cat_20_issue_oa-urawaredsnews oa-urawaredsnews_0_or4amvl5tdgz_5月出番なしのルーキー大久保智明はなぜチャンスを掴めたのか「今日の練習で一番…」 or4amvl5tdgz or4amvl5tdgz 5月出番なしのルーキー大久保智明はなぜチャンスを掴めたのか「今日の練習で一番…」 oa-urawaredsnews 0

5月出番なしのルーキー大久保智明はなぜチャンスを掴めたのか「今日の練習で一番…」

2021年7月9日 20:00 浦和レッズニュース

 3月は3試合で129分。4月は1試合で6分。5月は出場なし。気づけば春も過ぎ、季節は移ろいだ。

 シーズン開幕前に10得点、10アシストの目標を掲げていた大卒1年目の大久保智明にとっては、試練の3カ月だった。

「がんばってもメンバーに入れない日が続くと、自信をなくし、プレーも消極的になってしまいがちです。変に慣れてしまうというか……」

 ただ、そのまま沈むことはなかった。中央大学時代にも一度経験しているのだ。

 東京ヴェルディのユースから自信を持って強豪の門を叩いたものの、1年時は試合に絡めずにひたすら下積み。「1日、1日を無駄にしないためにも時間の使い方を考えていました」。

 そして、2年生の途中からリーグ戦にデビューにすると、同年に関東大学リーグ2部の優勝に貢献。苦労を重ねてきた22歳は、ひたむきに練習に打ち込む重要性を深く理解している。

「すべて自分に返ってきますから。レッズでも今日の練習で一番成長してやるぞという気持ちを持ち、ブレずに1日、1日、自信を失わないように練習するようにしています。自分だけの問題ではなく、試合に出ていない選手が懸命に取り組むことは、チーム力の向上につながると思っています。

 一人でも集中力が欠けている人がいれば、全員に影響を及ぼしてしまうので。大学のときもそうでした。強かった時期は試合に出ていない4年生が一番必死に練習をがんばっていました」

 もがく新人を気にかけてくれた先輩たちの言葉も身にしみた。興梠慎三からは「腐らずにがんばれよ」と声をかけられ、西大伍には「良いところは良いんだから、考えてやれよ」と助言をもらった。その一つひとつが心の支えになったと言う。

 チームの一員であることを自覚し、ひたむきに努力を続けるなか、チャンスが巡ってきたのは6月9日だ。

 天皇杯2回戦のカターレ富山戦で、約3カ月ぶりに公式戦(エリートリーグ除く)の先発メンバーに抜擢されると、しっかり結果を残した。

 得意のドリブルから局面を打開し、キャスパー ユンカーの決勝ゴールをお膳立て。確かな手応えをつかんだ。

「アシストという形で、自分の価値をひとつ見いだせたのは大きかったです」

 浦和駒場スタジアムのピッチに入る前から自らに言い聞かせた。

「まずはチームのために走って戦う。レッズの勝利が個人の評価にもつながる」

 大久保は間違っていなかった。試合から遠ざかった時期のことをふと思い返してみた。

 リカルド ロドリゲス監督の要求に応えようとしていたが、思考回路は明らかに違っていた。

「それまでは自分が試合に出たいから、自分のためにやっていました。結果、ボールを奪われずにうまくやろうとするばかりで、こじんまりとしていたんです。やっぱり、そうじゃないよなって。

 チームに良い影響を与えることが一番重要だと考えるようになってからは、自然と自分のプレーに勢いが出てきました。自分しかできないプレーは何なのか。それは仕掛けることです。単純にボールを奪われたら、奪い返せばいいや、と吹っ切れました」

 意識を変えることができたのは、中央大の後輩に「思うように出場機会をつかめない」という相談されたことがきっかけだった。

「後輩のプレーは悪くないのですが、俯瞰して考えると、ベースの部分が足りていなかった。走って、戦うところですね。僕も試合に出ていない立場だったので、自分に置き換えてみると、同じだなと思ったんです」

 天皇杯の初戦で自信を深めたドリブラーが、次にチャンスを与えられたのは11日後。6月20日、J1の18節・湘南ベルマーレ戦ではリーグ初先発。埼玉スタジアムの入場するときは、感慨を覚えた。

