「阪神6-5ヤクルト」(18日、甲子園球場)
3日前の悪夢が脳裏をよぎる。2点リードの九回にマウンドへ上がったスアレスがエスコバー、坂口を簡単に連続三振で斬り、勝利まであと一人。だが、そこから青木に中前打を許し、一発が出れば同点という場面で、すでにこの日4打点の4番・村上を迎えた。
高めに浮いたスプリットを捉えられる右中間への適時二塁打で1点差にされると、西田にも中前へ運ばれ、長打が出れば一気に逆転となる一、三塁の大ピンチを迎えた。15日の中日戦で今季初被弾となる逆転サヨナラ3ランを高橋に浴びて以来の登板。場内の虎党もざわつき始めた。
それでも守護神を鼓舞する「あと一人」を示す拍手の中、宮本を左飛に打ち取ってゲームセット。ひやひやの内容ながら、リーグトップの中日・マルティネスに並ぶ、21セーブ目を手にした。
「最後はスアちゃんでドキドキしたけど、これでまた落ち着いてやってくれると思う」。矢野監督がホッとした表情で話せば、スアレスも「セーブ王争いは気にせず、まずは目の前の試合で自分の仕事を全うしたい。今日も点を取られてしまったので、次は0点で抑えられるように」。
残り19試合。チームでは2017年のドリス以来となるセーブ王へ向けて、最後まで快速球を投げ込んでいく。
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