cat_8_issue_oa-trafficnews oa-trafficnews_0_4711c7f4d918_静岡県と東急「3次元点群データ」で連携 伊豆MaaSにも活用 4711c7f4d918 4711c7f4d918 静岡県と東急「3次元点群データ」で連携 伊豆MaaSにも活用 oa-trafficnews 0

静岡県と東急「3次元点群データ」で連携 伊豆MaaSにも活用

東急電鉄が伊豆急行線で取得した3次元点群データの例(画像:東急電鉄)。

 静岡県と東急電鉄は2019年4月15日(月)、3次元点群データの利活用に関する連携協定を締結したと発表しました。

 3次元点群データはドローンやレーザースキャナーを使って取得した、位置を表す座標指標と色の要素を持つ集合体のこと。静岡県はこれまで、防災・観光PRやインフラ維持管理の効率化といった観点から、構造物や観光地の3次元点群データを蓄積しています。東急電鉄も首都高グループと共同開発中の「鉄道版インフラドクター」「空港版インフラドクター」を活用した実証実験を、伊豆急行線内や静岡空港で実施中。3次元点群データを活用した保守管理業務の省力化に取り組んでいます。

 今回の協定は、双方の強みを生かし、公民連携で新たな価値を生もうとするものです。具体的には、静岡県は県東部や伊豆半島の面的データや県道のデータを、東急電鉄は下田市街地の3次元点群データをそれぞれ取得。両社は伊豆で進めている観光型MaaS(様々な交通手段をひとつのサービスと捉え一体的に提供すること)の第2期(2019年11月ごろ)において、下田市内で自動運転の実証実験を連携して行います。

 また、静岡県は災害対応やインフラ維持管理の効率化・省力化、防災力の強化を推進。東急電鉄は伊豆急行線の保守管理省力化や防災力強化、静岡県をモデルとした観光誘客映像などサービス事業の開発などを手掛けます。



【画像】静岡県が取得した3次元点群データ


静岡県が伊豆急行線で取得した3次元点群データの例(画像:東急電鉄)。

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cat_8_issue_oa-trafficnews oa-trafficnews_0_17678e88f193_日本初"旅客列車+タクシー"で宅配便輸送 JR北と佐川が連携 17678e88f193 17678e88f193 日本初"旅客列車+タクシー"で宅配便輸送 JR北と佐川が連携 oa-trafficnews 0

日本初"旅客列車+タクシー"で宅配便輸送 JR北と佐川が連携

旅客列車とタクシーを組み合わせた宅配貨物輸送(画像:国土交通省)。

 国土交通省は2019年4月16日(火)、鉄道とタクシーを組み合わせたJR北海道と佐川急便による貨客混載の取り組みを認定したと発表しました。

 従来トラックが運んでいた宅配便などの貨物を、旅客列車に載せて運びます。同様の取り組みは全国の複数の路線で行われてきましたが、今回は日本で初めて、鉄道とタクシーという複数の旅客輸送モードを組み合わせて行われます。

 貨客混載事業が行われるのは北海道です。現在、佐川急便の稚内営業所と幌延町の各配達先は約100km離れており、トラックが年間約50tの貨物を運んでいます。これを4月18日(木)から、稚内~幌延間60kmはJR宗谷本線の旅客列車で、幌延駅~各配達先間約25kmはタクシー(佐川急便が天塩ハイヤーに業務委託)で運ぶよう変更します。

 国土交通省によると、この転換によりトラックからのCO2排出量は年間3.8t、ドライバーの運転時間は年間417時間それぞれ削減されるとのこと。JR北海道にとっては列車の有効活用により新たな収入確保が期待できるとしています。



【地図】稚内~幌延間の輸送ルート


稚内~幌延間の輸送ルート(画像:国土交通省)。

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cat_8_issue_oa-trafficnews oa-trafficnews_0_37f29067d9e9_横浜港を通る貨物線「高島線」に乗る 新車両が走ることも 37f29067d9e9 37f29067d9e9 横浜港を通る貨物線「高島線」に乗る 新車両が走ることも oa-trafficnews 0

横浜港を通る貨物線「高島線」に乗る 新車両が走ることも

港湾の工業地帯を通り抜ける


 東海道本線(京浜東北線)の鶴見駅(横浜市鶴見区)から横浜港に沿って走り、根岸線の桜木町駅(横浜市中区)を結ぶ、全長8.5kmの貨物線があります。正式には東海道本線の貨物支線ですが、沿線の地名から「高島線」と呼ばれています。

