「育成の虎」と呼ばれる日も近いかもしれない。開幕からスタメンには生え抜き選手がズラリと並ぶ。近本、大山が主力へと育ち、今季は佐藤輝、中野らルーキー2人も奮闘中だ。かつては鳥谷や大和、上本だけという日も少なくなかった。球団のドラフト戦略、育成プランが功を奏している証しだろう。
何年か前、他球団の仮契約の会見でショッキングな瞬間に出くわした。ある選手の親御さんが「阪神じゃなくて良かった」と言ったのだ。もちろん冗談交じりで場内は笑いに包まれたが、ドキリとしたのを覚えている。
ファームでは高卒3年目の小幡が打率3割台をキープ。同2年目の井上が4番に座り、支配下を勝ち取った小野寺もアピール中だ。若手が育つ土壌があり近い将来への礎は築かれている。チームも好調でイメージは確実に変わっているはずだ。(杉原史恭)
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