道路・砂防などの関連工事と連携
国土交通省は2019年4月12日(金)、熊本地震の影響で一部区間が不通のJR豊肥(ほうひ)本線について、2020年度内に運転再開の見通しであることを発表しました。
観光特急「あそぼーい!」は豊肥本線の熊本~宮地間で運行されていたが、地震で不通区間が生じたため、現在は阿蘇~別府間に変更されている(2017年7月、恵 知仁撮影)。
豊肥本線は熊本駅と大分駅を東西に結ぶJR九州の鉄道路線です。2016年4月に発生した熊本地震で同路線では大規模な斜面崩壊などが発生。被災から3年を迎える現在も、熊本県内の肥後大津~阿蘇間約27.3kmで運転の見合わせが続いています。
JR九州は2017年4月、現地に復旧事務所を設置して復旧工事を開始。被災した土木設備51か所のうち、約8割にあたる41か所で工事に着手し、うち23か所で工事が完了しています。土木設備の復旧工事が完了した箇所から、軌道の復旧工事に順次着手しています。
4月10日(水)、国交省、熊本県、JR九州で構成する「JR豊肥本線復旧連絡協議会」が開催。このなかで、豊肥本線の復旧に向けて道路、砂防といった関連工事との円滑な連携・調整や、必要な支援・協力などについて協議が行われました。
工程を精査した結果、国が進めている阿蘇大橋地区の斜面崩壊部の対策工事を2019年度末に完成させ、この箇所を豊肥本線の復旧工事用ヤードとして活用するといった連携を行うことで、豊肥本線の復旧工事完了と運転再開が2020年度内の見通しになったといいます。
国土交通省は「引き続き、JR豊肥本線の一日も早い復旧に向け、国土交通省、熊本県、JR九州の関係機関と連携・調整を図って参ります」としています。
【地図】鉄道・道路などの復旧状況
熊本地震の鉄道・道路などの復旧状況(画像:国土交通省)。
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