cat_8_issue_oa-trafficnews oa-trafficnews_0_7pwb806d7jzx_訓練空港がリゾート風空港に 「下地島空港」の稀有な経歴 7pwb806d7jzx 7pwb806d7jzx 訓練空港がリゾート風空港に 「下地島空港」の稀有な経歴 oa-trafficnews 0

訓練空港がリゾート風空港に 「下地島空港」の稀有な経歴

紆余曲折あった元「パイロットの聖地」


 宮古諸島(沖縄県)を形成する島の一つである下地島にある下地島空港は、LCC(格安航空会社)のジェットスター・ジャパンが成田線と関西線を運航しており、2020年10月からはスカイマークが羽田線、神戸線、那覇線を開設する予定です。この空港は当初、ほかの一般的な空港とは少し違う目的で設置されました。

 運用開始は1979(昭和54)年。当時航空業界は大きな伸びを見せ、旅客機もジェット化が進み、国内のジェット機パイロットの需要も増加していました。しかしジェット機の訓練を行う場所が日本になく、海外で行うのが一般的だったそうです。

空から見た下地島空港(画像:下地島エアポートマネジメント)。

 このような背景から国内唯一の「パイロット訓練用空港」として設立されたのが、この下地島空港です。運用開始後は、民間航空会社の旅客便が乗り入れたことはあったものの、発着の大半はJAL(日本航空)やANA(全日空)などの訓練機。その一環で行われる、着陸したのちすぐ速度を上げ離陸する操作、タッチアンドゴーはこの空港の名物でした。

 ところが、離着陸数が1992(平成4)年に年間約2万9000回のピークを迎えたあとは徐々に利用頻度が減少していきます。平成25年、JALが下地島空港でのパイロット訓練から撤退。ついでANAも同空港から訓練を撤退すると発表し、2015(平成27)年に引き上げました。この撤退の理由としては、高精度なフライトシミュレーターなど航空会社側の訓練設備が進化したことなどが挙げられるそうです。

下地島空港に現れた「変化」 そして大改造へ


 ただこの下地島空港は訓練用施設だけあって羽田空港A滑走路や那覇空港A滑走路など、いわゆる国内の主要空港と同じ3000mの滑走路を持つなど、離島空港のなかでは充実した設備をもっていました。

 しかし当時、下地島や陸づたいで隣接する伊良部島は、宮古島とは船で行き来する必要があり、いってしまえば「離島の離島」の状態でした。これが解消されたのが、2015(平成27)年に開通した、宮古島と伊良部島を結ぶ伊良部大橋です。


伊良部大橋(2020年7月、乗りものニュース編集部撮影)。

 この伊良部大橋の開発途中に持ち上がったのが、下地島空港を地域のインフラとして一層活用しようといった動きでした。2014(平成26)年に沖縄県が、下地島空港の利活用する民間事業者を募り始めます。三菱地所などが名乗りを上げ、事業候補者として選ばれました。

 三菱地所を中心に始まった下地島空港の利活用事業の提案の中には民間航空会社の受け入れも含まれており、これまでの日本の空港にないような、さまざまなアイデアが導入されます。

 タイのリゾート地にあるサムイ空港など、外国の地方空港からインスピレーションを受けたとされるターミナルは、木材がふんだんにあしらわれ、保安検査場を抜けたところに大きな水盤が設置されているのが特徴です。制限エリア内も、屋外スペースが広く取り入れられ、屋内の搭乗待合室が航空会社ラウンジのような造りとなりました。

リゾート風空港に変身するも あらゆる所に名残あり


 こうして、大きく変化した下地島空港は、2019年3月に新ターミナルビルが開業。宮古島本島も、伊良部大橋経由でクルマで30分弱とアクセスが良いことから、LCCなどを中心に乗り入れが相次ぎます。

 新ターミナルの開業に合わせてジェットスターが成田線、ついで関西線を開設しただけでなく、香港エクスプレスが香港線を開設。その後も大韓航空やマンダリン航空(台湾)などがチャーター便を運航するなど、宮古島圏域の国際線空港としての顔も持ち合わせます。2020年8月現在は先述のとおり、スカイマークが3路線の就航を決定。新型コロナウイルスの影響が懸念されるものの、日本の新たなリゾート路線としての地位が、徐々に高まりつつあるでしょう。

下地島空港の俯瞰イメージ(画像:下地島エアポートマネジメント)。

 ちなみに、この下地島空港は「訓練空港」としての名残りが、各所に色濃く残っているのも特徴です。先述の離島にしては長い滑走路の両端部は、日本で一般的なアスファルトより強度の高いセメントコンクリートのもの。また、歴史を感じる管制塔は当時のものがそのまま使われています。そしてかつて「訓練管理棟」と呼ばれたエリアは、現在関連会社の職員が在籍する事務所にもなっています。また、2020年になっても、キャセイパシフィック航空などがパイロット訓練に同空港を不定期で使用することもあります。

