「巨人6-3阪神」(15日、東京ドーム)
ベンチの最前列で敗戦を見届けた。眼前に広がる歓喜の輪、敵地スタンドの大歓声。脳裏に焼き付けるように、阪神・高橋は前を向いてナインを迎えた。5回0/3を9安打5失点。耐え切れなかった結果以上に、粘り切れなかった投球内容を悔いた。
「野手の方々に先制してもらい、追い付かれた後も、すぐに取り返してもらったのに…」。試合後、無念さが胸中を占める。振り返った言葉通り、試合は阪神ペースだった。初回に援護点をもらったが、二回に丸、中島の連打から、吉川尚に中前適時打を浴びた。
再び勝ち越した後の四回にも、無死二塁から丸の中前適時打で同点とされた。さらに六回だ。五回、近本の2打席連発で、3度目のリードで迎えたマウンド。松原、亀井の連打から、岡本の中前適時打で同点。さらに丸にも右前打を浴び、無死満塁で降板となった。
「粘り切ることができず、逆転されてしまい、チームに申し訳ないです」
今季4度目の巨人戦登板。菅野とは2度目の対決だったが、敵地初勝利はならなかった。大事な一戦で喫した痛恨の3敗目。矢野監督は「こういう試合を勝ち切る投手になってほしいね」と成長を願い、奮起を期待した。2003年の歓喜から17年。「9・15」の悲哀を胸に刻み込みたい。
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