4月のホームで0-3の完敗を喫し、7月のアウェーでも1-3と力負け。やるせない気持ちでいっぱいだった。
「いまのマリノスは面白いサッカーをしているし、やっぱり強い。あの2試合とも、めちゃくちゃ出たかったです。特別な思いがあるので」
「お世話になった指導者はまだたくさんいますし、成長した姿を見せたい。見返したいという思いもあります」
「会場の盛り上がりがすごかったことを覚えています。浦和サポーターの応援には驚きました。いま、あの舞台に立てるチャンスがあるんですからね。不思議な感じです。憧れであり、目標でしたから」
昨季、ようやくJ1の舞台にたどり着いたものの、リーグ戦は8試合の出場のみ。浦和でも再びシャドーとウイングバックでもがいた。そして、プロ7年目の今季、これまでないほど心身ともに充実している。公式戦に2試合連続で先発出場し、1アシストをマーク。中断前のパフォーマンスは目を見張った。
「こんな手応えを感じて、シーズンをスタートできているのは初めてです。プライベートを含めて、サッカーにすごく没頭しています。今年はサッカー人生のすべてを懸ける思いで臨んでいるので。得点もアシストもキャリア最高の成績を残したい」
「最も自分の強みを出せるポジションです。浦和には特徴を持った選手が多くいますし、周りを生かす持ち味も出せます。そこも楽しみのひとつ」
「ボールを持ったら、まずドリブルで仕掛けると思われていますが、実はそんなことはないんです。周りも『ドリブルで行け、行け』と言いますけどね。ただ、自分で仕掛けるのは半分くらいかな。パスを受けると、まずは顔を上げて、ゴールにつながる最善の道を探しています」
そこからレオナルドのゴールが生まれたのだ。ただのドリブラーではない。新世代の背番号24番はおとりの動きも視野に入れ、相手守備陣の隙間を突いていた。
「ヤマくんがすごいスプリントを仕掛け、それに(杉本)健勇くんまで走ってくれていました。だから、スペースができて、パスも出せました。攻撃が完結して、ゴールに結びついたのが良かったです。あの形は理想。今季の浦和の強みだと思います」
「次の試合を意識して、力を残すことはしません。積極的にボールを運んでチャンスメークし、ハードワークして守備でも貢献します」
「体の感覚が変わってきています。これまでは70分過ぎから体が動かなくなることもありましたが、パワーがついてくれば、もう1本、2本はスプリントできると思います」
それほど、いま自信にあふれている。
(取材/文・杉園昌之)