「訓練空港」の名残りは空港内だけではありません。下地島空港から1km少しの場所にある「下地島コーラルホテル」はANA(全日空)のパイロット宿舎を改修したものです。建物内では当時のANAのポスターや、パイロット訓練生のサインなどが見られます。

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cat_8_issue_oa-trafficnews oa-trafficnews_0_8qirju0w7z4e_大阪シティバス 路線バスデザインを41年ぶり刷新へ 8qirju0w7z4e 8qirju0w7z4e 大阪シティバス 路線バスデザインを41年ぶり刷新へ oa-trafficnews 0

大阪シティバス 路線バスデザインを41年ぶり刷新へ

路線バス車両の新デザイン(画像:大阪シティバス)。

 大阪シティバスは2020年8月28日(金)、路線バスの車両デザインを刷新すると発表しました。

 1979(昭和54)年に現在のデザインが採用されて以来、41年ぶりの変更です。

 新デザインは、11月から12月にかけて新車10台(鶴町営業所5台、酉島営業所5台)から採用が始まり、その後は車両更新にあわせて全534台の車両に差祝うされる計画です。

 大阪シティバスは「新たな大阪のバスとして、市民・お客さまに親しまれ、大阪の街のシンボルの一つとなることを目指します」としています。

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cat_8_issue_oa-trafficnews oa-trafficnews_0_0ldueal9fi4l_北陸新幹線「半額」きっぷ期間延長 JR東と西 ネット購入で 0ldueal9fi4l 0ldueal9fi4l 北陸新幹線「半額」きっぷ期間延長 JR東と西 ネット購入で oa-trafficnews 0

北陸新幹線「半額」きっぷ期間延長 JR東と西 ネット購入で

東京と金沢を結ぶ北陸新幹線(画像:写真AC)。

 JR東日本とJR西日本は2020年8月24日(月)、北陸新幹線が半額で利用できるネット予約限定チケットの設定期間を、2021年3月31日利用分まで延長すると発表しました。

 JR東日本の「えきねっと」では「お先にトクだ値スペシャル(乗車券つき)」として、JR西日本の「e5489」では「eチケット早特21」として、区間・席数を限定して販売されます。期間は当初2020年9月30日まででしたが、半年間延長されました。

 きっぷは北陸新幹線「かがやき」「はくたか」全列車の普通車指定席が対象。値段は、東京~金沢間7090円(大人1人、片道)、大宮~富山間6160円(同)などです。別の区間や子ども用もあります。

 発売期間は乗車日1か月前の午前10時から20日前の午前1時40分(e5489は21日前の23時30分)までです。

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cat_8_issue_oa-trafficnews oa-trafficnews_0_3yqfi3jhy0sx_「空自15分全滅説」の根拠 航空基地に「掩体」なぜ必要? 3yqfi3jhy0sx 3yqfi3jhy0sx 「空自15分全滅説」の根拠 航空基地に「掩体」なぜ必要? oa-trafficnews 0

「空自15分全滅説」の根拠 航空基地に「掩体」なぜ必要?

戦争の行方を左右する…かもしれない「掩体」とは?


 あらゆるタイプの軍事基地において、最も大規模で最もお金を必要とするものは航空基地です。配備機種によっては数千m規模の滑走路が必要であり、駐機場、格納庫、各種整備に必要な装置や施設に加え、勤務する隊員の厚生施設に至るまで、ほんの数十機の航空機を運用するだけでも大変なお金と設備が必要になります。

掩体で防護されている台湾空軍の幻象2000-5(ミラージュ2000-5)。台湾もまた中国による飛行場の先制攻撃への対処が大きな問題となっている(関 賢太郎撮影)。

 特に戦闘機を配備した航空基地において重要な設備に「掩体(えんたい)」があります。掩体とは戦闘機用の防空壕を意味します。鉄筋コンクリート製で、場合によっては鋼鉄の扉を持ち、内部に1機から2機の戦闘機を格納します。「強化ハンガー」または「バンカー」とも呼称し、その目的は飛行場攻撃において爆弾やミサイルから戦闘機を防護することです。

 過去、掩体の存在が戦争の趨(すう)勢に大きな影響を与えることさえあったにも関わらず、航空自衛隊はその発足以来、慢性的に掩体が不足している致命的な問題を抱えています。

