「阪神4-2広島」(30日、甲子園球場)
チャンスでこの男が打席に立つと、確かな雰囲気が漂う。勝つためには打つしかない。阪神・サンズが当然のように無観客の聖地に快音を響かせ、得点をたたき出す。華麗な先制打で連勝への流れを呼び込んだ。
目の前の好機に集中力を高めた。初回2死一、二塁。九里が投じた131キロの低めフォークを捉えた。鋭い打球は三遊間を破り、左前へ。その間に二走・糸原が先制の本塁を駆け抜けた。
試合の主導権を握る先制タイムリー。「初回からいい形でつないでくれたし、早い回に先制したいと思っていたから打つことができてよかったね。自分の仕事ができてよかったよ」と、25日のDeNA戦以来、4試合ぶりの打点は納得の一打となった。
来日1年目の昨季から勝負強さは頼もしい。20年は・333を残した得点圏打率。今シーズンはここまで・387と上回っている。「(調子の)波を少なくして、安定して結果を出せるようにということを心がけているよ」と昨シーズンの経験を生かしている。
どんな場面でもチームに貢献する助っ人。2点リードの五回無死一塁の第3打席では四球を選び、追加点に結びつけた。勝つために必要なのは得点を稼ぐこと。サンズは自らに課せられた任務を遂行する。
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