高島線を走る貨物列車(2019年4月9日、伊藤真悟撮影)。

 通常は貨物列車しか運転されていませんが、2019年3月21日(木・祝)に運転された団体列車で高島線を通ってみました。

 小田原方面から東京に向けて東海道本線を走ってきた団体列車は、大船駅(神奈川県鎌倉市)から根岸線へ。京浜東北線に直通している通勤路線ですが、途中の根岸駅(横浜市磯子区)では石油を運ぶ貨車(タンク車)の姿が多数見えました。

 列車はその先の桜木町駅(横浜市中区)を通過すると、根岸線の上り線と下り線のあいだにある高島線の線路に進入。徐々に高度を下げて根岸線の線路をくぐり、地下トンネルへと入っていきました。

 少しして外に出ると、列車は運河をいくつか渡ります。窓の外には別の貨物線らしき鉄橋も見えますが、前後に線路がないため廃止されたことが分かります。いつしか分岐を繰り返して線路が10本近くある広いスペースに出ると、そこが貨物列車用の東高島駅(横浜市神奈川区)。しかし貨物列車の姿はどこにも見えず、団体列車はゆっくりと同駅を通過していきます。

高島線の車窓は倉庫や工場のプラントが続く。典型的な港湾の工場地帯だ。


廃止された別の貨物線の鉄橋も見える。

 ここからは線路が3本になり、窓の外には古びた倉庫や、さびたパイプが縦横無尽に走る工場のプラントが見えます。いかにも港湾の工場地帯といった風情です。

 列車は左に緩いカーブを描き、高速道路をくぐってしばらくすると、京急線をまたいで東海道本線や京浜東北線の旅客列車が走る線路が並ぶスペースに進入。桜木町駅を通過してから12分後、鶴見駅の東側へと入りました。

高島線を活用した旅客化構想も


 横浜港付近の貨物線は古くからあり、東海道本線などから分岐して横浜港に延びる貨物支線が明治末期以降に多数建設されました。1917(大正6)年には、現在の高島線の一部が開業しています。

J-TREC横浜事業所で製造された車両も、高島線経由で全国各地の鉄道事業者のもとに届けられる。写真は東急電鉄の3020系電車(2019年4月9日、伊藤真悟撮影)。

 これらの貨物線では、横浜港の輸出入品や、横浜港の周辺にできた工場の生産品を運ぶ貨物列車が運転されました。また、国際旅客船が横浜港を出港する日にあわせ、同港に乗り入れて旅客船と接続を図る臨時旅客列車も運転されました。

 戦後の1964(昭和39)年には現在の高島線が全通しましたが、このころから陸上の貨物輸送は鉄道からトラックに移り、横浜港周辺の貨物線も、そのほとんどが廃止されました。ただ、高島線は根岸線の根岸駅付近にある製油所から国内各地に石油を送るルートとして、いまも貨物列車が運行されています。

 ちなみに、総合車両製作所(J-TREC)の横浜事業所(横浜市金沢区)で製造された鉄道車両の多くは、機関車がけん引する貨物列車扱い(甲種輸送列車)で各地の鉄道事業者のもとへ届けられています。この甲種輸送列車も高島線を経由して運転されています。

 高島線を通る旅客列車は、臨時列車や団体列車が年に数回運転されていますが、本格的な旅客線として再整備しようという構想もあります。神奈川県や横浜市などで構成される東海道貨物支線貨客併用化整備検討協議会が検討しているルート案によると、整備区間は品川・東京テレポート~桜木町間の約33km。このうち約18kmは高島線を含む貨物線を活用します。

 この構想が実現すれば、東海道本線などの混雑が緩和されるといった効果があると思われます。しかし、沿線は工場や倉庫が多い湾岸の埋立地。東京と横浜を直通する客を除けば利用者は少ないとみられ、採算が取れるかどうか不透明です。新線区間の建設費をどう調達するかなどの課題も多く、すぐには実現しそうにありません。

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cat_8_issue_oa-trafficnews oa-trafficnews_0_a7004d130a2d_ANAホノルル線に新機内食! A380就航に合わせbillsとコラボ a7004d130a2d a7004d130a2d ANAホノルル線に新機内食! A380就航に合わせbillsとコラボ oa-trafficnews 0

ANAホノルル線に新機内食! A380就航に合わせbillsとコラボ

エコノミークラスで、3か月ごとに入れ替え


 ANA(全日空)が2019年4月16日(火)、新たな機内食を発表しました。

 超大型飛行機のエアバスA380型機「FLYING HONU(フライング ホヌ)」が新たに就航する5月24日(金)より、東京発ハワイ・ホノルル線エコノミークラスで提供されるもので、オールデイダイニング「bills」とコラボレーション。