 掩体が無い場合、戦闘機は駐機場か格納庫内で運用されることになりますが、これは大変危険です。なぜならば最新鋭のステルス戦闘機であろうとも、駐機場にあるあいだは単なる炭素と金属の塊に過ぎず、手投げ弾程度の爆薬でも十分に破壊できるからです。航空兵器として広く用いられている227kg爆弾の加害半径は約300mもあり、1発の爆弾さえあれば直撃しなくとも、格納庫内にある全機を破壊するに十分すぎるほどの威力を有します。


「掩体」がなかったためにタイヘンなことになった過去の事例


 航空自衛隊の多くの航空基地には、2個飛行隊約40機の戦闘機が配備されていますが、掩体のない基地は、数発の爆弾さえあれば戦闘機をほぼ全滅させることが可能な状況にあります。

 一方、掩体において戦闘機を防御している場合は、こうした心配はほぼ無用になります。掩体は破片を無効化するため至近弾を防ぎ、一度に何機も失われる可能性を完全に防ぐことができます。掩体内部の戦闘機を破壊するには鉄筋コンクリートを貫通可能な「バンカーバスター」などを「直撃」させなくてはなりませんから、戦闘機40機を全滅させるには全弾直撃したとしても、最低40発が必要です。

 航空機が当たり前の存在になった20世紀以降、飛行場への奇襲攻撃は大規模な戦争においてほぼ必ず行われる作戦であり、しかもそれを事前に察知することは困難です。

 たとえば1941(昭和16)年、第2次世界大戦の独ソ戦においては、ドイツ空軍の奇襲攻撃によって1日でソ連空軍機2000機が地上で破壊されてしまいました。太平洋戦争では日本軍がフィリピンの航空戦力を、ほぼ1日で事実上の壊滅に追い込みました。さらに1967(昭和42)年の第3次中東戦争では、イスラエル空軍が1日でエジプト空軍機450機を地上撃破するなど、こうした例は枚挙にいとまがありません。

初手で航空基地を叩くのは現代戦の「定石」…やはり必要な「掩体」


 独ソ戦も太平洋戦争も第3次中東戦争も、「後になって考えてみれば」戦争の前兆はいくらでもありました。しかし未来を正確に予知することは極めて困難です。ある日、前触れもなく突然、戦争となり、数千億円、数兆円の戦闘機がたった1日で失われてしまうシナリオは、2020年現在においても十分に考えられます。

 第3次中東戦争の当事者となったエジプト空軍は約400機あまりの戦闘機を全機、掩体運用で防護しています。日本の周辺国においても、北朝鮮や中国という現実的な脅威を抱える韓国空軍や台湾空軍、在韓アメリカ空軍戦闘機は、少数を除きほぼ完全に掩体運用しています。

駐機場において「列線運用」される航空自衛隊F-15。これらを全機破壊するには1発の小型爆弾があれば十分である(画像:航空自衛隊)。

 2020年現在、航空自衛隊戦闘機の運用は以下の通りです。1個飛行隊あたりの配備数は約20機です。

●2020年8月現在 航空自衛隊の戦闘機運用状況
・千歳基地  F-15 2個飛行隊  1個飛行隊のみ掩体
・三沢基地  F-35 1個飛行隊  完全掩体
・松島基地  F-2 1個飛行隊  掩体無し
・小松基地  F-15 2個飛行隊  1個飛行隊のみ掩体
・岐阜基地  飛行開発実験団  掩体無し
・百里基地  F-2/F-4 2個飛行隊  掩体無し
・築城基地  F-2 2個飛行隊  掩体無し
・新田原基地 F-15 1個飛行隊  掩体無し
・那覇基地  F-15 2個飛行隊  掩体無し
 +岐阜、松島を除く各基地4機分のアラート待機(対領空侵犯措置)用掩体

 以上のように、航空自衛隊戦闘機の大部分はほぼ無防備の状態で置かれており、また那覇基地のように拡張する土地そのものがなく、現実的に掩体運用の難しい基地もあるようです。

 冷戦時代より「航空自衛隊は15分で全滅する」などと自嘲気味に語られる現状は、いまもあまり変わっていません。

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cat_8_issue_oa-trafficnews oa-trafficnews_0_zzpjtchclrvo_只見線の全線再開「2022年目指す」 工法再検討し計画変更 zzpjtchclrvo zzpjtchclrvo 只見線の全線再開「2022年目指す」 工法再検討し計画変更 oa-trafficnews 0

只見線の全線再開「2022年目指す」 工法再検討し計画変更

桁の架設が終わった第5只見川橋りょう(画像:JR東日本)。

 JR東日本仙台支社は2020年8月26日(水)、災害で不通となっている只見線の会津川口~只見間について、復旧工事の完了時期を「2021年度中」から「2022年度上半期」に変更すると発表しました。