 レッズに加入内定してから約2年。スタンドの上から眺めた光景とも違えば、テレビの画面越しから伝わってくる緊張感ともまた違った。

「ファン・サポーターの熱を感じることができました。正直、あの瞬間を迎えられて、ほっとしました。あと、わくわくしてきましたね。リーグ初スタメンは、キャリアのなかでも一回しかありませんから。インパクトが重要だなと思って入りました」

 本領を発揮したのは後半からだ。果敢に仕掛け、ファウルを誘発して好機を演出。さらにペナルティーエリア内でパスを受けると、相手を鋭い切り返しでかわして、自らゴールも狙った。

 黒星こそ付いたものの、戦力の一人としてアピールできた。その試合後、大久保のスマートフォンにうれしい連絡が入った。

 電話の向こう側にいたのは、幼い頃から一緒にボールを蹴り、ずっと慕ってきた兄・広一さんだ。良き理解者であり、アドバイザーでもある。

「やっとだな。良かったよ。でも、点を取らないとね。先発で出たからOKではないぞ」

 本人も置かれている立場は重々承知している。

 湘南戦から中2日の柏レイソル戦はベンチ外、6月27日のアビスパ福岡戦では再びスタメン組に名を連ねたが、7月3日のベガルタ仙台戦はまたベンチ外。ローテーションメンバーには入っているものの、主軸と呼ぶまでにはまだ少し時間が必要だろう。

「安泰はない」と常に危機感は持ち、持ち味のドリブルにもまだ物足りなさを感じている。

「ゴール前の局面を打開できていない。理想はひとつ抜き切って、ゴール、アシストを重ねていくことです。ドリブルはあくまでゴールを取るための手段なので」

 最後の仕掛けは試行錯誤しているところ。これまでは主に右サイドを担当していたが、いまは左サイドを任されることが多い。

 利き足の左でのボールタッチが増え、また違う感覚をつかみつつある。

 いまあらたに取り組んでいるのは、ゴールに直結する長い距離のドリブル。自陣から敵陣の深い位置までボールを運べる体づくりに精を出す。

 ひと山越えて、またひと山。前だけ向いて、乗り越えていくつもりだ。

「いきなり、『ひと皮むけたね』とは言われないと思います。継続することが大事です。チームの勝利に一番貢献するんだ、という気持ちでやり続けます」

 夏本番も間近。遅れてきたルーキーの勝負が始まる。

(取材/文・杉園昌之)

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【今週のリカルドVoice】「攻撃の選択肢が増えている手応えがある」

2021年7月2日 20:00 浦和レッズニュース

 7月2日、大原サッカー場でのトレーニング後、リカルド ロドリゲス監督の定例会見がオンラインによって開かれ、7月3日に開催される2021明治安田生命J1リーグ 第21節のベガルタ仙台戦に向けた質疑応答が行われた。

 この1週間のトレーニングについて聞かれた指揮官は、「戦術トレーニングなどができて、攻撃を向上させるための練習をした。仙台戦だけではなく、相模原戦、大分戦も含め、相手が5バックで来ることも想定しながら、チームがどういう振る舞いをすればいいのか確認した」と答えた。

 さらに「攻撃で選手たちがシンクロできるようになってきて、選択肢が増えている。相手が4バックであっても5バックであっても、どのようにプレーすればいいのかの理解は深まっている。これからはさらにその精度を上げていきたい」と戦術理解が進んだことに手応えを掴んだ様子だった。

 梅雨の時期に入り、ピッチコンディションが悪い状況での試合については、「ボールが転がらないほどピッチコンディションが悪ければ、攻撃の仕方を少し変えて状況に合わせなければならない。ぬかるみがあった場合は、勝つために何をするのか考えながらプレーする必要がある」と状況に応じた戦い方の重要性を説いた。

 仙台の印象については、「シーズンの立ち上がりはレッズと同じように少し難しい時期があったが、今は良くなってきている。特に堅い守備に特徴があり、クロスを多用し、前線にダイナミックな動きのあるプレーをしてくる」と相手分析。

「前線の選手のスピードを生かしながらチャンスをつくり、それをゴールにつなげていきたい。セットプレーをうまく生かすことができればと思う」と堅守攻略のイメージができているようだった。

