今年初の甲子園での全体練習。1階に設けられたミックスゾーンでたたずんでいると、ランチを終えた原口が「お疲れ様です!」と姿を見せた。球場へ向かう背番号94を見て、3日は原口の誕生日だったと思い出した。
9年前、「二十歳になりました!」と爽やかな笑みを浮かべていた若者がもう29歳。育成契約や大腸がんからの劇的な復活…。一気に若返ったチームで、原口の存在感は際立っている。人柄を含め、精神的支柱としても期待できる選手だ。
実戦でも持ち味の勝負強さを発揮。矢野監督の「ここぞの一本というのは経験があるというのもあるけど、経験したから打てるというものでもない」という言葉が印象深い。
原口もオフからの取り組みに「いい方向にいっている」と満足そうだった。苦しい時こそ頼りになる。今年も勝負師がチームを救ってくれるはずだ。(杉原史恭)
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