 只見線は、磐越西線の会津若松駅(福島県会津若松市)と上越線の小出駅(新潟県魚沼市)を結ぶ全長135.2kmの路線です。このうち会津川口~只見間27.6kmは、2011(平成23)年7月の豪雨被害により橋が流出するなどして不通になっており、バスによる代行輸送が続けられています。

 復旧工事は2018年6月から進められていますが、第6只見川橋りょうで地質条件が想定よりも悪いことが判明。橋桁を架ける工法が再検討された結果、工事完了の時期が当初より繰り下がりました。

 復旧工事完了後は訓練運転などが行われます。JR東日本仙台支社は、2022年中の運転再開を目指すとしています。

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cat_8_issue_oa-trafficnews oa-trafficnews_0_afmhmpc1vjo4_ドラマで注目"MIU:機動捜査隊"とは? "機動"他部署との違い afmhmpc1vjo4 afmhmpc1vjo4 ドラマで注目"MIU:機動捜査隊"とは? "機動"他部署との違い oa-trafficnews 0

ドラマで注目"MIU:機動捜査隊"とは? "機動"他部署との違い

機動捜査隊の略称はなぜ「MIU」?


 警察庁と警視庁、警備部と警務部、警護と警衛のように、警察組織のなかには似て非なる部署がいくつかあります。

 なかでもドラマなどで目にする「機動捜査隊」、これは何をするところなのでしょう。描写としては、私服警官が覆面パトカーに乗り込んで犯人を追いかけたり捜査したりしていますが、機動隊や交通機動隊とはなにが違うのでしょうか。

捜査用車、いわゆる覆面パトカーの特徴である着脱式の赤色灯(柘植優介撮影)。

 警察に詳しい人物によると、機動捜査隊は、都道府県警察本部の刑事部直轄(一部地域では捜査第1課隷下)の実動部隊で、英語では「MOBILE INVESTIGATION UNIT」といい、そこから「MIU」と略されます。おもな役割は、凶悪犯罪などの重要事件ならびに緊急案件発生時の初動捜査や、機動力を駆使した追跡捜査などだそうです。事件にいち早く対応することで、端的にいえば事件の解決率をあげるのが目的です。

 そのため普段から「捜査用車」と呼ばれる、いわゆる覆面パトカーで街なかを巡回しています。覆面パトカーで動くため、不都合がないよう服装は私服で、制服を着用して活動することはほぼありません。

 また警察署、いわゆる「所轄」の刑事ではないため、管轄の制限を受けず広域的に動けるのが特徴で、都道府県の境を跨いでの広域捜査も可能とのこと。しかし、あくまでも事件への迅速対応、スピーディさに軸足を置いているため、事件が長期化するような場合は、本部刑事部の捜査第1課や捜査第3課などの別部署や各地の警察署の担当部署に捜査を引き継ぎ、新たな事件発生に備えて巡回などに戻るそうです。

「機動隊」や「交通機動隊」とはナニが違う?


 似たような名称の組織として冒頭にあげた機動隊や交通機動隊、これらも各都道府県警察の本部直轄ではあるものの、所属する部署が異なります。前述のとおり機動捜査隊が刑事部所属なのに対して、機動隊は警備部、交通機動隊は交通部になります。

 機動隊は、機動捜査隊と同じく管轄の制限を受けず、必要なエリアに警察官を配置できるように組織されている部隊で、警備活動が主体です。首都東京を管轄する警視庁でいえば、国会議事堂や皇居、迎賓館などは、丸の内警察署や麹町警察署、赤坂警察署など複数の警察署の管轄区域にまたがります。いわゆる所轄の管轄を横断して機動的に警備活動に従事できるのが機動隊であり、だからこそサミット警備や大規模災害などの際に、他の道府県に応援で動くことが可能です。

機動捜査隊で使用される覆面パトカー。ベースはスズキのキザシ(柘植優介撮影)。

 交通機動隊は、幹線道路などで交通取り締まりを行うために組織されています。幹線道路も同じく所轄の管轄をまたぐ形で設けられているため、広域的、機動的に取り締まれた方が効果的です。前出のように交通取り締まりが基本のため、交通違反や事故処理を担っています。ただし、状況に応じて他部署と合同で検問を行うこともあります。

 機動隊や交通機動隊の場合、隠密性や秘匿性が必要な場合を考慮して覆面パトカーなども配備されているものの、基本的には赤色灯を付け、警察特有のカラーリングが施された車両を用います。また所属する警察官も、私服での活動もなくはないものの、基本的には制服(出動服含む)での活動がメインです。