 最後に「自分たちの最高のパフォーマンスを見せなければ勝てないと思う。最近いい方向に向かっているので、引き続きいいサッカーをお見せできれば。そして、勝ち点3をとって、ファン・サポーターのみなさんに楽しんでもらいたい」と語って会見を締めくくった。

 アウェイで行われるベガルタ仙台戦は、明日7月3日(土)19時にキックオフされる。

(浦和レッズオフィシャルメディア)

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【動画】「福岡戦のマン・オブ・ザ・マッチは、アキか佳穂か」武田ヒデの答えにみんなの反応は…

2021年7月2日 20:00 浦和レッズニュース

 2-0で勝利したアビスパ福岡戦の翌日――。

 トレーニング前の選手たちが話題にしているのは、数カ月に1度の体脂肪率測定について。

 小泉佳穂に聞かれて自身の体脂肪率を答えた金子大毅だったが、武田英寿からその数値に隠された秘密(?)をバラされ、小泉に「どんだけ懸けてんだよ、体脂肪率に」とツッコまれてしまった。

 そんな選手たちのもとへやってきたリカルド ロドリゲス監督が、武田に尋ねる。

「福岡戦のマン・オブ・ザ・マッチは、アキか佳穂か」

 明本考浩を見ながら賞賛する武田。褒めて、褒めて……しかし、明本のほうを見ながら「でも佳穂くん」

 武田の見事なフリとオチに周囲は沸き、明本も「いいね。これ(上げてから落とす)がすごいよ」と笑顔。リカルド監督も楽しそうだ。

 日ごろから楽しむところは明るく、真剣なところは集中と、メリハリを利かせてトレーニングをしている浦和レッズ。その雰囲気の良さがうかがい知れたワンシーンだった。

(浦和レッズオフィシャルメディア)

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【動画】仲良しの敦樹との別れを寂しがる優大…最後にビシッと決めるつもりがまさかの…

2021年7月2日 20:00 浦和レッズニュース

 藤原優大がJ2のSC相模原に育成型期限付き移籍することが決まった。

 そんな高卒ルーキーが「先輩の中では最も仲がいい」と話すのが、大卒ながら同じルーキーであり、寮生活を共にしていた伊藤敦樹だ。

 藤原がチームを離れることについて「寂しい」と語る敦樹。

 広報のスマホを拝借してインタビューする槙野智章にツッコまれながら、藤原との思い出を語り、ふたりで記念撮影を行った。

 記念撮影後、藤原からも敦樹との思い出……だけでなく、苦情も噴出。ただ、不満を言いながらも、どこか寂しそうだ。

 そして最後にお送りするのは、SNSでご覧になった方も多いであろう、藤原のファン・サポーターへの挨拶……のNG集です。

 実はこんなに何度も撮り直していたのでした(笑)。

 そんな優大へ広報からのお願いです。

 SC相模原で何度もヒーローインタビューを受けるくらいに活躍して、ピッチ内はもちろんのこと、インタビューも成長して帰ってきてね。

(浦和レッズオフィシャルメディア)

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「指がかかるところまで…」日本代表を目指す小泉佳穂が狙いどおりのミドル弾【秘蔵ギャラリーあり】

2021年7月2日 20:00 浦和レッズニュース

 まさに有言実行のゴールだった。

 公式戦初ゴールとなった6月13日のYBCルヴァンカップのヴィッセル神戸戦でのゴールは、キャスパー ユンカーのプレゼントパスから生まれたこともあって、心の底から喜べたわけではなかった。

「おまけみたいなものというか、おこぼれなので、そこまで嬉しい気持ちではありませんでした」

 だからこそ、小泉佳穂は「これからはもっと自分なりの形で得点を積み重ねていきたいと思います。一つはミドルシュートですね。ミドルシュートは決めたいです」と誓った。6月16日のトレーニング後のことである。

 それから11日後のアビスパ福岡戦、待望のリーグ戦初ゴールは、イメージ通りのミドル弾となった。

 11分、相手選手のタックルをかわして左足を一閃。ボールはゴール右隅に突き刺さった。

 前回の対戦で敗れた相手に対して借りを返すことになったこの一撃には、小泉自身とチームの強みが表れていた。

 前者は両足利きだという強み。

「どちらの足でも蹴ることができるのが自分の大きな強み。あの場面でもなんのためらいもなく、自信を持って振り抜けました」

 後者はイメージの共有と連動性だ。

「あれはトレーニングでやっていますし、選手間でもよく話し合っているパターンでした。西(大伍)選手があの位置でボールを持って、田中達也選手がいい形でマークを引き連れて抜けてくれたことで、自分がいい位置でボールを受けることができた。ふたりと自分の一瞬の判断の共有ができた結果、相手を後手に回させることができたと思います」

