cat_11_issue_oa-sorae-jp oa-sorae-jp_0_m48frv8p8ibe_地上からは見えない眺め。宇宙飛行士たちが目にしてきた富士山の姿 m48frv8p8ibe m48frv8p8ibe 地上からは見えない眺め。宇宙飛行士たちが目にしてきた富士山の姿 oa-sorae-jp 0

地上からは見えない眺め。宇宙飛行士たちが目にしてきた富士山の姿

宇宙飛行士が長期滞在するようになってから今年で20周年を迎える国際宇宙ステーション(ISS)。高度およそ400kmを周回するISSからは、滞在した宇宙飛行士たちによって地上の写真が数多く撮影されてきました。

6月9日、第63次長期滞在クルーとしてISSに滞在しているロシアのイヴァン・ヴァグナー宇宙飛行士は、真上から見下ろすように撮影された富士山の写真をTwitterに投稿しました。これまで宇宙飛行士によって撮影された写真のなかには、日本の象徴ともいえる富士山を写したものが幾つかあります。

▼イヴァン・ヴァグナー宇宙飛行士のツイート▼



2015年11月3日、当時第45次長期滞在クルーとしてISSに滞在していた宇宙航空研究開発機構(JAXA)の油井亀美也宇宙飛行士によって富士山が撮影されています。朝日に照らされた富士山を捉えた写真には、頂上を目指すつづら折りの登山道もはっきりと見えています。油井宇宙飛行士の撮影からおよそ3か月後の2016年2月8日には、さらに雪深くなった富士山(冒頭の写真)がISSの第46次長期滞在クルーによって撮影されています。


富士山を撮影したのはISS滞在中の宇宙飛行士だけではありません。2003年1月26日には、ISSよりも低い高度およそ260kmを飛行していたスペースシャトル「コロンビア」の宇宙飛行士によって、東から見下ろす角度で富士山が撮影されています。また、古いものでは1969年3月に「アポロ9号」の宇宙飛行士によって撮影された写真にも、富士山が小さく写っているものがあります。


宇宙からその目で地球を眺めることができるのは、今のところ宇宙飛行士と数少ない宇宙旅行者のみ。将来、宇宙飛行の費用やリスクが下がって宇宙に旅行しやすくなれば、より多くの人々が宇宙からの景色を楽しめるようになるかもしれません。

 
Image Credit: NASA
文/松村武宏

cat_11_issue_oa-sorae-jp oa-sorae-jp_0_h2jqhpva9ujz_エクソマーズTGO、火星の大気で緑色の「大気光」を初めて検出 h2jqhpva9ujz h2jqhpva9ujz エクソマーズTGO、火星の大気で緑色の「大気光」を初めて検出 oa-sorae-jp 0

エクソマーズTGO、火星の大気で緑色の「大気光」を初めて検出

欧州宇宙機関(ESA)は6月15日、ロシアとの共同ミッション「エクソマーズ」の火星探査機「トレース・ガス・オービター(TGO)」によって、大気が緑色に輝く「大気光」が初めて火星で検出されたと発表しました。

■二酸化炭素が光解離したことで生じた酸素原子が可視光線と紫外線で発光

国際宇宙ステーション(ISS)から夜の地球の大気を眺めると、太陽の光が大気中の分子や原子と相互作用することで生じる大気光を見ることができます。Jean-Claude Gérard氏(リエージュ大学)らの研究グループは、TGOに搭載されている分光計「NOMAD」を使い、火星にも存在すると長年予測されてきた大気光の観測を行いました。

研究グループが火星の高度20~400kmの範囲を複数回に渡り観測した結果、緑色の光が毎回検出されていたことが判明しました。明るさのピークは高度80km付近で、120km付近にも弱いピークが存在することがわかったといいます。研究グループによると、この光は火星大気中の二酸化炭素が太陽光によって光解離したことで生じた酸素原子に由来するといいます。