「機動」と名が付く警察部隊はほかにもたくさん


 警察組織において「機動」というのは管轄などに縛られることなく、短時間で行動や移動が可能というニュアンスで使われているようです。

 前出の警察に詳しい人物の話では、「機動捜査隊」や「機動隊」、「交通機動隊」のほかにも、「機動」と名の付く部署はあるとのことでした。

 たとえば「公安機動捜査隊」。同隊は警視庁公安部のみが有し、爆発物や不審物などを用いたテロ活動に対し、機動捜査隊のように迅速な初動捜査や鑑識活動を行うために組織されています。組織上、秘途性が重視される公安部では年頭部隊出動訓練などに姿を現す数少ない部署です。

警視庁の年頭部隊出動訓練で行進する公安機動捜査隊(柘植優介撮影)。

 また機動捜査隊と同じく迅速な初動捜査体制の整備を目的に設けられているのが「機動鑑識隊」です。同隊は、現場鑑識活動がとくに重視される事件などにおいて、スピーディかつ高度な鑑識活動を行うために組織されたものだそうです。県によっては「機動鑑識班」という場合もあるとの話でした。

 さらに重大な事件、事故や災害などが発生したときに各種装備品の搬送、操作などで現場の支援活動を担うほか、装備品の取扱いに関する指導などを行う「機動装備隊」というのも各都道府県警察にあるそうです。

 ほかにも最近では、機動捜査隊や交通機動隊、自動車警ら隊(大阪府警は方面機動警ら隊)など様々な性格の部隊を統合した「機動警察隊」というのも、いくつかの道県警察で発足しており、似たような名前の部署が増えています。

 さらに2020年4月1日には、和歌山県警察に「機動捜査分析課」という新部署が発足したとのこと。ここは機動捜査隊に、これまで他部署にあった捜査情報の分析支援業務を合体させた組織だそうです。

 犯罪の広域化およびスピード化は増す一方です。機動捜査隊などのように、今後ますます機動性や即応性を有した部署は増えるかもしれません。

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cat_8_issue_oa-trafficnews oa-trafficnews_0_337y3bcjjndq_『半沢直樹』でドラマ初登場 羽田空港の眠れるエリアとは 337y3bcjjndq 337y3bcjjndq 『半沢直樹』でドラマ初登場 羽田空港の眠れるエリアとは oa-trafficnews 0

『半沢直樹』でドラマ初登場 羽田空港の眠れるエリアとは

2020年3月29日オープンの羽田T2国際線エリア


 TBS系列のテレビドラマ『半沢直樹』で新章となる帝国航空編が2020年8月16日(日)から始まりました。航空会社の再建がテーマとなっていることから、撮影にも実際の空港施設が多く使われています。

建設中の羽田空港第2ターミナル国際線エリア(2020年、乗りものニュース編集部撮影)。

 そのなかで使われた施設のひとつが羽田空港です。実は、日本最多の利用者数を誇る同空港のなかにも、言ってしまえば「休眠状態」のエリアが存在します。『半沢直樹』の撮影は、そこで実施されたものでした。

 ANA(全日空)などが乗り入れる同空港の第2ターミナル南側には、国際線エリアが存在します。第2ターミナルは当初、国内線専用の施設として運用されていましたが、2020年3月から羽田空港の国際線が大幅に増えることを受け、一部エリアを拡張。3月29日に供用を開始し、ANA(全日空)の一部国際線が発着するようになりました。

 ところがそこを襲ったのが新型コロナウイルス感染拡大による航空需要の大幅な減少です。この影響で4月11日から当面、国際線エリアが閉鎖されることになります。オープンはわずか13日間でした。8月現在もこのエリアの再開は未定です。

最新鋭づくしの羽田T2国際線エリア 撮影当日の様子は?


 羽田空港第2ターミナルの国際線エリアは、最新設備が出揃っているのが特徴です。待ち時間を削減するため、出発フロアには自動チェックイン機、自動手荷物預け機が備わるほか、保安検査エリアには4人で同時利用できる最先端のスマートレーンを10台導入。また搭乗待合室にはフードコートがあり、11店舗が入店します。国内最大級の席数を持つANAラウンジも、このエリアに備わります。

 また、出発ロビーのロケーションも、同空港のほかのエリアと一線を画しているといえるでしょう。天井は最大18m、駐機場側の壁が全面ガラス張りで、全天候型の展望デッキのようなつくりが特徴です。

2020年4月の羽田空港第2ターミナルの様子。閉じられたシャッターの奥が国際線エリア(2020年、乗りものニュース編集部撮影)。

 羽田空港のターミナルビルを運営する日本空港ビルデングによると、今回の『半沢直樹』が、同エリアで初めて実施されたテレビドラマのロケとのこと。撮影は8月上旬に半日ほどかけて実施されたといいます。当日は、画面表示などを架空の航空会社に変えるなどの準備をしたそうです。