 待望のゴールまで半年を要したが、フィニッシュ以外に小泉が多くのタスクをこなしていることは周知の事実だろう。

 ゴール前で決定的なチャンスを創出したかと思えば、中盤とユンカーをつなぐリンクマンにもなり、中盤の底まで下がってビルドアップのヘルプもする。

 こうした活躍に、シーズン前半戦のMVPとして小泉を推すファン・サポーターは少なくないはずだ。

 今では小泉がいるといないとでは、浦和レッズのサッカーが変わるほど。それはリカルド ロドリゲス監督も認めるところだ。

「フィールドの4分の3でのプレーでボールを失わず、チャンスを作ることができる。我々のチームスタイルの中で非常に大事な存在だ。彼がいないとその部分が少し難しいときもある。タメを作ってチャンスメークできる選手だと思っている」

 もっとも、小泉がレッズに加入したばかりの頃、ここまでの活躍を想像した人はいただろうか?

 加入時の立ち位置は、同じ左利きのプレーメーカーである柏木陽介のサブといったところだろうか。

 小泉自身は、それすらも否定する。

「正直に言わせてもらうと、レッズの関係者の方も、ファン・サポーターの方も、陽介さんの控えとすら思っていなかったと思います。戦力になると考えている方はいなかったと思います。期待されていない分、ハードルが低かったので、やりやすかった面もあります。

 トレーニングキャンプを過ごしているうちに、もしかすると出られるかもしれないと思い始めました。ただ、基本的に自信はあまりないですし、今もそうですが、やれるかどうか分からないと思いながら、自分にできることをやるしかありませんでした。そういった割り切った気持ちで臨んでいました」

 自信があまりない――。

 それは偽らざる本音だろう。

 FC東京U-15むさしからU-18に昇格できず、前橋育英高に進んだものの、全国区の選手ではなかった。関東大学2部リーグの青山学院大でサッカーを続けたが、プロを諦めてサッカーを辞めることを考えていたほどだ。

 当時J3だったFC琉球に練習参加して、なんとかプロへの切符を掴んだ苦労人。これまでのキャリアで自信を育めなかったのも無理はない。

 夢は、やはり、日本代表になることだという。

「もちろん、一番目標にしているところですし、距離もすごく離れているようで、指がかかるところまで来ていると思います。その差がどれだけ大きいのかとも思いますけど、クラブでもっと圧倒的な選手になれば、自ずと見えて来るのかなと思っています」

 遅咲きであるがゆえ、限りない可能性を感じさせるのも事実。この半年で、こんなにも成長しているのだから、修羅場をくぐり抜けて本物の自信を手に入れたとき、小泉はどんなふうに化けるのか――。

 想像するだけでワクワクが止まらない。

 では最後に、小泉佳穂のフォト・ギャラリーをどうぞ!

(取材/文・飯尾篤史)

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ポジション奪回に燃える武田英寿…江坂加入に「ワクワクする」、藤原移籍も「僕はここで」

2021年7月2日 20:00 浦和レッズニュース

 カップ戦やJエリートリーグで結果を残した選手がすぐにリーグ戦のスタメンに抜擢され、日替わりでヒーローが生まれている。

 現在の浦和レッズのチーム内競争は、理想的と言っていいだろう。

 そんな活気あふれるチームを見るにつけ、ファン・サポーターの中には、こんなことを思っている方々が少なくないはずだ。

 プロ2年目の武田英寿は、どうしているのだろうか――。

 プレシーズンの練習試合では、戦術が浸透しておらず苦しむチームにあって、5ゴールをマークして気を吐いた。

 開幕スタメンは逃したが、4月3日の鹿島アントラーズ戦で4-1-4-1のインサイドハーフとして先発すると、チームが上昇気流に乗るきっかけとなる勝利へと導いた。

 ところが、3試合連続スタメンとなった4月11日の徳島ヴォルティス戦の11分に負傷交代すると、5月19日のYBCルヴァンカップの横浜FC戦で公式戦復帰を果たしたものの、出番がなくなってしまった印象だ。

