざいOnlineより)

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未然に防ぎたい不動産投資トラブル!巻き込まれないための3つのポイントとは?

2021年8月24日 17:57 ZUU online

不動産投資には、さまざまなトラブルがつきものです。具体的にどういったトラブルが多く生じているのでしょうか。今回は、ありがちなトラブルを紹介しつつ未然に防ぐための3つのポイントを解説します。

不動産投資でよくあるトラブルとは

不動産投資には多くのメリットがありますが、さまざまなトラブルがともなうこともあります。大きく分けると以下の4つになります。

サブリース契約

サブリース契約とは、所有している賃貸物件を不動産管理会社が一括して借り上げ、入居者に転貸する仕組みです。サブリース契約では、不動産管理会社がオーナーに対して一定額の家賃を保障します。そのため「入居者が家賃を滞納した」「空室になった」といった場合でも一定の賃貸料収入がオーナーへ支払われることが最大の魅力です。

また不動産管理会社が家賃回収や必要経費の支払いなどの業務を行ってくれるため、オーナーとしては「手間をかけず安定して収益を得られる仕組み」といえるでしょう。こう聞くとサブリース契約には、非常にメリットが多いと感じる人もいるかもしれません。しかし当初の家賃保証額がずっと続くわけではない点には、注意が必要です。

一般的にサブリースの契約書を見ると「入居状態の悪化」「家賃の減額」といった不測の事態に備えて一定期間ごとに家賃の見直しができる旨の条項があります。見直しができる期間が「何年ごとなのか」は、サブリース提供業者によっても異なるため、しっかりと確認しておくことが必要です。

修繕費

不動産投資に修繕は欠かせません。なぜならアパートやマンションなどを新築で購入した場合でも年数が経過すれば当然劣化していくからです。物件が劣化していくと入居者や入居希望者に管理が行き届いていない印象を与えかねません。その結果入居率が低くなり家賃収入が減少してしまう可能性が高くなります。

不動産の修繕の際に意識しておきたいのが修繕費です。オーナーが費用を負担する修繕は、高額なものになりがちです。例えば入居者の入替時のクロス張り替えであれば、一般的なワンルーム1部屋あたり5万~10万円程度で済みますが、空室対策のフルリフォームとなると数百万円に及ぶケースもあります。そのため不動産投資を行う場合は「いつ何にどれくらいの修繕費がかかるのか」について見積もっておいたほうがよいでしょう。

不良入居者

空室が発生しなくても不良入居者がいる場合は、以下のような問題が生じることがあります。

・家賃を滞納する
・隠れてペットを飼う
・タバコのニオイが内装にしみつく
・深夜の騒音で苦情が出る
・人の出入りが多く近所から問題視されるなど

不良入居者を放置したままでは不人気物件となりかねません。「気づいたときには入居者が激減していた」といったことを防ぐためには、オーナーが定期的に賃貸物件の状況確認に足を運ぶことなどが必要です。例えば近年では、賃貸契約書と別に「マナー同意書」にサインをもらい入居者同士の挨拶や生活ルールの厳守を意識してもらう事例もあります。

税金

不動産投資は「不労所得」といったイメージが浸透していますが、収入や資産があれば当然税金の支払いも必要です。不動産投資を始めると「所得税」「住民税」「固定資産税」「都市計画税」といった税金がかかります。他にも以下のような税金がかかるため、押さえておきましょう。

・購入時:不動産取得税や登録免許税、印紙税
・売却時:譲渡所得税や住民税、登録免許税(抵当権抹消時)
・相続時:相続税や登録免許税

どんな人がトラブルに巻き込まれやすいのか

不動産投資にトラブルはつきものです。しかしすべての不動産投資家が巻き込まれるわけではありません。トラブルで悩まされやすい人の特徴としては、以下のような点があります。

メリットしか見ていない

「不労所得が得られます」といった甘い言葉に弱いタイプは、注意が必要です。「とにかくお金がほしい」など目先の利益を中心に考えていると不動産投資のメリットしか目に入りづらくなります。例えば「不動産投資って本当に大丈夫なの?」と周囲から忠告があっても耳を傾けなられないタイプです。このようなタイプは、後で苦労する可能性があります。

自分の頭で考えようとしない

不動産は、普段の生活で聞き慣れないような難しい用語や書類を目にすることが少なくありません。すでに紹介した「サブリース契約」「税金」もその一つです。トラブルが生じやすいからこそ不動産関連の法律は、細かくなっています。しかし以下のような自分の頭で考えないようとしない姿勢では、思わぬトラブルに悩まされる恐れが高くなるでしょう。