 羽田空港第2ターミナルの国際線エリアの再開は未定ではあるものの、日本空港ビルデングはこのエリアについて「メンテナンスや清掃などを定期的に行うことで、いつでも使用再開ができるよう準備をしています」と話します。

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cat_8_issue_oa-trafficnews oa-trafficnews_0_ix95wcpljysm_都市と地方の鉄道ワンマン運転 目指すところは違う? ix95wcpljysm ix95wcpljysm 都市と地方の鉄道ワンマン運転 目指すところは違う? oa-trafficnews 0

都市と地方の鉄道ワンマン運転 目指すところは違う?

ワンマン運転の「郊外型」と「都市型」 違いは?


 JR東日本が京浜東北線でワンマン運転を検討していると2020年6月27日(土)、共同通信が報じました。ワンマン(one-man)は「一人だけで」といった意味を持ちますが、ここでは列車に車掌を乗務させない運転形態を指しています。

ワンマン運転であることを示す列車の表示(2020年7月、大藤碩哉撮影)。

 同社が将来的に目指している、運転士が乗務しない「ドライバレス運転」への布石として、首都圏の中心部、しかも10両の長大編成を誇る京浜東北線での導入計画は、都市部の運行形態の変化として大きな進展であるともいえます。2021年には外房線などでワンマン対応車であるE131系電車の導入も発表されていますが、東京都心を走行する京浜東北線でのワンマン運転となることが、新しい運行形態への大きなステップとなりそうです。

 列車運転の基本形になっている「ツーマン運転」は、主に運転士・車掌の2名から成り「乗組(のりくみ)」と呼ばれることもあります。例外として、新幹線や特急列車などには車掌が複数名乗務していることもあります。先ほど車掌が乗務せず、運転士1名で列車を運行するのがワンマン運転と述べましたが、そのワンマン運転にも種類があります。「郊外型」と「都市型」です。

 ここでの「郊外型」は、自動改札機がなかったり係員がいなかったりする駅を持つ路線で、運転士が運転以外の業務を行うものをいいます。列車の一番前のドアの所で、乗り降りする乗客のきっぷ確認や運賃精算などを行うもので、もしかしたら多くの人が想像するのはこの形態かもしれません。

将来のドライバレス運転を見据え設備も強化


 かたや「都市型」とは今回の京浜東北線を例に、「郊外型」のように設備不足を補っているというよりも、昨今の少子化による人材不足対策や省力化のための形態を指します。ATO(自動列車運転装置)の導入を前提とした将来のドライバレス運転までも視野に入れた、先進的なワンマン運転の形ともいえます。

JR京浜東北線を走るE233系電車。同路線は将来的にワンマン運転化される予定(画像:写真AC)。

 現行では、東京メトロ丸ノ内線やつくばエクスプレスがATOを採用してワンマン運転を行っています。ほかにもATS(自動列車停止装置)を保安装置とするタイプのワンマン運転もあり、これは東武亀戸線や名鉄尾西線、京阪交野線などの都市近郊で見られます。一口にワンマン運転といってもその種類は多岐に分類されるのです。ちなみに、旅客を乗せない貨物列車もワンマン乗務が一般的です。

 今回話題になった京浜東北線は、ラッシュ時には満員になることもあります。ドア開閉時の確認も大変であるほか、大都市部の路線でそもそも1名しか乗務していないというところに不安を感じる人も多いのではないでしょうか。

人身事故 列車火災… 非常時の対応は重要課題


 ワンマン運転での重要な課題は、事故など異常時の対応ともいえます。例えば人身事故が発生すると、本来は運転士が現場の状況を確認し指令に伝え、その間の乗客対応は車掌が行いますが、ワンマン運転の場合はそれを運転士一人で行う必要があります。列車火災時も同じです。本来は運転士と車掌で行う避難誘導も、一人でこなさなければなりません。通常時はシステムや設備が整っていれば問題ありませんが、異常時に課題が如実になってきます。異常事態への対応は一人でも多い方が良いため、ワンマンであることで遅れがさらに拡大してしまうということも考えられます。

京都鉄道博物館に展示されているダイヤグラムの実物。列車の運行時刻は秒単位で決められている(2017年10月、恵 知仁撮影)。

 一見、都市圏であれば駅間距離が短く、非常時の応援もすぐに駆けつけられるような気もしますが、その駅自体もアウトソーシング化が進み、必要な処置が正しくできる駅員もどんどん少なくなっていることが懸念されます。

