教官による指導の様子(画像:JAL)。
JAL(日本航空)とコミュニケーション・プランニング(CP)は2019年4月8日(月)、航空機の牽引(けんいん)訓練に日本で初めてVR(仮想現実)シミュレータを導入したと発表しました。
国内の主要空港でグランドハンドリング業務(航空機の牽引や手荷物・貨物の積み降ろし作業など)を担うJALグランドサービス(JGS)と、VR、AR(拡張現実)システムの企画・開発などを手掛けるCPが共同で開発。持ち運びを可能とし、これまで訓練が実施できなかった地方空港などでも訓練ができるようになります。
飛行機牽引は、旅客需要の拡大を受けて取り扱いが増えており、人材育成が課題に。一方で、牽引訓練は時間や場所、機材などに制約があり、通常、長い期間が必要といいます。そこでJGSとCPは、時間や場所に左右されずに訓練教育ができるVRシミュレータを開発しました。
従来の訓練では再現が難しい、雨や雪などの気象条件が設定可能。360度全方位の視野が再現されることから、「振り向く」「のぞき込む」といった安全確保に必要な動作の確認にも対応しています。教官の指導を受けながら、繰り返し訓練できます。
今後は、さらなる訓練プログラムの開発や、異常時の操作訓練などといった安全教育プログラムの開発も検討するということです。
【画像】VRシミュレータの景色
VRシミュレータのイメージ(画像:JAL)。
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