「阪神2-7巨人」(4日、甲子園球場)
巨人・菅野は決して本調子ではなかった。直球は大方狙ったところに投げられていたが、スライダーは随所で抜けていた。序盤から得点できる気配はあったのだが、菅野を生き返らせたのはズバリ、阪神打線の意図が感じられないスイングだ。
試合前にミーティングを行い、菅野攻略の対策は練られていたはずだが、各打者がとにかく来た球を何でも振りにいくシーンが目立った。それがストライクならまだいいが、ボール球にも手を出していては攻略できるはずがない。
加えて、バットの芯で捉えることを最優先すべきなのに、必要以上に振りすぎることで芯を外す確率を上げてしまっていた。顕著だったのは五回の陽川。3度の空振りは全部ボール球の変化球。何を狙っているのかが全く見えない打席だった。一方、六回のサンズの2ランは外角の変化球に対してのコンパクトなスイングで、菅野攻略のお手本というべき形だった。
制球が良く、逆球が少ない菅野だからこそ、コース、球種をしっかり絞れば捉えることは難しくないはず。来た球を全部追いかけていては相手の思うツボ。18日からの巨人3連戦でも再び顔を合わせる可能性があるだけに、チームとしての『統一感』を望みたい。
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