 筆者(西上いつき:鉄道アナリスト・IY Railroad Consulting代表)も経験がありますが、ワンマン運転時に遅延が発生している場合、「次のターミナル駅での接続案内はどうなるか」などの懸念が頭の隅に残ります。運転に集中しなければならない場面で気が散ることは危険です。JR東日本が導入を計画するATOは、遅延などの運転条件も考慮されているようですが、高度な装置への設備投資ができない鉄道事業者との格差が大きくなることも課題です。

人件費は抑えたい でも安全運行は使命


 また細かいところでは、泊まり勤務時には通常二人で勤務している事業者で一人体制になると、起床を知らせ合うことができません。担当でない次列車の発車前の時間管理も行わなければならず、遅れを発生させる可能性も考えられます。乗務中も、以前は車掌が補完的に行っていた発車時刻の管理を運転士のみが行うため、例えば列車を早発させてしまうなどの危険性があります。過去にはつくばエクスプレスでの早発が話題になりましたが、ワンマン運転でなければカバーできたミスかもしれません。

つくばエクスプレスの1000系電車。ATOを採用したワンマン運転を行っている(画像:写真AC)。

 このようにワンマン運転やドライバレス運転などの一人乗務には様々な課題が散見されます。しかしテクノロジーによる安全の担保をはじめ、運行に関するバックアップ機能も図れるのであれば、最新技術の導入も当然、良いものでしょう。少子高齢化や新型コロナウイルス感染拡大による収入減少で運営がままならない中、不可逆的なところでもあるため対策を立てないといけないのも確かです。

 運賃で儲けが出ないのであれば費用削減するのは経営的観点から見れば当然ですが、一方で鉄道の使命としての安全をないがしろにしてしまうのは大変怖いことです。そして運転士一人を養成するにはとても費用がかかります。過去にはいすみ鉄道で「訓練費700万円自己負担」も話題になりました。そのため、事業者がドライバレス運転を進めたい考えも理解できます。しかし、数値目標だけが先立って不安全な行動になってしまい、大きな事故につながってしまうのが最も危険です。このあたり、経営と鉄道運行のバランスを上手に保つことが、「ワンマン運転」を見据えた鉄道に課せられた大きなテーマとなります。

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cat_8_issue_oa-trafficnews oa-trafficnews_0_k6lzwo788yt5_道路で増える「透明の防音壁」 景観◎防音△ゆえの工夫 k6lzwo788yt5 k6lzwo788yt5 道路で増える「透明の防音壁」 景観◎防音△ゆえの工夫 oa-trafficnews 0

道路で増える「透明の防音壁」 景観◎防音△ゆえの工夫

透明なら光が差す! 物々しくなくてスッキリ


 都市部の高速道路などは、両サイドが高い鋼製の防音壁(遮音壁)で覆われていることがあります。たとえば外環道の埼玉県区間は、外から見るとまるでシェルターのように、道路を覆うような防音壁が設置されています。高架下を併走する国道298号も同様ですが、外環道の高架橋が上空にあるため暗く、昼間でもライトを点灯して走るクルマも少なくありません。

 こうしたなか、新しい道路を中心に採用が増えているのが、透明の防音壁です。東京、環状2号線の豊洲と築地を結ぶ区間では全面的に採用されており、一部区間は上空まで透明の板で覆われているほどです。

2018年に暫定開通した東京の環状2号線の豊洲~築地区間では透明の防音壁を全面的に採用。一部はトンネル状になっている(2020年6月、乗りものニュース編集部撮影)。

 このほか、ドライバーの目線くらいの高さは透明、その上は鋼製にすることで見通しをよくしたり、鋼製壁の上方を透明板にしたりといった部分的な使用も見られます。

 防音壁メーカーのひとつ積水樹脂(大阪市北区)によると、透明の防音壁は平成の初め頃から登場し、徐々に増えているといいます。やはりメリットは「光が差す」ことだそう。

 透明にすることで、たとえば高架下にできる影の範囲を小さくできるほか、一般道では特に「店の看板が防音壁で見えなくなるので透明にしてほしい」といった要望も多いそうです。新規道路の建設にあたり、当初は鋼製の防音壁で計画したものの、住民説明会の結果で透明に変更するケースも、ままあるといいます。


劣る防音性 景観との両立に工夫


 透明の防音壁の多くはポリカーボネート(自動車のヘッドライトカバーなどに使われる)製で、一部、アクリル製もあるといいます。ガラスなどは割れた場合の安全性に問題があるため、「NEXCOの厳しい安全基準を満たすうえでも、(耐衝撃性に優れる)ポリカーボネートが現実的な素材」(積水樹脂)だそうです。

 しかし、鋼製の防音壁は内側に吸音材があり、音を吸収する一方で、透明の防音壁は音を反射してしまうのだそう。このため、仮に透明板を全面的に使用する場合は壁が高くなるケースがあるうえ、材質としてもコストは高くなるといいます。

