お世話になったあの人に一年の感謝をこめて花を贈りたい。「センスがいい」の印象をさりげなく残すアレンジの秘訣を、人気のフラワーデザイナー・古賀朝子さんにうかがいました。
教えてくれたのは…
古賀朝子(こが・あさこ)
東京・用賀で生花店「Fleurs de chocolat」主宰。パリスタイルのレッスンも行う。著書に『フローリストのためのスワッグデザイン』(誠文堂新光社)ほか。
【Style.1】ありがとうの気持ちをシックなルージュカラーの花に映して特別感を
パーティにお招きいただいたお礼に、心浮き立つルージュ色が主役のブーケを。深紅からアンティーク調のピンクまで、こっくりしてウォーム感がある色のグラデーションで深みをもたせ、花びらが幾重にもなる花と花穂や実を密につけたものを織り混ぜ豪華な印象に。
【 ダリア、バラ、アスチルベ 】
(ほかの花材)シンフォリカルポス、リューカデンドロン、コチナス、レッドジェム
【Style.2】小さな贈り物に添えるのは、冬らしいシルバー×パープルのブーケ
チョコレートや焼き菓子など気軽な手みやげは、季節のムードを表現したミニブーケをプラスしてグレード感アップ。フロスティな色調の花々をうっすらと雪をまとったようなシルバーリーフで包み、冬の凛とした空気を感じさせながら柔らかな表情や質感で温かみも。
【 クレマチス、アゲラタム、スカビオサ、ケイトウ 】
(ほかの花材)ダスティミラー、ユーカリポポラス、ブルーアイス、ラムズテイル
【Style.3】そのままドライにできる草花で、花器がなくても飾れるスワッグに
落ち着いた色みで植物の躍動感を引き立てたスワッグ。バンクシアとリューカデンドロンをはじめ、吊るしたままドライにできるもので仕立てれば長く楽しんでもらえる。水替えの手間がないので、ふだんはあまり花を飾らないかたや男性への贈り物にもおすすめ。
【バンクシア、リューカデンドロン、秋色アジサイ、ビバーナムティナスベリー 】
(ほかの花材)グレビレアの葉2種、ユーカリの実、ヤシャブシ
フラワーアレンジメント/古賀朝子(Fleurs de chocolat) 撮影/回里純子 スタイリスト/河野亜紀 取材・原文/高井法子