「阪神4-3DeNA」(11日、甲子園球場)
球団史に名を刻んだ。阪神・スアレスが球団最速タイ(17年・ドリス)で、自己最速タイの161キロを計測。1回無失点で、リーグトップを独走する節目の20セーブ目を挙げた。
八回は藤浪が“大台”を突破し、スタンドを盛り上げた。九回から登板したスアレスも、触発されたように160キロ台を連発した。
1死後。10日に2本塁打を許したソトに対して、初球から3球連続で160キロの直球を投げ込んだ。4球目には161キロを計測。「いい準備ができて、しっかり投げられている証拠」。ファンの盛り上がりにも浮ついた様子もなく、続く159キロで中飛に仕留めた。
2死後はオースティンを146キロの高速スプリットで空振り三振。藤浪との160キロリレーで1点差を守り切ると、万雷の拍手の中、右拳を突き上げた。
阪神投手では、18年のドリス(32セーブ)以来となる20セーブ到達。試合後は大山とお立ち台へ。「タイガースファン、アリガトウゴザイマス」。日本語で締めくくると、再び大歓声を浴びた。
今や不動の守護神となった右腕。16~19年に在籍したソフトバンクで、チームメートだったサファテの教えが生きている。「圧倒的なクローザーだった。すごくいい人で、よく話をしてくれた。教えてもらいながら、助けてもらった。大きな存在だった」。日本通算234セーブの右腕から学んだ技術、心構えは今も大きな財産だ。
この日は13球中5球が160キロ台を計測。チーム最多の41試合に登板し、42回2/3を投げて被本塁打はいまだにゼロだ。スアレスも憧れの先輩のように、圧倒的な地位を築きつつある。
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