「ヤクルト5-9阪神」(27日、神宮球場)
やっぱり本物やで!!阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=が、初安打を球団新人で史上最速タイとなる開幕2戦目での初本塁打で記録した。初回に神宮がどよめくバックスクリーンへの特大2ラン。開幕3戦目に初本塁打を記録した69年・田淵も超えた。歴史的一発で17年ぶりのビジター開幕2連勝へ導いた。
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佐藤輝の母校・仁川学院に在学中で、急性骨髄性白血病と闘う槙原葵人君(18)は、佐藤輝を「仁川の星」と形容する。
2人の初対面は、昨年の11月下旬。移植手術を控えた槙原君の自宅に、佐藤輝が同校の先生たちとサプライズで訪問した形だ。
「来てくれたことにまずはビックリして、そして隣に立っている時も…。サインボールとか色紙もいただいて、本当にうれしい」。玄関ではうれしさのあまり満面に笑みを浮かべた。
高校の話に花を咲かせる一方、「バットが欲しい?あげるよ」と約束された。実際に佐藤輝が2月9日・日本ハム戦(宜野座)で放った実戦1号のバットは自宅に届いた。
そして、もう一つ大切な約束を交わした。「自分が1軍にいられたら甲子園に招待するよ」。槙原君が寛解したら再び、甲子園で会おう。2人は固く誓い合った。
現在はコロナ禍の影響もあり、感染のリスクを考え、通院や散歩以外は外出ができない。早ければ夏前に高校に登校の可否を確認するというが「甲子園は人が多いので…」と不安を漏らす。ただ、一日も早く観戦できる日が来ることを心から願っている。
甲子園に行くことができれば、試合前などに佐藤輝とキャッチボールができる可能性もある。「(いつかは)そうですね」と前を向いた。聖地での“再会”を信じて、テレビ越しから佐藤輝を応援し続ける。
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