「227尽くし」の臨時列車で出発
JR西日本の和歌山線・万葉まほろば線(桜井線)で2019年3月16日(土)、新型車両の227系1000番台電車がデビュー。大和路線(関西本線)と和歌山線が接続している王寺駅(奈良県王寺町)の4・5番線ホームで、出発式典が行われました。
王寺駅で行われた和歌山線・桜井線227系1000番台電車の出発式(2019年3月16日、草町義和撮影)。
式典は王寺駅を14時27分に発車する、高田行き臨時普通列車にあわせて開催されました。JR西日本 近畿統括本部大阪支社の川井正支社長は「この臨時列車の番号は『9227』、出発時刻は午後2時27分にあえて出発させようとこだわりました」とあいさつし、新型車両の導入をアピール。その後、テープカットとくす玉割りが行われ、駅長の出発合図で発車しました。
和歌山線は、大和路線(関西本線)の王寺駅と和歌山駅を結ぶ87.5kmの路線。桜井線は、奈良駅と和歌山線の高田駅(奈良県大和高田市)を結ぶ29.4kmの路線です。両線とも、国鉄時代に製造された旧型の105系電車や117系電車が使われていて、車両の老朽化が課題になっていました。
227系1000番台は、これら老朽化した車両の更新を目的に製造されました。ドア付近に、交通系ICカードの読み取りに対応した「車載型IC改札機」を設置しているのが特徴。駅にICカード対応の自動改札機やカードリーダーを整備しなくても、ICカードで乗り降りできるようにしています。
今後は56両(2両編成28本)が順次導入され、2019年秋ごろまでに105系と117系が置き換えられます。車載型IC改札機は、2020年春から使用が開始される計画です。これにより、現在はJR西日本のICカード「ICOCA」のエリアから外れている和歌山線の五条~和歌山間でも、ICカードを利用できるようになります。
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