「阪神4-0広島」(15日、甲子園球場)
チームの勢いとともに、ドラフト6位・中野(三菱自動車岡崎)の勢いも止まらない。相手先発が左腕・床田でもスタメンに名を連ねる。堂々と2本の長打を放ち、走攻守で躍動。ど派手な2本塁打に負けず劣らずの存在感を見せた。
悔しさを打席にぶつけた。二回1死三塁。床田の前に絶好機で見逃し三振に倒れた。「何としても次の打席に一球で仕留める」と強い覚悟で臨んだ四回1死。カウント2-2から床田の内角ツーシームを振り抜いた。
鋭い打球に右翼・鈴木誠も懸命にスライディングキャッチを試みたが、白球は芝生に弾んだ。迷わず二塁を回って三塁へ。小さく右拳を握った後、一塁ベンチへ向かって両手を突き上げた。
さらに六回1死でも一塁線を破って二塁打を記録。「どんどん振りにいけてるというのが一番いいこと」と、新人らしい積極的な姿勢が結果につながっている。守備でも五回1死一、二塁で菊池涼が放った二遊間のゴロを好捕し、ピンチの芽を摘んだ。それでも「正直、ゲッツーを取りたかった」と満足しない。
九回には二盗を決め、今季2盗塁目。プロ初スタメンから4戦連続で先発出場し、連日の大活躍だ。左腕が先発でも関係ない。また一歩、遊撃の定位置取りに近づいた。
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