阪神のロベルト・スアレス投手(29)が29日、甲子園での自主練習後にオンライン取材に応じ、“PJ流”の調整法に取り組んでいたことを明かした。昨年、セットアッパーとして大活躍したジョンソンが練習メニューに組み込んでいたシャドーピッチングを取り入れた右腕。移籍1年目で成功をつかむ。
約3週間の活動休止期間は自宅での調整を余儀なくされた。継続的な投げ込みができない状況が続き、肩を作ること、感覚を維持することが難しくなった。そこでスアレスが取り入れたのは、昨季まで阪神でプレーしたジョンソン(現パドレス)の調整法だった。
「ボールを中に入れる靴下みたいなものがあるんですけど、(活用して)しっかりと投球を維持できていた。肩もいい状態で保ちながら、家では準備できたかな」
ボールの入った袋に手を入れ、袋を締める部分を右手首付近に巻き付けてシャドーピッチングを繰り返す。離したボールの軌道を確かめることはできないが、ボールの重さと指先の感覚を確かめることができる練習法だ。ジョンソンはキャッチボール前などに肩周りのストレッチをするために使用したが、スアレスは投球感覚を維持するために活用してきた。
「メカニックを意識しながら投球練習していましたし、体的にはなまることがないようにしっかりとやっていた。やっぱりメカニックが大事ですしね」
この日はブルペン入りし、直球や変化球を交えて30球を投げた。練習後の助っ人の表情には充実感が漂っていた。「良かったですね。真っすぐもしっかり走っていましたし、コントロールよく投げられた」と自信を見せ、「これをずっと続けられるようにしたい」と意を決した。
毎日連絡を取るヤクルトに所属する兄のアルバート・スアレスからは兄弟対決を熱望されたが、虎のスアレスも気合十分。「自分や彼や家族にとっても歴史に残ることかなと思うので、そういう日が来るように頑張りたい」と実現へ思いをはせた。
3月中には先発や長いイニングでの登板を重ねており、開幕ローテ入りも期待される立場。先が見えない状況は続くが「開幕に向けて準備をして、しっかりとしていきたい」と思いは揺るがない。調整法を生かし、ジョンソン級の活躍を収める。
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