「ピッチャー、能見」-。昨季まで阪神に在籍したオリックス・能見が甲子園に帰ってきた。2、3日の試合で連投。古巣相手に無失点の快投を演じた。
昨年は苦悩と戦った。長年、能見にとっての投球の生命線は細かな制球力だったが、夏場は安定せず。9月の鳴尾浜での再調整中、冷静な左腕が「狙ったコースに入らない」と、周囲に漏らしたこともあったという。
10月には、球団から構想外の旨を伝えられた。タテジマ最後のマウンドは11月11日・DeNA戦(甲子園)。セーブを挙げたこの試合、阪神ナインを前に新たな夢を語った。
「みんなといい勝負ができたらいいな」-
青のユニホームに身を包む能見。かつてのワインドアップ投法ではなくとも全力投球が光った。虎戦士からの人望も厚かった42歳。新天地で輝く姿は、まだまだ見られそうだ。(関谷文哉)
外部リンク