・難しいから契約書に目を通さない
・自分で不動産の勉強をしない
・不動産仲介会社からの情報を鵜呑みにする

トラブルに巻き込まれないための3つのポイント

トラブルに巻き込まれないようにするにはどうしたらいいのでしょうか。具体的には、以下の3つのポイントを押さえておきましょう。

不動産投資の知識を身につける

まず不動産仲介会社に任せっぱなしではなく自ら不動産投資の知識を学ぶことが必要です。先述したように不動産投資は、普段では聞き慣れないような言葉や法律が関係します。さらに事業として収益を確保していくためには「収支シミュレーション」「ローン返済計画」といった資金繰り対策も重要です。これらを自ら行うために不動産投資の知識は不可欠といえます。

デメリットを自分から調べる

不動産投資の失敗事例を参考に自分からデメリットを調べることも重要です。不動産投資は「何もせずに家賃収入が入り続ける」といったものではありません。当然メリットだけでなくデメリットもあります。不動産投資に着手する前に生じうるトラブルやリスクといったデメリットを調べておけば未然に防ぐことが期待できるでしょう。

長期的視点で考える

不動産投資を行う場合は、長期的視点にもとづいたさまざまなシミュレーションが必要です。不動産投資は、他の投資と違い流動性が低いため簡単に売却して終了させることができません。例えば物件の運用がうまくいかないからやめたい場合でも買い手がつかないことがあります。また安定的に収益が得られた場合でも将来的に訪れる相続について想定しておくことも大切です。

長期的視点で不動産投資が自分や家族のメリットにつながるのであればチャレンジする価値があるでしょう。

不測の事態も考えてから投資しよう

本稿で解説した内容以外にも不動産投資には、さまざまなリスクが潜んでいます。例えば近年頻発する地震や風水害といった自然災害で建物が毀損する可能性も少なくありません。思わぬ損失を被らないように不動産投資に関する事前の調査や勉強、シミュレーションを丁寧に行っておきましょう。

(提供:YANUSY)

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レインズの仕組みとは?利用するメリットや不動産投資で活用する方法を解説

2021年8月24日 17:55 ZUU online

不動産投資をしていると、「レインズ」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。レインズには不動産売買の情報が多数掲載されており、物件探しや所有物件の売却で活用できます。今回は、レインズの仕組みやメリット・デメリット、不動産投資で活用する方法について解説します。

レインズとは

レインズとは、不動産流通機構が運営している不動産情報ネットワークシステムです。「Real Estate Information Network System(不動産流通標準情報システム)」の頭文字をとって「レインズ(REINS)」と呼ばれています。

不動産売買情報が一元化されており、会員になっている不動産会社のみが閲覧できる仕組みです。不動産会社は顧客からの依頼に基づいて、レインズに登録された物件を購入希望者に紹介したり、買い手を探すために売却物件をレインズに登録したりします。

レインズは不動産会社向けのシステムであるため、基本的に一般の人は利用できません。ただし、物件売却のために不動産会社と媒介契約を締結した売主は、自身の売却物件情報のみ閲覧できます。

レインズは対象地域によって、以下4つの不動産流通機構が運営しています。

・東日本不動産流通機構(東日本レインズ)
・中部圏不動産流通機構(中部レインズ)
・近畿圏不動産流通機構(近畿レインズ)
・西日本不動産流通機構(西日本レインズ)

不動産投資でレインズを活用する場面

不動産投資において、レインズの存在を意識することは少ないかもしれません。しかし、レインズは以下2つの場面で活用されており、特に物件を売却するときは重要な役割を果たします。

物件を売却するとき

所有物件を売却するときは、少しでも多くの人に物件情報を知ってもらわなくてはなりません。レインズに売却したい物件を登録すれば、多くの不動産会社が物件情報を閲覧できます。買い手の希望条件に合致していれば不動産会社が物件を紹介してくれるので、成約しやすくなります。

レインズに登録しないと物件情報を目にする人が限られてしまい、成約の可能性が低くなります。

収益不動産を探すとき

買い手として収益不動産を探すときも、レインズは活用できます。不動産会社に物件の希望条件を伝えれば、レインズに登録された不動産情報の中から条件に合致した物件を紹介してもらえます。

レインズに登録された多くの情報から物件を探せるので、タイミングによっては優良物件に出会えるかもしれません。

レインズを利用するメリット

レインズを利用するメリットは以下の通りです。

媒介契約制度に基づいて安全に取引できる

レインズは、不動産会社との媒介契約を締結した物件情報が登録されています。レインズの登録物件であれば、媒介契約制度に基づいて安全に取引できます。媒介契約のうち、「専任媒介契約」と「専属専任媒介契約」についてはレインズへの登録が義務付けられています。

