修平は「3試合全部バックブローで倒す」
「K-1 WORLD GP 2019 JAPAN ~K-1スーパー・バンタム級世界最強決定トーナメント~」(6月30日、東京・両国国技館)に出場する玖村修平と玖村将史の玖村兄弟が6月4日、都内で公開練習を行った。
2人は揃って「スーパー・バンタム級世界最強決定トーナメント」に出場する。
この日はそれぞれ2分間のミット打ちを行った。
兄の修平はパンチの連打からのバックブローを何度も繰り出し、弟の将史はスピードの速いパンチのコンビネーションを確認するように何度も放った。
練習後の会見では修平は「トーナメントなので蹴りで足を痛めたくはない。1回戦に向けてパンチの強化をしている。バックブローは今までずっと勘だけでやっていた。前回までは一つしかバックブローのパターンがなかったが、今は4~5つくらいのパターンができている。どの角度からでも出せるので倒せる自信はある」と話した。その前回というのは3月の「K'FESTA.2」での金子晃大戦。修平はバックブローでダウンを奪っているのだが「前回の試合ではラッキーパンチと言う声が多かった。必殺技は相手が分かっていても倒せるのが必殺技だと思う。3試合全部バックブローで倒して優勝しようかとも思っている。楽しみにしてほしい」などと続けた。
武居を破ったうえで将史との決勝をアピール
準決勝で対戦する可能性がある同級のK-1王者である武居由樹については「ずっと武居選手とやりたくてこの1年間やってきた。そっちに向けても練習しているのでぜひやりたい」と話し「決勝には弟が上がってくれると思っている。会見でも言ったように世界最強の兄弟げんかをやりたい」と武居を破ったうえでの兄弟同士の決勝の実現を改めて誓った。
2人はトーナメント参戦決定後もこれまでと同じように一緒に練習を続けているのだが、将史対策については「トレーナーと心を痛めながら対策を立ててます(笑)。練習は横でやっている。お互い手の内は分かっているので、自分の練習に集中しながら隣で対策を立ててます」とのこと。そして「世界最強を決めるトーナメントの決勝で当たるということは他の兄弟ではできないことだし、そこまでいくには2人とも強い選手に勝たなければいけない。まずそこしか見ていないので、まだ弟とはピリピリはしていない」とまずは1回戦のサデック・ハシミ戦と武居に集中。
トーナメントについては「(自分は)テクニックというよりも打ち合って気持ちで前に出るタイプ。気持ちとスタミナ、後は以下にダメージを残さずに上がれるかが大事だと思っている」と話した。
兄弟対決についても「言われすぎて慣れた。やるのは前提。一緒に出るだけなら何も残らない。一緒に出たからには僕らが盛り上げて戦わないといけないと思っている。そして僕が勝ちます。弟がKRUSHのベルトを肩にかけて、僕がK-1のベルトを肩にかけて写真を撮りたいので、そこは譲れない」「技術もパワーも弟のほうがあると思う。泥臭さとか精神力は僕のほうが上。トーナメントはそれが一番大事だと思うので僕が優勝させてもらう」などと話した。
将史「武居選手とはベルトを賭けてやりたい」
一方、将史はこの日の練習について「3試合戦えるスタミナの強化と、なるべく早く倒せるような練習をしている」「誰とやっても自分の戦いができるような練習をしている。特にこの選手だから、という練習はしていない。誰とやっても自分の戦い方をしたら自然と勝てると思っている」などと話した。
自身が決勝に勝ち上がった時には「武居選手とは結局、トーナメントで優勝してもベルトを賭けてまたやらなければいけない。それならトーナメントは兄弟でやって盛り上げて、勝ったほうがベルトを賭けて武居選手とやったほうが盛り上がると思う」と兄・修平が勝ち上がってくることを望んだ。
決勝で兄弟対決が実現した場合、「兄は倒しに来ると思うが、僕は兄よりも勝ちに徹する戦いはできると思う。兄が倒しに来るところをうまくいなしながら、ポイントを突いて倒せたら面白くなる。お互いが泥臭くいくのも面白いが、2人とも同じスタイルだったら面白くない。兄はがつがつ来ると思うので僕はテクニックを見せて戦いたい」などと話した。もっとも「トーナメントはいいですけど、ワンマッチではやりたくない」と漏らす場面もあった。
兄弟対決より決勝に上がることを意識
一緒に練習を続けているという現状については「特に意識はしない。いまさら練習環境を変えても、ずっと今までやってきたのでお互いに手の内は分かっている。そこを意識するよりは決勝に上がることを意識してお互いにやったほうがいいパフォーマンスを見せられるんじゃないかと思っている。今は修平より決勝に上がることを意識して練習している」という。
トーナメントについては「ケガをしないこと。後はメンタル。メンタルが一番大事だと思う。3試合できるメンタルがなければ最後にやられちゃう。技術、運、メンタル、トーナメントはすべてが必要」と分析した。
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