 もっとも、武田はこんな風に捉えている。

「ケガはもう大丈夫です。自分ではチャンスを与えられていないとは思っていなくて。横浜FC戦、(5月30日の)名古屋(グランパス)戦で出場機会をもらったのに、それを生かせなかった。それに尽きると思っています」

 前述したように、今季の武田はプレシーズンから好調を維持していた。

 シーズン開幕を2週間後に控えたJ2のSC相模原とのトレーニングマッチでもスタメンだったため、開幕スタメンに予想するメディアも少なくなかった。

「僕自身も、『開幕、あるんじゃないかな』と思っていました。そうしたらベンチで、その後も出場時間が多くなかったので、『あれ?』って。

 ただ、キャンプの頃はリカルド(ロドリゲス)監督のサッカーがまだ浸透していなかったし、自分が決めたゴールもこぼれ球だったり、奪ってからのショートカウンターだったり、今とは形が違うゴールだった。自分のポジションも(今とは異なる)右でしたし、プレシーズンの活躍は関係ないかなって、思っています」

 途中出場が続くなか、ポジションを右サイドからインサイドに移した武田がチャンスをモノにするのが、3月28日に行われたJエリートリーグの北海道コンサドーレ札幌戦である。

 この試合で武藤雄樹とともに攻撃を牽引した武田は、6日後の鹿島戦のスタメンに抜擢され、リカルド ロドリゲス監督の信頼を掴み取る。

 そんなときに武田を襲った、徳島戦での痛恨のケガ――。

 しかし、武田は自身に起きたことを、冷静に受け止めていた。

「あのとき、自分のミスでボールを失って、取り戻しに行ったときにファウルを受けて負傷したんです。だから、自業自得というか。自分がミスをしなければ、ケガもしなかったと思うので仕方がないなって。早く治そうって切り替えられましたね」

 野崎信行トレーナーの懸命なサポートにより、負傷から約1カ月後の5月10日、Jエリートリーグの横浜F・マリノス戦で実戦に復帰する。

 この試合で武田は1ゴールをマークした。

 こうして5月19日の横浜FC戦と5月30日の名古屋戦でスタメンのチャンスを手繰り寄せたものの、自身も認めているように、結果を残せずに終わった。名古屋戦は至ってはハーフタイムでベンチに下がることになってしまったのだ。

「名古屋戦は自分たちのサッカーができない難しい状況だったんですけど、自分が交代させられたのは、ボールを失ったり、守備のところで問題があったので、自分の責任だと思っています」

 その問題について、武田がさらに続ける。

「サイドに追い込むことは、うまくやれていると思うんですけど、強度のところは他の選手より足りないかなと。あと、キャスパー(ユンカー)と2トップで守備をやるとき、うまくコミュニケーションが取れなくて、難しかったですね」

 もっとも、出番を得られない状況をネガティブに考えるほど、幼くない。

 この状況こそチャンスと捉え、貪欲に学んでいる。

「(小泉)佳穂くんのプレッシャーの掛け方とか、ボールの引き出し方は観察して学んでいますし、ポゼッションする際、どういう立ち位置を取ればいいのか、どういう風に引き出せばいいのか、コーチのナオさん(小幡直嗣)、(田中)達也さん、佳穂くんとはよく話します」

 さらに、武田は力強く、こう言った。

「勉強になることはたくさんあるなって思いながら見ています。でも、だからと言って、負けているとは思わないです」

 6月25日には、柏レイソルから江坂任の獲得が発表された。江坂の得意とするポジションはトップ下やシャドー。言うまでもなく、武田のそれと重なる。

 さらに出場機会がなくなってしまうのではないか――。

 そう感じてもおかしくないが、武田はキッパリと否定した。

「いや、僕はワクワク感のほうが強いですね。すでに一緒にトレーニングをやっているんですけど、やっぱりうまいし、練習で見せるコンビネーションだったり、楽しくやれるんじゃないかっていう気持ちです」