ANAが「bills」とコラボし、5月24日から東京~ホノルル線のエコノミークラスで提供する新機内食(2019年4月16日、伊藤真悟撮影)。

 ANAによると、東京~ホノルル線の搭乗客は大部分がレジャーでの利用で、その中でも30代、40代の女性が多いのが特徴とのこと。その年代の人に幅広く知られていて、かつ、さまざまな年代の人に美味しいと思ってもらいたいということを検討した結果、「bills」の名前があがったそうです。

 ANAと「bills」とのコラボ機内食は、2019年5月24日(金)から2020年5月31日(日)まで、2種類のメニューを3ヶ月ごとに入れ替える形で用意されます。

「ANA×bills機内食」その1


 2019年5月24日(金)から8月31日(土)と、12月1日(日)から2020年2月29日(土)のあいだに提供される機内食です。こちらの機内食は試食もできました。

メインディッシュ「ポークシュニッツェル‐マッシュポテト、ポーチドエッグ、パセリとケッパーバターを添えて」


「bills」で長年愛され続けているというメニュー、シュニッツェルをアレンジ。パセリとケッパーを加えて、バターとローストレモンを添えています。ポーチドエッグは黄身がほどよい半熟ですので、シュニッツェルと絡めて食べるのもよさそうです。

「ポークシュニッツェル‐マッシュポテト、ポーチドエッグ、パセリとケッパーバターを添えて」。

「ジャスミンティースモークサーモン、胡瓜のピクルスと枝豆のサラダ」。

「味噌でマリネした茄子ソテー、ケールとレタス、トマト、豆腐のサラダ」。

サイドディッシュ「ジャスミンティースモークサーモン、胡瓜のピクルスと枝豆のサラダ」


 ジャスミンティーでマリネしたスモークサーモンを、ふんだんに使用したサラダ。スモークサーモンはほどよい塩加減、胡瓜のピクルスは程よく酸味が効いており、お酒のつまみにもあいそうだと感じました。

サイドディッシュ「味噌でマリネした茄子ソテー、ケールとレタス、トマト、豆腐のサラダ」


 上空3万5000フィートでも食材の味を最大限に引き出せるマリネなど、ANAの機内食開発テクニックを活用したメニューとのこと。

「ANA×bills機内食」その2


 2019年9月1日(日)から11月30日(土)と、2020年3月1日(日)から5月31日(日)のあいだに提供される機内食です。

ANAの東京~ホノルル線のエコノミークラスで提供される新機内食(2019年4月16日、伊藤真悟撮影)。

メインディッシュ「グリルドチキン、ココナッツカレーソース‐青梗菜、ライスを添えて」


 イエローフィッシュカレーをベースにグリルチキンを使用して、日本人の舌に合うように、日本風のカレースパイスと東南アジアのフレーバーを組み合わせています。

サイドディッシュ「ローストパンプキン&ヨーグルトクリーム、トーストしたミックスシード」


 中東料理のフレーバーを取り入れた、パンプキンにヨーグルトクリームを添えた一品。

サイドディッシュ「海老のレモンマリネ、大根と人参のピクルス」


 野菜のピクルスに、レモンでさわやかに味付けした海老を使用して、ヘルシーにしたサイドディッシュ。

「グリルドチキン、ココナッツカレーソース‐青梗菜、ライスを添えて」。

「ローストパンプキン&ヨーグルトクリーム、トーストしたミックスシード」。

「海老のレモンマリネ、大根と人参のピクルス」。

 どちらの機内食も、トレー上にミニカードが添えられており、それをホノルルの「bills Waikiki」で提示すると、好きなウェルカムドリンクが1杯プレゼントされます。有効期限は2020年6月30日までです。

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cat_8_issue_oa-trafficnews oa-trafficnews_0_5372aaaa73af_平成の新幹線、どれだけ高速に? 360km/hは令和へ持ち越し 5372aaaa73af 5372aaaa73af 平成の新幹線、どれだけ高速に? 360km/hは令和へ持ち越し oa-trafficnews 0

