今回紹介するローカルレジェンドは特殊メイク、特殊造形アーティストの百武朋(ひゃくたけとも)。
映画の世界に魔法をかける魔術師
百武が造形物に興味を持ったのは、小学生のときに観た『ゴジラ』や『ウルトラマン』がきっかけ。当時、日本のフィギュア産業があまり発展していなかったため、そのころから怪獣を手作りするようになったそうだ。
特殊メイクは現場で学ぶ
「特殊メイクの仕事は現場で学ぶことがほとんど」と百武は話す。
高校卒業後に、造形や特殊メイクについて学ぶため専門学校へ。在学中には、映画『ゴースト・バスターズ』などハリウッド映画の特殊メイクに携わってきたスクリーミング・マッド・ジョージこと谷譲治らに師事し、大御所たちのアシスタントとして現場での経験を積んでいった。
卒業後、アシスタントや様々な仕事をこなしていた百武に転機が訪れることになる。2004年に公開された映画『CASSHERN』のキャラクターデザインと特殊メイク、造形を自らのチームですべて任されることになったのだ。
参加作品が公開へ
「造形やメイクの技術を生かせる仕事はすべて楽しんでいます」。映画『CASSHERN』をへて独立した百武は、映画以外にもミュージックビデオやCM、お化け屋敷など様々な仕事に取り組んでいる。
今年から来年にかけても、現在上映中の寺山修司の映画『あゝ、荒野』や、2018年には山下敦弘が監督した映画『ハード・コア』など百武が参加した作品が続々と上映される。劇場で百武の技術を眺めてほしい。
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