 その3日後の6月28日には、青森山田中学、高校の後輩である藤原優大が、相模原へ育成型期限付き移籍をすることが発表された。

 プロ1年目から新天地を求めた後輩の決断に、驚かされないわけがない。

「自分だったらすごく悩むと思うけど、1年目の夏から活躍の場を求めて決断した優大は、凄いなって思います。ずっと同じチームで一緒にやってきたから、離れるのは不思議な感じがしますけど、優大なら新しいチームでも自分を出してやっていけると思います」

 武田には、出場機会を求めて武者修行に出るという考えはないのだろうか。

「試合に出て経験を積むことで学べることがたくさんあると思うので、この先どうなるか分からないですけど」と前置きしたうえで、武田はこう語る。

「ここでチャンスを掴むのが一番。今はそう考えています。リカルド監督はアピールした選手をどんどん使って、メンバーを入れ替えながら戦っていく。だから、日頃のトレーニングからアピールして、次に来るチャンスをモノにする。そのことしか考えていません」

 その口調から、チャンスを手繰り寄せ、次こそはそれをモノにするのだという強い自信がうかがえた。

 そんな武田にとって勇気となるのが、同じように出場機会を得られず切磋琢磨したチームメイトに、指揮官からチャンスが与えられた瞬間である。

 6月9日に行われたカターレ富山との天皇杯2回戦では、今季の大卒ルーキーで、ここまで公式戦で4試合しか出番のなかった大久保智明がスタメンに抜擢された。

 この試合でユンカーのゴールをアシストした大久保はその後、6月20日の湘南ベルマーレ戦、6月27日のアビスパ福岡戦と、リーグ戦2試合で先発起用されたのだ。

「トモくんは試合に出られなくても、常に全力でトレーニングをしていた。なかなか出られないなか、一緒にトレーニングしていた選手が試合に出るときは、より一層活躍してほしい気持ちになりますし、『次は自分も』っていう気持ちになりますね」

 シーズン後半戦での巻き返しを誓う武田に、日本サッカー協会からあるオファーが届いた。

 東京五輪の事前合宿を張る五輪代表チームのトレーニングパートナーに指名されたのである。

 2024年のパリ五輪の中心選手として期待される武田に、大舞台に臨むチームから何かを感じ取ってほしい、ということだろう。

 合宿は7月5日から始まるため、トレーニングパートナーを務めればリーグ戦1試合と天皇杯を欠場することになる。しかし、武田は参加を決意した。

「ヨーロッパでプレーしている選手などとトレーニングできる貴重な機会ですので、無駄にすることなく、これからの自分の成長につなげていきたいです。この経験をチームでの自分のプレーに生かして、8月以降の試合でいい結果を出せるよう、がんばります」

 大舞台に挑む先輩たちとのトレーニングで、何を感じ取り、自身にどう取り入れるのか――。

 中断明けの武田英寿から目が離せない。

(取材/文・飯尾篤史)

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「どんなにモヤモヤしていても…」関根貴大を癒してくれる"牛乳”の存在!?

2021年7月2日 20:00 浦和レッズニュース

 サッカー選手は日々、戦いの中にいる。

 トレーニングではチームメイトとバチバチにポジションを争い、試合になれば勝利を目指して対戦相手とガチガチに戦う。

 勝つこともあれば、負けることもある。

 いいプレーができることもあれば、うまくいかないこともある。

 だから関根貴大も、悔しさを抱えて帰宅することが少なくないという。

 そんなときにモヤモヤを吹き飛ばしてくれる存在が、関根家にはいる。

「ビション・フリーゼという種類の犬を2匹飼っていて。2匹がわちゃわちゃしているのを、家でずーっと見てます。寝てると横にベタっとくっついてきて。お腹を見せてくるので、触ってあげる。すごく癒されますね」

 2匹の名前は、ラテとレチェ。

 ラテが2歳で、レチェが1歳。

 ラテはイタリア語で牛乳、レチェはスペイン語で牛乳の意味。

「実家でミルクっていう名前の犬を飼っているんですけど、白いんですよ。白だから牛乳だなって、単純に。牛乳が大好きだから。ラテとレチェも白いんで、みんな牛乳にしちゃいました」

