阪神の新人選手入団発表会が7日、大阪市内のホテルで行われ、ドラフト4位の栄枝裕貴捕手(22)=立命大=が、球団捕手史上初の2000安打を将来的な目標に掲げた。矢野監督が現役時代につけていた背番号「39」を託された若虎。指揮官からは「ぶっちぎりで抜いてほしい」と激励を受けた。大記録を成し遂げ、自分色に染める。
緊張感漂う会場で、栄枝は目を輝かせて決意表明した。目指すのは、球団の歴代捕手が届かなかった数字。野村克也、古田敦也、谷繁元信、阿部慎之助の4人しか成し遂げていない捕手の2000安打を目標に掲げた。
「古田さんは球界のOBの方を見ても、捕手の中でずばぬけた成績を残してらっしゃるので、2000安打とか最終的にはそういう数字を。古田さんの肩に並べたらいいなとは思います」
ターゲットとする古田氏は立命大の大先輩。大学時代には“古田2世”と呼ばれたこともあった。打って守れる捕手を理想とする栄枝にとっては最高の手本だ。
二塁送球完了タイム1秒8台の強肩を武器にするルーキー。梅野らを脅かす存在としての期待も大きく、その思いは背番号にも表れた。矢野監督の現役時代の背番号である「39」に決定。ただ、気負うことはない。「自分がキャリアを終えるときに39番は矢野監督じゃなくて、栄枝の番号と言われるような活躍をしていきたいと思います」と意気込んだ。
“後継者”の意気込みに指揮官は「抜かれたらちょっと悔しいですけど、すごく悔しくなるくらい、ぶっちぎりで抜いてもらいたい」と切願した。
レベルアップに向けて臆することはない。「思い切って、遠慮せずに、自分が出るためにどんどん質問とかしていきたいと思います」。貪欲な姿勢で矢野監督の教えを請い、正捕手を奪いにいく。
来春キャンプの1軍スタートも内定。早期デビューを目指す栄枝にとっては絶好の機会となる。「僕のプレーを見ていただいたら、『ここを磨かないと梅野とかには勝てない』と言われると思う。早く指導を受けたいと思います」。気持ちを高ぶらせ、プロの世界に飛び込む。
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