平成の新幹線、どれだけ高速に? 360km/hは令和へ持ち越し

新幹線高速化の「宿題」は国鉄からJR各社へ


 平成の30年間は、新幹線が大きくスピードアップした時代でした。

 1964(昭和39)年に開業した東海道新幹線は、世界で初めて最高速度210km/hで営業運転を行い、斜陽産業と思われていた鉄道を復権させるほどの大きな衝撃を与えました。それからわずか2年後の1966(昭和41)年、続く山陽新幹線の検討にあたっては、最新の技術を取り入れ、将来的な260km/h運転を可能とする規格に決定。さらなるスピードアップの検討は、東海道新幹線開業当初から動き始めていました。

東海道新幹線開業時の0系電車の営業最高速度は210km/hだった(2011年10月、恵 知仁撮影)。

 しかし皮肉なことに、新幹線があまりにも成功してしまったため、輸送力増強と騒音対策を優先しなければならなくなり、さらに国鉄の経営悪化が重なったことで、新幹線の速度向上は長らくストップしてしまいます。

 そのあいだにフランスの高速列車「TGV」が1981(昭和56)年に最高速度260km/hでデビューし、世界最速の座を奪われます。一方で東海道新幹線のスピードアップは開業から22年目の1986(昭和61)年11月、210km/hから220km/hと、ほんのわずかしか実現しませんでした。東北・上越新幹線はそれよりも速い240km/hでしたが、かつての山陽新幹線の目標速度にも届きません。

 1987(昭和62)年3月に国鉄が分割民営化し、「新幹線高速化」という宿題はJR各社に引き継がれます。

昭和時代のスピードアップ研究が平成時代に結実


 平成時代に入り、JR東日本は1990(平成2)年3月、上越新幹線の大清水トンネルの下り勾配という非常に限定した区間ながら275km/h運転を開始。JR東海は1992(平成4)年、東海道新幹線に新型の300系電車を投入し、270km/h運転の「のぞみ」がデビュー。JR西日本は1997(平成9)年に500系電車を使用して山陽新幹線で300km/h運転を始めるなど、それまで止まっていた時が動き出したかのように、次々とスピードアップが実現していきました。

JR西日本は500系電車を投入。山陽新幹線で初の300km/h運転を開始した(2011年10月、恵 知仁撮影)。

 その後、東北新幹線は2013(平成25)年に320km/h化、東海道新幹線は2015(平成27)年に285km/h化を達成。1989(平成元)年と比べて、東北新幹線は+80km/h、東海道新幹線は+65km/hの速度向上を果たしたことになります。

「さすが民営化効果」と言いたくなるところですが、それは半分正しく、半分誤りです。それまで国鉄が手をこまねいていたわけではなく、試験車両を用いた速度試験で1972(昭和47)年には286km/h、1979(昭和54)年には319km/hの速度記録を樹立するなど、新幹線の高速化に向けた研究は古くから行われていました。平成に実現したスピードアップの基礎は、昭和の時代に築き上げられたものだったのです。

 山陽新幹線が全線開業した1975(昭和50)年、東京~広島間の新幹線のシェアは95%近くにも達していました。しかし、これをピークに東海道・山陽新幹線の利用者数と平均乗車キロは減少を始めます。航空機利用が一般化するにつれて長距離旅客は徐々に航空シフトを強めました。東京~広島間の新幹線のシェアは1980(昭和55)年には85%、1985(昭和60)年には70%まで低下。国鉄の旅客収入の3分の1を占める稼ぎ頭であり、命綱でもある東海道・山陽新幹線の競争力向上は大きな経営課題となりました。

スピードアップには立ちはだかる壁


 国鉄は1980年代半ばに、2段階の新幹線高速化計画を描いていました。まず既存の設備と車両を小改造して、早期に山陽新幹線の260km/h化と東北新幹線の270km/h化を達成、次に地上設備の更新と最新技術を採用した新型車両の導入により、1990年代半ばに東海道新幹線の260km/h化と山陽新幹線、東北新幹線の300km/h化を達成するという構想です。前者が山陽新幹線の「グランドひかり」計画、後者が「のぞみ」計画の源流になりました。

「のぞみ」用車両として登場した300系電車。270km/h運転が可能で、東海道新幹線の最高速度が一気に50km/hも向上した(2011年10月、恵 知仁撮影)。

 計画はJR各社に受け継がれ、平成に改元された直後の1989(平成元)年3月、東京~博多間を最速で結ぶ「グランドひかり」専用車両として、最高速度275km/hでの運転が可能な100系V編成がデビューします。しかし、騒音基準をクリアできず、スピードアップは220km/hからわずか+10km/hの230km/h(山陽新幹線区間)に留められました。本格的な速度向上は1992(平成4)年の「のぞみ」誕生まで待たねばなりませんでした。