 関根家の一員です、と笑うが、家族という表現も決して大袈裟ではない。

 関根が暮らすさいたま市中央区では、「愛犬カード」と呼ばれる犬の住民票のようなものを、申請すれば交付してくれるのだ。

「うちでも、申し込みました」

 だから、関根のこだわりグッズも愛犬たちにまつわるものだ。

「ドライブベッドとか、エアバギーとか。エアバギーはベビーカーの犬バージョンですね。割としっかりしたものを、奥さんが選んで買ってくるんです」

 関根はトレーニングを終えて帰宅してから、再び大原サッカー場に戻ってくることがたまにある。ラテとレチェを遊ばせるためだ。

「外なんで、いいかなと思って、走らせています(笑)」

 今日もトレーニングを終えて帰宅する関根を待ち構えていたように、ラテとレチェが飛びついて来るに違いない。

(取材/文・飯尾篤史)

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【仙台戦プレビュー】相手が3バックで臨んできても、動じる必要はまったくない!

2021年6月29日 20:00 浦和レッズニュース

仙台との直近10試合の結果

前節・清水戦の仙台のスタメン

前節・福岡戦のレッズのスタメン

 今季2度目となるベガルタ仙台との対戦は、浦和レッズにとっていい思い出ばかりだ。

 仙台との対戦では公式戦15試合無敗で現在5連勝中。過去の黒星は14年10月まで遡らなければならない。

 レッズにとって通算8個目の4大タイトル(リーグ、リーグカップ、天皇杯、ACL)となった18年12月の天皇杯において、決勝で下したのが他でもない仙台だった。

 今年5月の対戦ではキャスパー ユンカーがリーグ初ゴールを、阿部勇樹が鮮やかなFK弾を決めて2-0と快勝している。

 そのレッズ戦以降、仙台は川崎フロンターレと2-2で引き分け、名古屋グランパスを1-0で下すなど、調子を上げている。

 6月20日に鹿島アントラーズと1-1で引き分けると16位に浮上し、久しぶりに降格圏から脱出。6月23日の前節、清水エスパルス戦には2-3で敗れたものの、一時の不調からは抜け出したと見ていいだろう。

 その原動力となっているのが、CSKAモスクワやポルティモネンセでのプレー経験のあるFW西村拓真だろう。得点嗅覚とスピードに優れたこのストライカーを乗らせると、厄介だ。

 レッズが主導権を握る展開となることが予想されるだけに、マイボール時のリスクマネジメント――常に西村の動きを視野に捉えておくことを、槙野智章をはじめとする最終ラインのメンバーには求めたい。

 また、負傷のために2試合欠場中のボランチ、フォギーニョが復帰するかどうかも焦点のひとつ。

 正確なポジショニングと対人守備で仙台の中盤に落ち着きを与えてきたブラジル人MFが出場可能なら、小泉佳穂のマークを担うことになるはずだ。その監視の目を小泉がどう掻い潜り、チャンスを演出するかにも注目したい。

 仙台は本来6月26・27日に行われる20節の川崎フロンターレ戦を5月12日に消化しているため、23日の清水戦から中9日でレッズ戦を迎えることになる。

 休養十分とも言えるが、逆にこれだけ試合間隔が空いてしまうと、試合勘の維持が難しいというものだ。レッズが中2日でこの試合を迎えるならまだしも、レッズも中5日と準備期間は十分なので、不利というわけではない。

 むしろ、この試合で確認したいのは、3バックの攻略だ。仙台は3バックと4バックを併用しており、清水戦は3バックで戦っている。

 ここまでレッズは湘南ベルマーレやサンフレッチェ広島など3バックのチームに苦戦する傾向があり、それは小泉も認めるところだ。

「相手が3バックの場合、自分たちが4-4-2で構えていると、その間に立たれるので、それに対してどうするか、まだまだ整理できていないところが多い。個人戦術のところも、チームとしてどう守るかというところも、3バックに対しては確かにまだまだ改善の余地は大きくあると思います」

 もちろん、チームとして改善に取り組んできた。

 前からプレッシャーを掛けていかに相手をハメられるか――。

 もし、仙台が3バックで臨んできたら、苦手意識を払拭する好機と捉え、鮮やかに攻略してもらいたい。

(取材/文・飯尾篤史)

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【動画】塩田仁史と鈴木彩艶が何やら悪だくみを画策…見よ、このGKチームの絆を!

