「ヤクルト5-11阪神」(4日、神宮球場)
拍手も歓声もない神宮のスタンドに、雄たけびを響かせた。ベンチ前で仲間と喜びを分かち合うお決まりのポーズ「ラパンパラ」をさく裂させたマルテ。猛打爆発の号砲を鳴らした。
「ホームランを狙わなかったというか、しっかりボールを叩くことを意識した。いい勝ち越し点になったよ」
怒とうの攻撃を呼び込んだのは、4-4の七回だ。2番手・近藤が投じた真ん中付近に甘く入った149キロシュートを、見逃さずにフルスイングした。完璧に捉えた打球は左翼席へ一直線。失速することなく、無人のスタンドに突き刺さった。
4月21日の巨人戦以来の、勝ち越しの7号ソロ。防御率0・00の右腕から放った、豪快なアーチが猛虎打線を盛り立てた。その後の2イニングで3本の本塁打が飛び出すなど6得点。矢野監督は「流れを止めたくて出してきた投手だと思うんでね。一振りで追い越せたというのはマルテの魅力」と目を細めた。
三回の先制もマルテのバットだ。無死二、三塁の好機で打席を迎えると、田口の直球を左手一本で中前に運び、1点を先取した。止まらない快進撃。「いい戦いができているから、チームとしてはこれを続けていって。どんどんチームの勝利に貢献したい」とマルテ。一丸野球でこのまま連勝街道を歩み続ける。
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