 新幹線スピードアップの最大の障壁となったのが、260km/h以上の速度域で発生する騒音でした。新幹線の騒音には、構造物から伝わる振動や、モーターや車輪の回る音、パンタグラフと架線(線路の上の電線)の摩擦音やスパーク音など、様々な箇所に発生源がありますが、これらのうち線路と車両下部から発生する騒音は、防音壁や防音材の設置で早くに解決しました。

 しかし防音壁で完全に囲うことのできない車両の上部、特にパンタグラフや車体の空力音(風切り音)は速度の6乗で大きくなることから、車体形状そのものの空力学的特性を改善しない限り、騒音を抑制することはできないことが分かってきたのです。

コンピューターの進化がスピードアップの強力な後押しに


 平成の新幹線速度向上はここから大きな発展を遂げます。コンピューターシミュレーションの進化で最適形状を検討することが容易になり、車両の先頭形状や台車カバー、パンタグラフ周辺は空力音を抑制し、トンネル突入時に発生するドーンという騒音の原因となる微気圧波も低減する形状に改められました。

 最初の目標は高速運転時に騒音を基準値以下に抑えることでしたが、新幹線の「商品力」は速達性だけではありません。到着までの数時間を過ごす車内の快適性、乗り心地も非常に重要な要素です。

「のぞみ」に使われた300系電車は270km/h運転と引き換えに、非常に揺れが激しく乗り心地の悪い列車になってしまいますが、これもトンネル内で車両側面を流れる空気が渦を作り、パンタグラフがある車両や最後尾車両の車体を揺さぶっていることが分かってきます。

 後の車両では、先頭車両としてトンネルに突入する時だけでなく、最後尾になった時も空気の影響を受けにくい形状になり、さらに揺れを吸収するアクティブサスペンションが搭載されました。新幹線は高速化だけでなく、より快適さを求める方向にも進化を遂げてきたのです。

 新元号「令和元年」となる2019年の5月に落成するJR東日本の次世代新幹線試験車両「ALFA-X(アルファエックス)」は、2030年の北海道新幹線札幌延伸に向けて、営業速度360km/h化を実現するための試験を行います。2005(平成17)年に製造された試験車両「FASTECH 360」が果たせなかった360km/h営業運転という「平成の宿題」を新時代に達成できるのか、いま新たな時代が幕を開けようとしています。



【写真】360km/h運転を目指して造られた「ネコ耳」新幹線


JR東日本の試験車両E954形「FASTECH 360 S」は、緊急ブレーキ用として「ネコ耳」のような空気抵抗増加装置(扇形の抵抗板)が搭載された(2008年7月、恵 知仁撮影)。

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cat_8_issue_oa-trafficnews oa-trafficnews_0_4cfee70dceae_進むか"地方交通のキャッシュレス化"ICカード以外の方法も 4cfee70dceae 4cfee70dceae 進むか"地方交通のキャッシュレス化"ICカード以外の方法も oa-trafficnews 0

進むか"地方交通のキャッシュレス化"ICカード以外の方法も

「Suica」登場から18年 未導入の事業者も多い


 鉄道やバスにおける現金以外の運賃決済方法として、ICカード乗車券が広く使われています。そのおもなものであるJR東日本の「Suica」が誕生したのは、2001(平成13)年のこと。いまでは「Suica」をはじめ全国10の交通系ICカードで相互利用も可能です。

関東自動車の車両(新塗装)。栃木県最大のバス事業者だが、同社ではICカードを導入していない(画像:関東自動車)。

 一方、地方の鉄道やバスにおいては、こうした交通系ICカードに非対応というケースも少なくありません。たとえば、茨城県内で路線バスを運行する茨城交通では、独自のICカード乗車券「いばっピ」を導入していますが、上記の交通系ICカードとの相互利用は不可。栃木県最大のバス事業者である関東自動車では、ICカードを導入していません。

 しかし2019年1月以降、関東自動車はスマートフォンを利用した「QRコード」決済サービス「PayPay」と「LINE Pay」を、いずれもバス会社としては日本で初めて導入。関東自動車と同じ「みちのりホールディングス」傘下の福島交通も3月27日(水)から、岩手県北バスは4月1日(月)に「PayPay」の取り扱いを始めました。

「QRコード決済などはこれから活発になるうえ、インバウンド(訪日観光客)に対応する観点からも、グループ各社においてキャッシュレス化を積極的に進めていきます」(みちのりホールディングス)