過去の取引事例を参考に適正価格で取引できる

レインズには、豊富な取引事例が蓄積されています。レインズを利用することで、過去の取引事例を参考にしながら適正価格で取引できます。売却価格の査定もレインズの取引事例を参考に行われており、いくらで売却できそうかを事前に把握することが可能です。

不動産情報の一元化によりスピーディーな売買が可能

レインズに登録された不動産情報は一元的に管理されており、会員である多くの不動産会社に共有されています。顧客の希望条件に合った物件を速やかに紹介できるため、スピーディーな売買が可能です。

レインズのデメリット

レインズは不動産情報が一元化されていますが、すべての物件情報が掲載されているわけではありません。

優良物件はレインズに登録される前に不動産会社が購入してしまったり、非公開物件として売買されたりすることもあります。また、レインズに長期にわたって登録されている物件は売れ残りで、不動産投資には適さない可能性もあります。

所有物件を売却する際は、レインズに登録することで成約の可能性が高まるでしょう。ただし、収益不動産を探すときは、不動産会社の未公開物件(レインズ未登録)も含めて投資判断を行うことが大切です。

売却物件をレインズに登録してもらう方法

売却したい物件をレインズに登録してもらう方法は以下の2つです。

専任媒介契約を締結する

所有物件を仲介で売却する場合、不動産会社との媒介契約は以下の3種類があります。

・一般媒介契約
・専任媒介契約
・専属専任媒介契約

レインズへの登録を希望するなら、専任媒介契約を選ぶといいでしょう。一般媒介契約は複数の不動産会社に仲介を依頼できますが、レインズへの登録が義務付けられていません。

一方、専任媒介契約と専属専任媒介契約はどちらも1社のみに仲介を依頼する契約で、レインズへの登録が義務付けられています。契約内容に大きな差はありませんが、専属専任媒介契約は自分で見つけた相手との取引が認められないので、実務では専任媒介契約が選ばれる傾向にあります。

成約すると不動産会社は仲介手数料を得られるので、専任媒介契約なら熱心に営業活動を行ってくれる可能性が高いのもメリットです。

一般媒介契約の場合は不動産会社に依頼する

一般媒介契約はレインズへ登録が義務付けられていませんが、任意で行うことは可能です。一般媒介契約で売却活動を進める場合は、レインズに登録してもらえるように不動産会社に依頼してみましょう。

ただし、登録を依頼しても断られる可能性があります。売却物件を確実にレインズに登録したい場合は、専任媒介契約を選ぶのがおすすめです。

個人がレインズの情報を見る方法はある?

レインズに掲載されている不動産情報は、基本的に不動産会社しか閲覧できません。ただし、一部の情報は個人でも見られます。ここでは、個人がレインズの情報を見る方法を紹介します。

自分の売却物件を確認する

所有物件の売却で不動産会社と媒介契約を締結し、レインズに登録した場合は、売却を依頼した物件の情報は確認可能です。登録証明書に記載されている売主向けのIDとパスワードを利用し、インターネット上の専用画面でレインズの登録内容や取引の現状を閲覧できます。

登録証明書はレインズから不動産会社に発行されるので、不動産会社に登録証明書について問い合わせてみましょう。

過去の取引状況を確認する

「REINS Market Information」というサイトを利用すれば、一般の人でもレインズに登録された物件の過去の取引状況を確認できます。

個別の不動産取引が特定できないように、物件名称や詳しい住所などは削除されています。しかし、建物種別(マンション、戸建)や都道府県、地域などの条件を指定して、過去の成約価格を確認することは可能です。

確認できる取引情報の内容は以下の通りです。

・成約価格
・単価
・面積(建物・土地)
・築年
・成約時期

REINS Market Informationを利用すれば、「投資を検討している地域の物件価格」や「所有物件の売却価格」などを判断する際に役立ちます。

まとめ

売却したい物件をレインズに登録すれば、多くの不動産会社の目に留まるため、買い手を見つけやすくなります。早期に物件を売却したい場合は、不動産会社と専任媒介契約を締結してレインズへ登録するといいでしょう。

また、投資物件を選ぶ際も、レインズに登録されている物件の中から優良物件が見つかることもあります。ただし、長期にわたって登録されている物件は売れ残りの可能性があるので注意が必要です。

(提供:Incomepress )

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民事再生とは?破産との違い、手続きや費用についても解説!

