阪神・近本光司外野手(26)が15日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、3000万増の7500万円でサインした。今季はチーム唯一の全試合に出場し、2年連続の盗塁王を獲得。選手会長として迎える来季は100得点&虎の日本選手では初となる最多安打のタイトルを目標に掲げた。また木浪聖也内野手(26)は800万増の3000万円でサイン。球団では15年・鳥谷(現ロッテ)以来となるフルイニング出場を誓った。(金額は推定)
会見中、近本は満面の笑みを浮かべることはなかった。時おり苦笑いをしつつ、本音を言えば少し物足りなさが残る。「今年は全(143)試合できなかった。『120試合だからこういう評価です』と(球団から)話していただきました」。3000万増の7500万円でサインしたが、報道陣から気持ち良くサインしたかと問われ「気持ち良く…はい」と歯切れが悪い。
2年目の今季は、チーム唯一の全試合に出場し、2年連続の盗塁王を獲得。だが開幕直後に大不振に陥るなど、納得のいくシーズンではなかった。
球団の評価も含め、求められていると感じたのは打率、本塁打、打点の主要打撃3部門での飛躍。選手会長に任命された来季は打線の核としてさらなる奮起を期待された。
だからこそ「僕の中で100得点を目標にしているので、そのためにはより多くヒットを打たないといけない」。今季は139安打で、最多安打のタイトルを手にした中日・大島とは7本差の3位。同タイトルの獲得となれば13年のマートン以来で、虎の日本選手としては初となる。
来季、矢野監督は1番・近本の構想を描いている。「二塁打を打てるのが一番いいのかなと思います。打てなくてもシングルで盗塁して。ノーアウト二塁では得点の確率も変わってくる。できるだけ先の塁(を狙う)」とトップバッターとしての役割を口にする。
また、この日はセ・リーグ打者部門で「スピードアップ賞」を受賞。「打席に入る前に頭を整理して、打席に入ってからは投手との勝負に集中していた」と要因を分析した。
3年連続盗塁王の獲得も含め、飛躍に挑む3年目。「個人のことよりも優勝することを目指して、自分が先頭に立って引っ張っていけるように頑張ります」。全力でシーズンを駆け抜け、矢野阪神を頂点に導く。
※写真は代表撮影
外部リンク