 いずれも、いまは窓口における乗車券などの購入に利用が限られていますが(岩手県北バスの仙台空港~花巻線ではアテンダントによる乗車券の車内販売でも利用可)、みちのりホールディングスは「技術的に可能になれば」としつつ、これを路線バス車内における運賃決済へ導入することも、キャッシュレス化のひとつの手段と考えているそうです。

バス車内のQRコード決済導入には課題も


 すでに、一部のバスではQRコードによる運賃決済が導入されています。九州の西日本鉄道では2019年2月、インバウンド利用を想定して中国のQRコード決済サービス「アリペイ」と「ウィチャットペイ」に対応する決済端末を、高速バス佐賀空港~福岡線に導入。降車の際に運転手へ申し出たうえで、「アリペイ」「ウィチャットペイ」のアプリ画面で表示される支払いコードを運賃箱上の読み取り端末にかざし、決済ができるようになりました。

 現在、経済産業省でも交通事業者向けに、QRコード決済を含むキャッシュレス決済の普及について検討を進めています。同省のキャッシュレス推進室によると、「ICカードは大がかりなシステム構築が必要ですが、QRコード決済は、極端にいえばQRコードが印刷されたシールを貼るだけでも導入でき、利用者のスマホひとつで決済が完結します」とのこと。ICカードと比べ、導入コストの面ではかなり有利だそうです。

西鉄「佐賀空港~福岡線」におけるQRコード決済端末の設置イメージ(画像:西日本鉄道)。

 ただ、バス車内におけるQRコード決済の普及には課題も。西鉄の佐賀空港~福岡線は、大人片道運賃が1130円(佐賀空港~高速基山)と1650円(佐賀空港~福岡市内)の2通りしかなく、運賃の違いにも比較的容易に対応できますが、一般的に路線バスの運賃は、より細かく乗車距離に応じて変動します。その運賃変動への対応が課題になると、経済産業省でも想定しているものの、まだ方針は策定していないといいます。

バス車内のQRコード決済導入には課題も


 経済産業省 キャッシュレス推進室によると、地方交通のキャッシュレス化においてQRコード決済は「あくまでひとつの手段」とのこと。「(これまで国土交通省が推進している)ICカードの普及を転換していくわけではなく、地域に合ったシステムを導入していくことでしょう」と話します。

 みちのりホールディングスも、ICカードを含めたキャッシュレス化の展開には「地域性がある」といいます。関東自動車については、宇都宮地区で整備が進められているLRT(路面電車)との共通利用を図る観点からも、JR東日本が2018年9月に構想を発表した「地域連携ICカード」の導入を検討しているそうです。

JR東日本が開発している「地域連携ICカード」の利用イメージ(画像:JR東日本)。

 JR東日本はこの「地域連携ICカード」について、「1枚のカードで地域交通に必要な独自サービスを提供しながら『Suica』の既存インフラを活用できる」ものとし、システム投資を大幅に抑えられるとしています。みちのりホールディングスは、「街なかでどのような決済方法が普及しているかも含めて、地域性を考慮しながらキャッシュレス化の検討を進めていきます」と話します。

 ちなみに、「交通系」ではなく、いわゆる「商業系ICカード」を路線バスに導入する動きも存在。そのひとつがイオンの「WAON」です。北海道の帯広市や釧路市、京都市などで「WAON」に対応した路線バスが運行されており、バスの乗車でも、「WAON」加盟店における買い物でも、「WAON」ポイントが貯まります。



【写真】「交通系」じゃないICカード利用可のバス


北海道のくしろバスなどでは、イオンのICカード「WAON」による決済端末が一部路線で導入されている(画像:FIG)。

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cat_8_issue_oa-trafficnews oa-trafficnews_0_e8de554d75f6_JRバス"ドリーム号"が50周年! 50%引CPや"平成令和号"運転 e8de554d75f6 e8de554d75f6 JRバス"ドリーム号"が50周年! 50%引CPや"平成令和号"運転 oa-trafficnews 0

JRバス"ドリーム号"が50周年! 50%引CPや"平成令和号"運転

西日本ジェイアールバスのドリーム号50周年記念ロゴ(画像:西日本ジェイアールバス)。

 西日本ジェイアールバスは2019年4月12日(金)、ジェイアールバス関東と共同運行する夜行高速バス「ドリーム号」の50周年を記念したキャンペーンの詳細を発表しました。

 京阪神と東京を結ぶ「ドリーム号」は、国鉄時代の1969(昭和44)年に日本初の夜行高速バスとして登場し、2019年6月10日(月)に50周年を迎えます。それを記念し、次のようなキャンペーンが実施されます。