2021年8月24日 17:37 ZUU online

内山 瑛(うちやま・あきら)
税理士・公認会計士。名古屋大学法学部在学中に、公認会計士試験に合格。新日本有限責任監査法人に入所し、会計監査・コンサルティング業務を中心に研鑽を積む。2014年に同法人を退所し、独立。「お客様の成長のよきパートナーとなる」ことをモットーに、記帳代行・税務申告にとどまらず、お客様に総合的なサービスを提供している。近年は、銀行評価を向上させる財務コンサルティングや内部統制構築支援、内部監査の導入支援にも力を入れている。

会社の資金繰りが悪化し事業が立ちいかなくなると、会社はリストラや経費の削減、役員報酬の返上、私財の投入、さらに金融機関の協力のもとリスケジュールを行い、資金繰りの改善を図る。それでも資金繰りが改善しない場合は、「破産」や「民事再生」などが現実味を帯びてくる。

破産や民事再生は、誰かに相談することがはばかられるため、精神的負担が大きい。今回は、破産や民事再生とはどのような手続なのか、それに至ったときにどうなるのかを解説するので、最良の選択をするための参考にしていただきたい。

会社の法的整理の局面では、弁護士に誘導されるまま手続が進んでしまうことが多い。しかし、会社の責任者はあくまでも経営者だ。経営者として、それぞれの手続きの概要を理解し、最適な選択をする必要がある。

「民事再生」と「破産」の違いは目的にある

民事再生と破産の最大の違いは、その目的だ。民事再生の目的が「会社を残すこと」であるのに対し、破産の目的は「会社を消滅させること」である。

裁判所に破産の申し立てがなされた場合、すべての会社の業務を停止した上で、破産管財人の管理のもと、その財産がすべて処分される。財産は、優先的に弁済を受けることのできる者に抵当権などを分配した後、債権者に平等に弁済される。これを配当という。

破産するような会社は、すでにめぼしい財産を処分していることが多いので、配当がないことも珍しくない。すべての財産が処分されると会社には何もなくなるので、会社は消滅することになる。

民事再生の場合、一般的には業務を継続しながら「再生計画案」を立案し、債権者の多数決(頭数および債権の額の過半数)による決議で「再生計画案」を採択し、業務を継続しながら計画を実行していく。

「任意整理」とは?

会社の資金繰りが悪化し、買掛金や未払金、借入金、給料などの支払いができなくなった場合に取るべき手続は、裁判所を介するものか否かに大別できる。裁判所を介する手続きは後で詳しく解説するが、まずは裁判所を介さずに再生する道を探るべきだ。そのほうが、整理も早く済む場合が多い。顧問税理士や弁護士と相談した上で、慎重に取り組んでほしい。

裁判所を介さない手続では、金融機関や取引先などの債権者と協議し、個別に債務の一部もしくは全部の免除、支払い期限の延長などを取り決めていく。債権者としては、破産の場合と比べて債権を回収できる可能性が高いので、一部を放棄したとしてもメリットはある。

この方法は裁判所による強制力はなく、あくまで話し合いで行われるので、債権者の協力が得られなければ採用できない。

「民事再生」の再生計画3つのパターン

民事再生には、いくつか手法があるが、大きくは「自力再建型」「スポンサー型」「清算型」の3種類に分類される。ここでは、それぞれの手法の内容についてみていきたい。

1.自力再建型

この自力再建型が、民事再生法などの民事再生関連法規で想定されている、原則となる方法だ。この方法は、債務圧縮により企業価値を取り戻した申立会社が、その潜在的な収益力を生かし、自らの企業努力により再生計画を実行して再建を図るものである。

2.スポンサー型

民事再生は、自力再建を前提としているとはいいつつも、そもそも経営難に陥っている会社においては、ビジネスモデル自体を大きく変革しなければ、収益性の改善が難しい場合が多い。そのため、近年は自社以外の力を借りて再建を図る「スポンサー型」で、民事再生手続が申立てられている例が多い。

また当初は、「自力再建型」での再建を行っていたとしても、当初の方法での再建を断念し、「スポンサー型」に移行する例も多くみられる。

「スポンサー型」とは、民事再生を申立てた企業が、他の企業(スポンサー)による直接的な経済的援助(貸付け、出資、事業譲受など)を受け、スポンサーの提供した資金で再生計画を実行するというものだ。

これは、申立てた企業に将来収益性が期待できる事業が残っているとスポンサーが判断したとき、再生計画の遂行のために必要な資金を援助する代わりに、申立て企業を買収するというものである。スポンサー選定の公平・適正を確保するため、広くスポンサー候補を募り、入札により選定する。

なお、スポンサー型の再生手続の中でも、申立前からスポンサー企業が決まっており、民事再生手続の開始後に資金を注入することを予定しているケースを、「プレパッケージ型」ということもある。この形式が取られる場合、多くは大口債権者である銀行等の金融機関(メインバンク)が予め承諾し、場合によってはメインバンク主導でスポンサーや申立代理人となる弁護士を選定する。

