「広島3-6阪神」(1日、マツダスタジアム)
ナインの祝福に笑みがこぼれた。1-0の三回1死一、二塁。阪神・糸原がスライダーを振り抜き、ライナーで赤い右翼スタンドへ突き刺した。「糸井さん伝授」というポーズを決め、ベンチ前を走り抜けた。
「うまく打てたのが、たまたまホームランになっただけなので、今日は本当に最高の結果になったかなと思います」
1号3ランは通算8本塁打目。過去7本(甲子園6本、京セラドーム1本)はホーム球場で打ったものでビジター球場では初となった。島根県出身。オフにトレーニングを続ける故郷の隣県・広島でうれしい初アーチだ。
初回1死は左翼越え三塁打でチャンスメーク。先発・中村祐の出はなをくじくと、マルテの中犠飛で先制のホームを踏んだ。
昨季は右手有鉤(ゆうこう)骨の骨折で離脱し、63試合出場にとどまった。「めちゃくちゃ悔しい思いをしているので。今年にぶつける思い」。今季は開幕から6試合連続安打とロケットスタート。打率・462と好調をキープしている。
“名誉キャプテン”に指名した矢野監督も「あれ(本塁打)でムード的に重たいのが楽になった」と大絶賛。チームが苦しい時に頼りになる。絶好調の仕事人が、再びチームを上昇気流に乗せる。
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