50周年記念割引で運賃50%オフ


 6月10日(月)から7月10日(水)までの月~木曜日に出発する京阪神~東京線夜行バスのうち、3列・4列シートが普通運賃の50%に割引されます(大人運賃のみ設定)。4列シートの「青春エコドリーム号」は2000円から、3列シートの「ドリーム号」「グランドリーム号」、および「プレミアムドリーム号」のスーパーシートが3000円からです。

 なお、「ドリームルリエ」と「プレミアムドリーム号」のプレミアムシートは対象外。販売席数に限りがあるほか、払い戻しの制限などがあります。

「平成ドリーム令和号」特別運行


 4月30日(火)出発、5月1日(水)到着の「ドリーム号」は、平成から令和へと時代を越えて運行することにちなみ、4月30日出発の「ドリーム号」最終便(平成最後の「ドリーム号」)が「平成ドリーム令和号」として運行され、記念品が進呈されます。大阪発「平成ドリーム令和2号」は、大阪駅23時50分発、東京駅7時57分着。東京発「平成ドリーム令和1号」は、東京駅23時50分発、大阪駅8時29分着です。

 なお、この「平成ドリーム令和号」は、ジェイアールバス関東が5月17日(金)から京阪神~東京線に導入予定の「スカニア製ヨーロピアンスタイル2階建てバス(アストロメガ)」で運行されます。

 西日本ジェイアールバスは、2020年春までの約1年間、「ドリーム号」50周年を記念した様々な取り組みを実施するとしています。



【写真】昭和の初代「ドリーム号」と現行車両


左が1969年に運行を開始した初代「ドリーム号」(画像:西日本ジェイアールバス)。

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cat_8_issue_oa-trafficnews oa-trafficnews_0_0bc24923dfee_国道357号東京港トンネル"東行き"6月開通 双方向つながる 0bc24923dfee 0bc24923dfee 国道357号東京港トンネル"東行き"6月開通 双方向つながる oa-trafficnews 0

国道357号東京港トンネル"東行き"6月開通 双方向つながる

国道357号「東京港トンネル」。東行きトンネルが2019年6月3日に開通する(画像:関東地方整備局)。

 国土交通省関東地方整備局は2019年4月12日(金)、国道357号「東京港トンネル」の東行きを6月3日(月)23時に開通すると発表しました。

 国道357号「東京港トンネル」は、東京都港区台場と品川区大井を結ぶ首都高湾岸線「東京港トンネル」の並行一般部で、海側にあたる西行きトンネルは2016年3月に開通済み。今回、内陸側にあたる東行きトンネルが開通することで、国道357号は羽田空港から千葉市までのあいだが東行き・西行きともつながります。

 開通区間の長さは約1.9km、車線数は2車線です。関東地方整備局は、「東京臨海部の移動性の向上と共に、空港・港湾拠点と東京臨海部のアクセス強化・向上が期待されます」としています。

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能登の「線路を走る郵便局」訪問 鉄道郵便車、将来復活は

能登半島のローカル駅で保存


 旅客列車を使って旅客と貨物を一緒に運ぶ「貨客混載輸送」が、全国で広がりを見せています。これまで混載する貨物は、宅配業者の荷物が中心でしたが、明知鉄道(岐阜県)では2019年3月から旅客列車で郵便物を運ぶ取り組みが始まりました。

能登中島駅で保存されているオユ10形郵便客車(2019年3月、草町義和撮影)。

 旅客列車を使った郵便輸送は、これが初めてではありません。かつては郵便物を運ぶための専用車両(郵便車)があり、旅客列車などに連結されて全国各地の鉄道路線を走っていました。いまでは線路の上を走る郵便車の姿を見ることはできませんが、能登半島を走る、のと鉄道の能登中島駅(石川県七尾市)には、かつての郵便車が保存されています。2019年3月26日(火)、同駅を訪ねました。

 JR七尾線の特急列車の終点、和倉温泉駅(七尾市)からのと鉄道の普通列車に乗車。3つ目の能登中島駅で下車すると、ホーム前方の脇に青色の車体が見えました。側面中央の下には「オユ10 2565」の文字が。全国各地の国鉄線を走ったオユ10形郵便客車です。「オ」は車両の重量(32.5t以上、37.5t未満)を、「ユ」は郵便車を表しています。

 郵便車は旅客列車に使われている客車や電車、ディーゼルカーと同じ形に見えますが、窓は非常に少なく、通常の旅客車両とは異なる独特なデザインです。一部の窓には赤色の郵便記号(〒)が取り付けられていて、郵便車であることを示していました。

