「中日6-0阪神」(20日、バンテリンドーム)
阪神が後半戦初の連敗を喫した。中日・柳に今季6度目となる完封負け。今季は2試合で1点も奪えておらず、17イニング無得点となった。3戦3敗のDeNA・坂本、4戦4敗の巨人・高橋に続く“天敵”。優勝へ向けて、攻略が今後の課題となりそうだ。2位・巨人も敗れたため首位はキープしたが、21日も首位陥落の危機は続く。
球数が130球を超えながら、九回のマウンドには柳の姿があった。最後まで得点の“気配”が感じられないまま、散発の4安打、完封負け。今季6度目だが、先発投手に投げ切られての零封負けは初めてのことだ。
「もちろんいい投手だっていうのは分かっているし。そんなに大量得点が望めるような投手じゃないのは理解しているけど…」と矢野燿大監督も歯切れが悪い。柳本人が「序盤は球がバラついたように状態は良くなかった」と振り返る中、尻上がりに調子を上げられてしまう状況を作ってしまったのは、守備の乱れも絡んだ二回の5失点が原因だろう。
三回は先頭の中野が四球で出塁後、続く梅野が三ゴロ併殺打に倒れた。四回はサンズが2死から三塁打を放って唯一、得点圏に走者を進めたが、大山が二ゴロで無得点に終わった。1死から木浪が安打で出た九回も代打・糸井、大山が連続で空振り三振に倒れてゲームセット。最後まで得点への糸口がつかめないまま、終わってしまった印象だ。
「一球のファウルであったり、見逃しであったり、ヒットであったりというところをつなげていかないと。誰か一人で崩せるような投手じゃないし、そこは束で戦っていかないと。こういう流れになれば余計に難しい」と指揮官は首を振る。
柳とは4月3日以来2度目の対戦。試合は山本のサヨナラ打が飛び出して1-0で勝利していたが、この時も8回2安打無失点に抑えられていた。この日も合わせて17イニング無得点。19日に勝利を献上して3戦3敗となったDeNA・坂本、4戦4敗の巨人・高橋と“天敵”を作ってしまっているのは気掛かりだ。
巨人も敗れたため、4月3日以来、139日ぶりとなる首位陥落は免れた。後半戦に入って同じ状況を4度も耐えているとはいえ、綱渡りの状態が続く。今季バンテリンドームでは3勝4敗に。“天敵”だけでなく“鬼門”を作らないことも優勝の条件だ。何としても連敗を免れて、まずは名古屋での戦績を五分に戻しておきたい。
外部リンク