「阪神2-7巨人」(4日、甲子園球場)
大敗のスコアボードに、2つの「0」が輝く。首位チームの流れを食い止め、反撃の流れを引き寄せた17球。結果的に逆転勝利はならずも、見せ場をつくった攻めの投球だった。これで登板6戦0封。防御率「0・00」の阪神・望月が希望の光になる。
出番は3点差の六回だ。いきなり4番・岡本との対戦。2ボールからの3球目、直球で二飛に打ち取ると、ウィーラー、中島と巨人の中軸を3人で抑えた。直後に2点を取って反撃。1点差で迎えた七回も下位打線をきっちり3人で封じた。
「任されたところで自分の仕事をするだけです。次回も継続して抑えることができるよう、しっかり準備していきたいです」
リベンジの舞台でもある。昨年、巨人とのCSファイナルSは第1戦の先発に抜てきされたが、2回5失点でKO。「あの試合は本当に悔しかった。やり返さないといけない。何としても勝ちたい」。打倒・巨人の決意がオフ、鍛錬の原動力にもなった。
これで6月30日の1軍昇格後は6試合、計9回1/3を投げて失点は「0」。矢野監督も若虎の熱投に賛辞を贈った。「いや本当にね。(流れを)持ってきてくれたね」。勝ちパターンでの起用も見えてきた。大敗の中で見せたファイティング・ポーズ。望月の17球がナインの総意を代弁した。
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