民事再生においては、あくまで債権者の合意が必須なので、債権者主導でスポンサーがあてがわれることも多い。もっとも、プレパッケージ型が採られる場合、入札によらずにスポンサーを選定することも多いため、スポンサーの利益を重視するあまり、企業価値と比較して低額な資金しか提供しないといったこともある。

そのような場合、債権者が本来受けるべき配当を受けられない恐れもあるため、裁判所や監督委員はより公平性を期するため、民事再生手続を申し立てた経緯やスポンサー選定の経緯・方法を精査し、慎重に対応するのが通常である。場合によっては、スポンサーとして認められないといったこともある。

3.清算型

清算型とは、営業譲渡などの手法により、営業の全部または一部を受け皿会社に移管したうえで、旧会社が清算する方法だ。民事再生法では、手続き開始後に、裁判所の許可を得て、営業譲渡を行うことができることとされており、営業譲渡代金が再生債権の弁済財源となる。

清算型の民事再生では、会社自体は最終的にはなくなってしまうものの、破産とは異なり、事業自体は譲渡先の会社において存続させることが可能だ。事業に内在する無形資産(ノウハウなど)も含めて買い取ってもらうことができるため、事業自体に価値がある場合に、破産にかえて選択されることも多い。

「民事再生」の手続きと流れ

前述のとおり、民事再生は申立後も事業を継続する手続である。民事再生開始決定以前に発生した債権については、再生債権として一旦棚上げ(弁済してもらえない)されるので、資金繰りが一見楽になるように見える。

しかし、すべての会社が民事再生を選択できるわけではない。営業キャッシュフローがマイナスの会社には、そもそも事業を継続しても支払いができないので、民事再生を行っても意味がない。営業キャッシュフローがマイナスでも、リストラや事業内容の選別などによってランニングコストを抑えられるかもしれないが、リストラを行う場合は就業規則などに従って退職金の支払義務などが生じる。

民事再生を申請したことが広まれば、信用不安のリスクもある。大企業を中心に、そのような会社とは取引をしないと決めている会社も多い。一般消費者向けの商売をしている会社にとっても、信用不安は無視できない。民事再生がニュースになれば、世間からは倒産と同じ評価をされることになるからだ。このように、民事再生による事業継続には大きなリスクが伴う。

民事再生には最大数千万円の費用がかかる?

民事再生手続では、裁判所に納付する予納金や弁護士報酬、事業継続のための運転資金が必要になる。裁判所の予納金は負債の金額によるが、数百万円から数千万円程度はかかる。

弁護士費用は弁護士によって異なるが、大きく分けて「着手金」と「成功報酬」があり、まず着手金を払い、民事再生を終えた後に成功報酬を支払うことになる。成功報酬は、会社の財産や事業規模によって変わるが、さまざまな法律事務所の報酬体系を見て、払える範囲かどうかを確認しておこう。

また、民事再生では財産評定などを行うプロセスがあり、公認会計士や税理士の協力が必要になるので、この報酬も考えておかなければならない。

当面は取引先から現金決済を求められる(手形は使えなくなり、掛取引を受け入れてくれる取引先はない)ので、当面の運転資金も用意しておかなければならない。家賃や人件費などの固定費の支払いのために、数ヵ月分は用意しておきたい。

上記の資金を用意できないほど資金繰りが逼迫している場合、事業再生の可能性があったとしても民事再生手続を断念しなければならないこともある。つまり、そのような状況になる前に決断しなければならないのだ。

民事再生の2つのメリットと2つのデメリット

民事再生にはネガティブなイメージがつきまとうが、メリットもある。民事再生手続を選択する際は、そのメリット・デメリットをよく考えなければならない。民事再生手続を採用するかどうかは、会社の存続に関わる決断なので、メリット・デメリットを考慮した上で慎重に判断したい。

民事再生手続のメリット1.会社を存続できる

民事再生手続の最大のメリットは、会社を存続できることだ。民事再生手続は、会社を存続させるための最終手段の一つである。再建の過程で、リストラや企業規模の縮小を余儀なくされることが多いが、破産のように会社を消滅させることなく事業を継続できる。これまで築き上げてきた会社のネームバリューやブランド価値のもとに、これまでの取引を継続できるということもメリットだ。

民事再生手続のメリット2.経営陣を刷新する必要がない

民事再生においては経営陣を刷新する必要がないため、経営陣は引き続き会社の経営に携わることができる。民事再生には「監督委員」がいるため、それまでのような強権をふるうことはできないが、経営自体は続けることができる。

