「やっぱり努力しなさい、ってたくさん言われていると思うんです。親だったり、指導者の方だったり。そこの努力の仕方というのがあるぞと」
8月20日、宇賀神友弥は浦和レッズジュニアユースの60人の選手たちを対象に、「努力なしで夢は叶わない」と題した講話を行い、その後、メディアのみなさんの取材を受けていた。
講話への手応えを聞かれたとき、冒頭の言葉を述べ、次のように語った。
「(選手たちには)どういうことをイメージして努力をしなければいけないか、というのを伝えることができたのではないか、と思いますし、自分の経験を踏まえて、努力をしていろんなことを乗り越えてきたんだよ、ということは伝えることができたのではないかと思います」
この講話は、浦和レッズ理念の根本的な活動方針の一つ「浦和レッズは、社会の一員として、青少年の健全な発育に寄与する」活動の一環として行われ、宇賀神は努力すること、そして努力の仕方などについて、後輩たちに学びや気づきの機会を提供した。
講話は冷静さの中にも熱さを感じる語り口で、宇賀神らしい言葉が発せられ、出席したジュニアユースの選手たちも熱心に聞き入っていたのだが、宇賀神自身も自身の歩みを振り返る機会ができ、あらためて確認できるものがあったようだ。
それはメディアのみなさんの取材の中にもあらわれていた。
記者から講話の中で触れた挫折することや壁にぶつかったときのことに絡めて、2018年に選出された日本代表での経験は自身にとっての壁になったのかと聞かれた。
すると、それを認めつつ、「ああいう結果になって、ついてないなと思ったところもあったんですけど、シンプルに自分の実力不足だなと思って、このあとのJリーグのプレーで必ず、また見返してやらないとなと思いました」とそのときの心境を吐露した。
また「『なんで、お前が代表に入っているんだよ』と思った人もいたと思うし、そういう人たちを見返さないといけないとあらためて強く思いました。それがつながっての、昨年12月の天皇杯優勝を決める決勝ゴールだったと思っています。それで乗り越えたことになるかはわからないですけど、そういう強い気持ちがあってこそのああいうゴールだったと思っています」と、後輩たちに伝えたとおり、前向きな姿勢で逆境を成長の機会として捉えていたことを語った。
そして、今の壁は何かを問われると「チームとしてなかなか結果も出ていないですし、難しい状況にあるのかなと。ただそこは小さい壁で、やはり自分が在籍してリーグ優勝がまだないので、そこは非常に大きな壁だと思っています。必ず乗り越えて、今日話を聞いてくれた選手たちに示したいと思います」と、決意を新たにしていた。
(浦和レッズオフィシャルメディア)
※宇賀神の講話の選手理念に触れたシーン
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