 能登中島駅のオユ10形は、車内も入れます。平日は9時から15時まで、駅員に申し出れば誰でも見学が可能。土休日は、のと鉄道の観光列車「のと里山里海号」を利用すれば見学できます(穴水14時30分発「のと里山里海4号」を除く)。ほかにオユ10形の見学を含んだバスツアーもあります。

電車やディーゼルカータイプの車両も


 実際に車内に入ったみたところ、郵便物を置くスペースのほか、細かく区切った書棚のような棚もあります。おもな郵便局には、郵便物を手作業で発送先別に仕分けするための棚がありますが、それと同じ。単に郵便物を運ぶだけでなく、郵政職員による仕分け作業も行われていたのです。「線路を走る郵便局」といえます。

小樽市総合博物館にある合造車のキハユニ25形(2003年5月、草町義和撮影)。

 こうしたこともあり、郵便車の多くは旅客用の鉄道車両に準じた構造を採用。オユ10形のように機関車にひかれて走る客車タイプのほか、自力で走れる電車やディーゼルカーの郵便車も製造されました。郵便物の輸送量が少ない路線では、郵便用スペースや荷物室、客室など複数の設備をひとつの車両にまとめた車両(合造車)も使われています。

 鉄道を使った郵便輸送は、日本初の本格的な鉄道が開業した1872(明治5)年から行われていました。しかし戦後の1970年代に入ると、郵便輸送の主力は飛行機やトラックにシフト。郵便車を使った鉄道郵便輸送は1986(昭和61)年までに終了しています。

 このころ使われていた郵便車はほとんど解体されました。保存車も能登中島駅のオユ10形や、小樽市総合博物館(北海道)にある合造車のキハユニ25形ディーゼルカーなど、ごくわずかしか残っていません。

 明知鉄道の貨客混載輸送は、これまでトラックで運んでいた、岐阜県恵那市内の恵那郵便局から明智郵便局向けの郵便物などを旅客列車で運ぶもの。郵便物を入れた専用ボックスを客室に搭載しており、郵便車を連結するわけでも、車内で仕分け作業を行うわけでもありません。

 貨客混載はトラックの運転時間が減るため、従来より二酸化炭素の排出量が減るほか、トラックドライバーの労働環境改善につながるといいます。この取り組みを機に鉄道郵便輸送が見直されて定着すれば、将来的には郵便車の復活につながるかもしれません。

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"夜行急行の旅"再び 秩父鉄道12系客車で三峰号運転 重連も

2018年12月に実施したツアー第1弾の様子。秩父駅に停車中。

 秩父鉄道と日本旅行は2019年4月12日(金)、かつての夜行急行列車を再現したツアー「あの時の感動をふたたび 重連電機・12系客車夜行急行の旅」を開催すると発表しました。

 秩父鉄道の12系客車(外観は赤茶色)と電気機関車2両で夜行座席列車を再現し、当時の感動をよみがえらせようというもの。ツアーは6月22日(土)の夜から翌23日(日)の朝にかけて実施されます。2018年12月に開催された第1弾の内容をグレードアップさせ、羽生駅(埼玉県羽生市)までの運転や機関車2両を連結する重連運転が加わっています。

 ツアーの集合・解散は熊谷駅(埼玉県熊谷市)です。列車は、臨時急行「三峰51号」として熊谷駅を22日(土)22時00分ごろに出発し、普段は客車列車の営業運転がない熊谷~羽生間を1往復します。同区間の編成は「電気機関車+客車+電気機関車」です。

 列車は熊谷駅に戻ると編成を「機関車+機関車+客車」に組み替えて、三峰口駅(埼玉県秩父市)へ。路線の終点・三峰口駅は午前2時55分ごろに到着し、駅そばや鉄道グッズ販売、撮影会が行われます。

 列車は再び折り返して3時40分ごろに三峰口駅を出発。熊谷駅には朝5時半ごろに到着します。

 ツアーでは、2種類のオリジナルヘッドマークを掲出。また、途中の熊谷駅や三峰口駅では機関車の付け替え(機回し)を行います。また、深夜帯は車内照明が減光されます。参加者には記念硬券が進呈されます。

 最少催行人員は150人です。旅行代金は1万円(子ども8000円)、窓側から2席の占有だと1万8000円(同1万6000円)、1ボックス(4席)占有だと3万4000円(同3万1000円)です。

 旅行商品の申し込み受付は4月16日(火)15時から、日本旅行の「鉄道の旅」または大阪法人営業支店のウェブサイトで行われます。

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