民事再生手続のデメリット1.社会的な信頼やブランドイメージの低下

民事再生は会社を存続させるための手続とはいえ、ニュースや噂ですぐに広まる。ネガティブなイメージがつきまとう以上、社会的な信頼やブランドイメージの低下は避けられない。また、民事再生は経営陣を維持できることがメリットの一つだが、それが逆効果になることもある。経営陣の経営管理能力が向上しなければ、民事再生手続を行ったとしても経営状況は好転しないだろう。

民事再生手続のデメリット2.担保として提供している財産が取られてしまう

民事再生手続に入ると、通常の債務については弁済が猶予されるが、担保権については権利行使ができるため、担保として提供している財産が取られてしまう可能性がある。通常、担保提供している資産は会社の経営の根幹となる資産が多いので、担保権者の協力を得られなければ民事再生手続は「絵に描いた餅」になってしまう。

民事再生手続のデメリットは、破産手続のメリットと表裏一体だ。破産手続のメリットは、債務超過の会社から経営者が解放され、新たなスタートを切れることだ。民事再生手続は「再生計画の履行」を前提としているため、これまでの事業を継続しながら利益を出し、多額の負債を返済していかなければならない。

破産の場合、負債は残らず、まったく借金のない状態からスタートできることは大きなメリットだ。破産のデメリットに、会社がなくなってしまうため最初から事業を立ち上げなければならないことがあるが、経営者としての経験やノウハウ、人脈などはなくならないので、再起できる人も少なくない。

民事再生の注意点

民事再生は、会社を残したまま再建する手法であるが、注意点もある。

社長が退任した場合

民事再生の場合は、社長が退任することは必ずしも求められない。しかし、放漫経営が原因の場合など、残留することが債権者の同意を得られない場合がある。そのような場合には、新たに有能な経営者が確保できるかがカギとなる。

民事再生のハードルは高いか

民事再生は無条件に認められるものではない。民事再生は、一定の要件に該当すると、開始決定が出されることなく棄却されてしまう。また、開始決定がなされても、再生手続廃止、再生計画不認可又は再生計画取消しの決定が確定した場合、裁判所は職権で破産手続きに移行させることができるとされており、民事再生は容易ではない手法といえる。

一律に弁済が禁止

民事再生は、一定額以下の少額債権を除き、債権者への弁済が禁止される。この債権者には、金融期間だけでなく、商取引による債権者も含まれる。

そのため、取引先には「倒産した」とのマイナスイメージが生じることとなり、取引先の信用を失い、取引の終了などによって企業価値の著しい毀損も予想される。

民事再生が成功する3つのポイント

民事再生を成功させるためには、以下の3点についてよく検討することが必要である。

・経営戦略を策定
・バランスの良い再生計画案を作成
・資金繰りの問題を解決

通常、顧問税理士や弁護士、主要な債権者である金融機関と共同で作成することになる。きちんと相談したうえで、第三者からみても合理的な計画を策定する必要がある。

会社更生法と民事再生法との違い

民事再生法とよく似たものに、会社更生法がある。その違いは何だろうか。会社更生法は民事再生法と同様に会社再建を目指す手続ではあるが、現在の経営陣が一切経営に関与できなくなることが最大の相違点だ。会社の再建は、裁判所が任命した管財人が行っていく。また、会社更生法では担保権の実行ができない。

会社更生法は大企業で採用されることが多く、中小企業では民事再生法を使うのが一般的だ。

債権者の課税について

取引先が民事再生手続を行うことも考えられる。その場合、売掛金などの債権は当面弁済されないことになるが、債権に関する税務処理はどうなるのだろうか。

まず、民事再生の申請がなされた段階で、債権金額の50%の貸倒引当金の計上が認められる。これは、次の再生計画の認可までの仮の処理だ。

再生計画が認可されたら、その資産の評価損をその「特定の事実」が生じた期に計上することが認められる。その場合は、申告書に評価損の明細の記載をし、かつ評価損を証明する書類を添付しなければならない。なお、売買目的で保有する有価証券など、一部評価損の計上が認められない資産もある。

民事再生を申請しただけでは、貸倒処理は認められないことに注意したい。民事再生計画が認可されてはじめて債権の価額が決定するため、貸倒処理ができる。早まって貸倒損失を計上すると、税務調査で指摘される可能性がある。

形式的な貸倒の処理として、継続取引のある売掛債権に限り、以下のいずれかに該当した場合は、債権価額を1円(備忘価額)だけ残して貸倒処理をすることが認められることがある。

1つ目の要件は、「継続的な取引を行っていた債務者の資産状況、支払能力などが悪化したため取引停止した場合において、その取引停止の時または最後の弁済の時のうち最も遅い時から1年以上経過した時」である。この場合、根抵当などの担保のある場合は、担保を処分してからでないとこの基準は適用できない。

