森田剛(V6)が、吉岡里帆、田畑智子、根岸季衣、鶴見辰吾と共に1月12日、東京・東京芸術劇場プレイハウスで行われたPARCO PRODUCE 2020「FORTUNE フォーチュン」の公開フォトコール・囲み取材に出席した。
「FORTUNE フォーチュン」は、イギリス演劇界を率引する劇作家のサイモン・スティーヴンスが、悪魔に魂を売った男の顛末を描いた“ファウスト伝説”を大胆にも現代のロンドンの映画業界に置き換えた意欲的な新作。
全てを手に入れるために悪魔と契約を結び、闇へと堕ちていく二面性を持った主人公・フォーチュンを森田、フォーチュンが思いを寄せる素直で真っすぐな女性・マギーを吉岡、フォーチュンと契約を交わす悪魔・ルーシーを田畑、フォーチュンの母親・キャサリンを根岸、自殺したフォーチュンの父親・ショーンを鶴見が演じる。
いよいよ初日を迎えるが、森田は「ドキドキしてますね。この緊張感は久しぶりでなかなかない」と苦笑いし、「稽古期間にいろいろ話して変化も多くて、やっとここにたどり着いたという達成感があるけど、ここから始まるので。いろんな思いがあり、ソワソワしてます」と心境を。
吉岡は「本当に変化が多い稽古場で、毎日毎日新しいアイデアがある現場でした」と振り返り、「それが本番でどんなふうにお客さんに伝わるのかが楽しみですし、きっと本番が始まってからも、お客さんが入ってくださって、また鮮やかに届くような舞台だと思うので楽しみで、緊張しています」と照れ笑いを浮かべた。
主人公が悪魔に魂を売る物語だが、森田は「刺激的な怖いシーンもあるけど、この作品は希望にあふれてるんです」と言い、「諦めないっていう大きなテーマがあるので、そこは感じてもらえたらいいなと思います」としみじみ。また、主人公とヒロインの恋について、「すごく複雑だけど、繊細な愛が描かれています」と手応えを明かした。
森田と吉岡は初共演。森田は吉岡のことを「すごいです。見た目とは違って、芯があって、男っぽい。強い女性だなという感覚」と明かすと、鶴見も同意し、劇中のあるシーンを挙げ「吉岡さんってこうやって男性を振るのかなと、見ていてドキドキしました」と告白。
それを受けて「恥ずかしいです」と恐縮する吉岡も、森田について「どんなときもとてもおおらかな心で受け止めてくださって。自分も初めてなことばかりで、慣れない舞台ですけど、きっとどんなアプローチをしても受け止めてくださるじゃないかなと思います。カッコいい座長で、付いていきたいと思います」と賛辞の言葉を。
また、「座組のみんなでお食事会を開いてくれて。おすしを(森田の)おうちで頂きました」と告白。ビックリする記者陣に、森田は「何ですか!? そんなにですか」と返し、妻の宮沢りえがその場にいたことも打ち明けていた。
さらに、森田について田畑は「とてもステキ。受け入れてくださる範囲がすごく広い。一緒にやっていてとても頼りになるし、安心できる方」と褒め、森田の母親を演じた根岸も「これだけのすごい量の(セリフ)を受けて、よくめげないなと。受けて立つだけでもすごい」と思うと絶賛。
それを受けて森田は「とにかく変更変更で、(演出の)ショーン(・ホームズ)さんが諦めない。日々、進化を求める方で、なかなか貴重な経験でした」と振り返り、「エネルギーがすごいですね」と感慨深い様子で明かした。
V6は2020年に25周年。森田はこの舞台に「メンバーも(見に)来てほしいですね」と言い、V6としての活動を期待していますと声をかけられると、「もちろん。頑張ります」と宣言。
最後に「世界初上映の刺激的な舞台なので、ぜひ劇場にお越しください」と力強く呼び掛け締めくくった。(取材・文・撮影=TAKAMI)