「練習試合、阪神6-2ソフトバンク」(6日、甲子園球場)
フラストレーションを吹き飛ばす一発だ。3-2の三回、阪神のサンズがソフトバンク先発・東浜の147キロをフルスイングで捉えた。打球はグングン伸びて、バックスクリーンに突き刺さった。ベンチに戻ると、ナインから促されるように、“かめはめ波ポーズ”を決めて喜びを表現した。
「ちょっと詰まったけど、入ってくれて良かったね。私もホームランを打てるのを待っていたよ。最近の打席ではタイミングが遅れていたので少し修正できたかなと思う。久しぶりに打つことができてホッとしているよ」
悩める新助っ人にようやく笑みが戻った。実戦再開後は試合前まで16打数2安打、打率・125。この試合の1打席目も空振り三振に倒れていた。東浜からは3月29日の対戦でも2打席連発。「去年のチャンピオンチームの開幕投手から打てて嬉しいね」。相性のいい相手からのアーチに終始にこやかだった。
打撃不振が続く中、気分は一新していた。ここ最近は同僚ボーアが3試合連続本塁打と本領を発揮。4番の後ろを打つサンズは「焦りとかはなかったよ」と言うが、来日初めてクラシックスタイルでゲームに臨んだ。
「私も足が速いからね(笑)。(着こなし方は)気分で変えてたりしているんだ。続けたい?そうだね。いい時はそのスタイルでやって、悪くなったら変えてくというふうにやっていきたいね」
自信も戻ってきた。昨季は韓国リーグ打点王に輝き、28本塁打を放った。ボーアに隠れがちだが、打撃はパワフルだ。甲子園では来日初本塁打。聖地の広さにも「球場自体は大きいけど、いい打球を打てばホームランになる。いいコンタクトすることを意識しているよ」と涼しい顔で言った。
開幕まで約2週間。いよいよ外国人、外野競争も最終コーナーに突入する。ボーアに続いて大暴れしたい。
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