2つ目の要件は、同一地域の債務者に対する売掛債権の総額が取立費用より少なく、支払を督促しても弁済がない場合だ。

債務者の課税について

「儲かっていない会社に課税されるのか」と思うかもしれないが、業歴が長い会社で含み益のある資産を多く抱えている場合は、会社を整理する段階で多額の税金が発生することがある。ここでは、そのような税金の取り扱いについて解説する。

財産の価額評定

民事再生が行われると、その財産について価額評定をしなければならない。法人税法の特例として、譲渡などがなくても、再生計画が認可された事業年度に評価損益を益金または損金に計上する必要がある。民事再生手続で計算されている評価と法人税法上の評価額は異なる可能性があるので、必ず民事再生に詳しい税理士の指導を受けて申告書を作成しよう。

債務免除

民事再生においては、一般的に多額の債務免除が行われる。その場合、キャッシュが増えていないのに多額の所得が発生するため、当然法人税などの負担が生じる。これを避けるために、再生計画の認可に伴って発生する債務免除益、財産評定による評価替益、役員や株主からの資材提供による寄付収益の合計額を限度として、期限が切れてしまった欠損金をすべて控除できることになっている。

それでも多額の課税が生じる場合は、再生債権を分割返済することとし、その都度一定の債務免除を受けることを取り付けるなど、債務免除益の課税負担が最小限に留まるようなプランニングが必要になる。

留保金課税

資本金が1億円以上の会社は、留保金課税にも注意したい。同族会社の留保金課税とは、株主と社長が同一であるようなオーナー会社において、通常の上場会社のように獲得した利益を株主に配当せず、会社内に留保して株主個人の税負担を減少させる行為を抑制するための法人税法の規定である。一定額以上の利益を会社内部に留保した場合は、その部分に対して追加で税金を課すものだ。

具体的には、持株比率の最も高い株主グループの保有株式が、その会社の発行済株式の50%超を占める場合、通常の法人税の他にその事業年度に社外に流出(配当や役員賞与など)しなかった金額のうち、一定額以上の部分に対して10~20%の税率で追加課税が行われる。

ここでいう利益とは、欠損金の控除を行う前のものであることに注意したい。多額の債務免除益を欠損金の控除の特例を用いて相殺したとしても留保金課税の対象となってしまうため、法人税がゼロであっても多額の留保金課税が発生することがある。民事再生を行うような会社にとっては、税金の支払はできるだけ避けたいところなので、事前のタックスプランニングが極めて重要と言える。

民事再生の際は必ず専門家に相談を

民事再生は、会社再建を目的とした手続である。そのためには、慎重かつ時期を逃さない決定と、綿密な計画が不可欠だ。債権者からの理解も必要であり、ハードルは決して低くない。自社にもしものことがあったときのために、これを機会に一度検討してみてはいかがだろうか。

民事再生手続は、会社の再建まで含めると非常に長期にわたる。債権者は、会社が存続する社会的意義があるかどうか、経営者と社員は会社を存続させる意思と能力が十分にあるか、といった観点で意見を言ってくる。

民事再生を行う場合は、長期にわたるプレッシャーを乗り越え、会社を再建させる覚悟を持たなければならない。民事再生は高い専門性を求められる手続きなので、検討する際は必ず弁護士や公認会計士、税理士などの専門家に相談した上で進めてほしい。

文・内山瑛(公認会計士)

(提供:THE OWNER)

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株は一度に買わず、分けて買うべき理由

2021年8月24日 17:34 ZUU online

本記事は、和島英樹氏の著書『1万円からはじめる 勝ち組銘柄投資』(かんき出版)の中から一部を抜粋・編集しています

一度に買わない。分けて買う

株は買った途端に下がると気分が悪くなり、いきなり出鼻をくじかれた気分になります。

しかし、買った後にすぐ下がってしまい含み損を抱えてしまった、という経験は、株式投資をしたことのある人なら誰でも一度は味わっているはずです。その悔しさを味わわずに済む方法はないものでしょうか。

一番現実的な解決方法としては、一度に買わないことです。

たとえば今、手元に100万円があって、それを株式に投資しようとしているとしましょう。株価は株500円です。したがって、その資金を全額投資したとすると、合計で2000株を保有できることになります。

でも、2000株に投資できるだけの資金力があったとしても、一度に投資しないほうが良いでしょう。理由は、前述したように買った直後に株価が下げる恐れもあるからです。

もし、1株500円で2000株を買った後、マーケットが大きく崩れ、450円まで株価が急落したとしましょう。銘柄によっては1日の取引時間中に、株価が10%くらい下げることもあります。で、株価が450円になったとしたら、それを2000株持っているわけですから、評価額は90万円です。あっという間に10万円の含み損を抱えたことになります。気分、悪いですよね。