2021年6月25日 20:00 浦和レッズニュース

『お返し』が始まったのは、6月16日のことだった――。

 同い年の阿部勇樹と争うほど、毎日クラブハウスに早く来る塩田仁史。オフ明けの朝、広報スタッフの顔を見ると、「おはようございます」と言って早々、二言目にこう言った。

「18日は空いてるか?」

 聞くと、18日に誕生日を迎える西川周作に『サプライズ返し』をするという。

 5月28日に40歳の誕生日を迎えた塩田はGKチームのサプライズでの祝福に感動。次に迎える西川周作の誕生日をサプライズで祝う意欲に燃えていた。

 そして、その瞬間をしっかりと映像に押さえるべく、広報スタッフに声をかけたのだった。

 サプライズに向けて朝から意気込みを話す塩田。マスクをしているため口元は見えないが、目元はもう、その瞬間が待ち遠しいと言わんばかりに緩んでいる。

 全体トレーニング後、もちろん『グル』である浜野征哉GKコーチの指導を受けながら、普段はやっていないストレッチをする西川。この後に起こることを知る由もない。

 塩田は上半身を抑えながら、バッチリと西川の視界をふさいでいる。

 そしてGKチーム最年少の鈴木彩艶が……!

 3人の手拍子に乗せた『Happy Birthday to You』を聞きながら、いや、聞こえているかどうかも分からない様子で「やばい」を連発するこの日の主役。顔を真っ白にしながら、とてもうれしそう。

 4人が気付いていたかどうかは定かではないが、たまたま後ろにいたリカルド ロドリゲス監督と土田尚史スポーツダイレクターも拍手でお祝いしている。

 そして、グータッチでサプライズ成功を祝う3人もうれしそう。浜野コーチに「ナイスアイデア」と言われた塩田も渾身のガッツポーズを見せた。

 この最高の雰囲気で普段から切磋琢磨しているのがレッズのGKチームであり、その最高の雰囲気作りに大きく寄与しているのが最年長の塩田なのだ。

 次は8月に迎える彩艶の誕生日がどうなるかと期待もしてしまうが、塩田さん、ひとまずお疲れ様でした!

(浦和レッズオフィシャルメディア)

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【今週のリカルドVoice】「江坂にはフィールドの4分の3だけではなく、ゴールやアシストも期待したい」

2021年6月25日 20:00 浦和レッズニュース

 6月25日、大原サッカー場でのトレーニング後、リカルド ロドリゲス監督の定例会見がオンラインによって開かれ、6月27日に開催される2021明治安田生命J1リーグ 第20節のアビスパ福岡戦に向けた質疑応答が行われた。

 今シーズンの前半戦について聞かれた指揮官は、「開幕戦のFC東京戦やサンフレッチェ広島戦で勝ち点を取りこぼさなければ、より上位に行けたが、トレーニングキャンプのころを考えれば、かなり良くなったと思う。

 ACL(AFCチャンピオンズリーグ)出場圏内である3位の名古屋グランパスとは勝ち点6差まで近づいている。折り返し地点においてポジティブな状況だと思う」と振り返った。

 今朝に加入が発表された江坂任については、「江坂にはフィールドの4分の3でのプレーだけではなく、ゴールやアシストも期待したい。また、チームを編成する上でセットプレーのキッカーになる選手が大事になるが、彼はいいボールを蹴ることができると」と、ゴールにつながるプレーに期待した。

 前回アウェイで敗れた福岡戦については、「前回対戦では、スペースをしっかり把握してボールを運ぶ場面が少なかった。自分たちにとってベストゲームではなかったが、そこからチームは立ち上がり、戦い続けている。

 チームはよりしっかりとしたプレーができるようになり、キャスパーが加入したことにより、少し足りなかったフィニッシュも増えている」と新戦力やチームの成長が勝利につながると自信をのぞかせた。

 五輪前の最後の埼玉スタジアムでの試合となることについては、「今は人数制限がされているが、埼玉スタジアムはファン・サポーターのみなさんの情熱を感じられるので、非常に好きなスタジアムだ。
 
 また、選手たちも後押しがある中で気持ちよくプレーできている。結果をしっかり残して、みなさんに喜びをお届けしたいと思っています」と語り、会見を締めくくった。

 ホームで行われるアビスパ福岡戦は、明後日6月27日(日)19時にキックオフされる。

(浦和レッズオフィシャルメディア)