 そこで、前出した「鋼製板と透明板の組み合わせ」が使われるほか、道路の片側は鋼製壁、もう片側は透明壁を使うケースもあります。たとえば、東京と千葉を東西に結ぶ京葉道路がこの方式で、上り線側は鋼製壁、下り線側は透明壁で主に構成されています。

2018年に開通した外環道「千葉区間」のうち、江戸川の北の高架区間は、鋼製板と透明板を組み合わせた防音壁を採用(2018年6月、中島洋平撮影)。

 積水樹脂によると、東西方向の道路の場合、南側が鋼製壁、北側が透明壁というケースが多いそう。これならば、道路に防音壁の影はできますが、民地への影は抑えられるわけです。北側の透明壁で反射された音を、南側の鋼製壁で吸収するという仕組みになっていることもあるということです。

 ちなみに、防音壁の高さは音響のプロの意見をもとに決まるといいます。道路の幅、立地条件、想定される交通量など、様々な要素が考慮されます。

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路上作業員の守護神"ハイウェイ・トランスフォーマー"登場

現場へ到着し「トランスフォーム」!


 NEXCO中日本が2020年8月26日(水)、高速道路の新しい維持作業車「大型移動式防護柵車両」を報道陣へ公開しました。

 この車両は、交通規制をともなう路上作業における作業員の安全性を確保するために開発された、いわば「防護柵に変身するクルマ」です。走行時は全長16mほどのトレーラーですが、作業現場に到着すると、その姿を変えていきます。

ビームなどを展開した「ハイウェイ・トランスフォーマー」。全長は23mを超える(2020年8月26日、中島洋平撮影)。

 まず車両後端の衝撃緩衝装置を展開させます。この部品はアメリカ製で、「2.5tのクルマが80km/hで突っ込んでも、運転者が重傷を負わない」という基準を満たしているものだそう。次に、トレーラー中央部の外壁にあたる保護ビームを、車両の左右どちらかに移動させることで作業スペースをつくります。さらにトラクターを少しずつ前進させて保護ビームを伸ばし、作業スペースを拡大。すべて展開した場合の全長は23.35mになりますが、この長さは高速道路で用いられる作業車としては最大級といえます。

 このように車体構造を変形(トランスフォーム)させることから、今回、この車両には「ハイウェイ・トランスフォーマー」という名称がつけられました。

 この車両は、NEXCO中日本グループの中日本ハイウェイ・メンテナンス名古屋(以下、メンテ名古屋)が、特殊車両のメーカーである東邦車輛と共同開発したオリジナル車両です。開発には約2年かかったものの、誕生の背景には高速道路の路上作業員が抱える切実な課題があったのです。

「工事規制エリアへ突っ込む事故」増えているワケ


 前出のとおり高速道路では、日常的な補修工事や事故後の処理などで、車線規制をともなう作業が発生します。その規制エリアは一般的にカラーコーンなどで仕切られますが、そこへ誤ってクルマが進入する事故が毎年起きており、しかも2016年度46件、2017年度103件、2018年度には149件と年を追うごとに増加している現状がありました。事故によっては、作業員が死亡するケースも発生していることから、路上作業員の安全確保が重要な課題になっていたそうです。

 じつはこの「移動式防護柵」、アメリカでは広く使われている方法とのこと。しかしアメリカの車両はサイズなどが日本の法令に適合しないことから、メンテ名古屋は「特殊車両の通行許可がなくても走れる」というオリジナル車両を開発しました。費用は1台およそ5500万円。2019年にプレスリリースでいったん開発を発表したものの、さらなる改良を加えたため、追加で1000万円以上かかってしまったのだとか。

路上作業員の作業スペース。なおビームは左右に移動でき、追越車線側の工事にも対応可能(2020年8月26日、中島洋平撮影)。

 すでに「ハイウェイ・トランスフォーマー」は三重県内の高速道路で稼働しています。車両が現地に到着してから作業スペースを確保するまでの所要時間は10分ほどであり、作業終了後も約10分で撤収可能とのこと。効率としては従来よりも多少劣るものの、安全性は高まったといいます。メンテ名古屋は今後さらに車両を増備し、他所でも展開していく構えです。

 ちなみに、工事規制エリアへクルマが突っ込む事例が増えていることについて、NEXCO中日本は、明確な理由は不明としつつも、リニューアル工事などで工事規制の件数自体が増えているのも要因ではないかといいます。

 近年、高速道路では老朽化対策が急ピッチで進められていることからも、今後、路上作業員の安全確保はますます重要になっていくかもしれません。

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