では、仮に4回に分けて買ったとしましょう。それぞれの株価は次のようになります。

1回目=500円
2回目=450円
3回目=460円
4回目=420円


100万円を4回に分けて投資するわけですから、1回の投資金額は25万円です。端数が出ますが、買えるだけの株数を買うことにします。ちなみにこの銘柄の1単元株数は100株です。

そうなると、それぞれの回で投資できる株数は次のようになります。

1回目=500株(投資金額:25万円)
2回目=500株(投資金額:22万5000円)
3回目=500株(投資金額:23万円)
4回目=500株(投資金額:21万円)


ということで、投資金額の関係で1単元を買うには端数が生じるため、現金が余ることになります。4回分の投資金額の総額は91万5000円なので、8万5000円がキャッシュとして残ります。もし、4回目の投資が終わった後、株価が500円に戻ったとしたら、170株を買うことができます。ここでは単元株投資を前提にしているので、実際に投資できる株数は100株です。この100株も含めると、5回の買付で購入できた株数は、全部で2100株になります。つまり一度に投資したときに比べて100株も多く投資できるのです。

実は、この100株が結構効いてきます。前述したように、もし株価が1株あたり500円に戻ったとしたら、2100株の評価額は105万円になります。プラス5万円です。

でも、株あたり500円で一括投資した場合は、株価が420円まで下がった時点で評価額が84万円まで目減りして万円の評価損を抱えた後、じっと我慢して100万円に戻っただけです。

これはあくまで一例です。最初に100株を購入し、その後順調に株価が上昇した場合はどうでしょう。500円で100株買ったら、株価が600円に上昇した。売りを考える投資家が多い気がしますが、あなたが有望だと思った企業の株価がその通りに上昇したのは、見立てがあっていたという証拠でもあります。そこで、600円で100株を追加購入した場合、買いの単価は550円(500+600÷)となります。時価よりも50円分の含み益になるなら、追加購入も考えるべきところかもしれません。

これが、中長期で投資する際の思考とも言えます。もちろん、上昇した時点で残りの資金はまた、別の銘柄に資金を振り向けるという選択肢もあるでしょう。

このように、タイミングをずらして投資することを「時間分散」と言います。もちろん、それが常に上手く行くという保証はありませんが、株価が常に上下するものだという前提を考えれば、特に株価が下げたときの「心とお金のリスクヘッジ」という意味で、やはり複数回に分けて投資したほうが良いと思うのです。

●利益確定も分けて行っていい

逆に、利益確定するときはどうでしょうか。

一度に売却して納得し、次の銘柄を探しに行くというのもいいです。一方、買いのときと同様に、何回かに分けて売るという方法もあります。自分の研究の成果が出て売るのですが、仮に4回に分けて400株購入したのなら、まず100株を売ってみるというのは精神的にも良いと思います。まず、一部だけでも利益を確定すれば、残りはそんなに急がなくてもという余裕が生まれるので、焦らずに売り時を探せるかもしれません。売るときにも時間分散していくのもいいかもしれません。

私の知り合いの資産家は、保有していた株を売る際に、最後の単位株だけを残すという手法を継続しています。たとえば100株ずつ4回に分けて買い、その平均買付株価が500円だとします。買付に要する金額は20万円です。そして、株価が1000円に値上がりした時点で利益確定売りをする際、100株だけ残して300株を売ります。すると売却金額は30万円なので、残した100株はコストゼロで買ったようなものです。こういう状況を「恩株」といい、これを蓄積していくのです。

もう価格を気にしなくてよいのですが、気が付くと含み益がさらに増えているのだそうです。この余裕が、資産家の資産をさらに増やしていくのだと思いました。

和島英樹(わじま・ひでき)
経済ジャーナリスト。1985年、日本勧業角丸証券(現みずほ証券)に入社。1988年、株式新聞社(現モーニングスター)に入社。企業へのトップインタビューやマーケット取材などを担当。2000年にラジオNIKKEIに入社。東証記者クラブキャップ、解説委員などを歴任。35年間でのべ2000社を取材。2020年6月に独立。現在のレギュラー番組は「マーケットプレス」(ラジオNIKKEI)、「攻めのIR」(日経CNBC)、「ストックボイス」(MXテレビ)、「和島英樹のウィークエンド株!」(有料コンテンツ)。会社四季報オンライン(東洋経済新報社)、週刊エコノミスト(毎日新聞出版)、日経マネー(日経BP)、株探などへの寄稿多数。国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)、日本テクニカルアナリスト協会評議委員としても活躍している。

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