また、酸素原子は可視光線と紫外線を放射しているものの、詳しい分析の結果、可視光線のほうが16.5倍も強かったことも明らかになったといいます。「火星での観測結果は予測に一致しているものの、目に見える放射が弱い地球のものとは異なります」と語るGérard氏は、酸素原子のふるまいについてもっと学ぶべきことがあると指摘しています。


 
Image Credit: ESA
文/松村武宏

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cat_11_issue_oa-sorae-jp oa-sorae-jp_0_uaz87ghdqq2i_サイトロンジャパン、仕組みを学べるコンパクトサイズの学習用天体望遠鏡キット uaz87ghdqq2i uaz87ghdqq2i サイトロンジャパン、仕組みを学べるコンパクトサイズの学習用天体望遠鏡キット oa-sorae-jp 0

サイトロンジャパン、仕組みを学べるコンパクトサイズの学習用天体望遠鏡キット

株式会社サイトロンジャパンは、ACUTER OPTICSとコラボレーションした学習用天体望遠鏡キット「MAKSY60(マクシー60)」「NEWTONY(ニュートニー)」を6月30日より発売開始します。

MAKSY60(マクシー60)」「NEWTONY(ニュートニー)」は、望遠鏡の鏡筒にカバーが付いており、中の仕組みを学ぶことができる学習用天体望遠鏡キットです。学習用でありながら本格的な光学系を採用しており、月面のクレーターや木星のガリレオ衛星、土星の輪などを観測することが可能。更に、スマートフォンアタプターが標準で付属しているので、手軽に月や惑星などを撮影することができます。

コンパクトで軽量な筐体は、夜に活躍するだけでなく、明るい時間帯に草木や動物など幅広い使い方で楽しむことができます。

価格はいずれもオープンプライスですが、大手家電量販店では「MAKSY60」は12,800円、「NEWTONY」は5,980円で予約を受け付けています。

 製品の仕様

■MAKSY60

・光学系:マクストフ・カセグレン式望遠鏡
・倍率:37.5倍
・主鏡直径:60mm
・焦点距離:750mm
・アイピース焦点距離:20mm
・付属品:アイピース(20mm、撮影用、スクリーンアイピース)、ゴムバンド、スマートフォンアダプター
・鏡筒質量:約422g(接眼アクセサリー含まず)

■NEWTONY

・光学系:ニュートン式反射望遠鏡
・倍率:20倍
・主鏡直径:50mm
・焦点距離:200mm
・アイピース焦点距離:10mm
・付属品:アイピース(10mm、撮影用、スクリーンアイピース)、ゴムバンド、スマートフォンアダプター
・鏡筒質量:約235g(接眼アクセサリー含まず)

cat_11_issue_oa-sorae-jp oa-sorae-jp_0_2i02isvgi85m_ブラックホールとも中性子星とも言い切れない質量ギャップの天体 2i02isvgi85m 2i02isvgi85m ブラックホールとも中性子星とも言い切れない質量ギャップの天体 oa-sorae-jp 0

ブラックホールとも中性子星とも言い切れない質量ギャップの天体

重力波望遠鏡の登場により、ブラックホールや中性子星の合体にともなって放出された重力波がこれまでに何度も観測されています。今回、2019年8月に捉えられた重力波から、観測史上最も軽いブラックホールもしくは最も重い中性子星が検出されたとする研究成果が発表されています。

■ブラックホールと中性子星のあいだに横たわる質量ギャップを埋める存在

太陽の8倍以上重い恒星が超新星爆発を起こすと、ブラックホールや中性子星が誕生すると考えられています。ブラックホールの質量は太陽の5倍以上、中性子星の質量は太陽の2.5倍以下とされていますが、「質量ギャップ(mass gap)」と呼ばれる太陽質量の2.5~5倍の範囲については観測例がなく、ブラックホールと中性子星の境界には謎が残されていました。

日本時間2019年8月15日朝、アメリカの重力波望遠鏡「LIGO」と欧州の「Virgo」は、連星の合体にともなって放出されたとみられる重力波「GW190814」を検出しました。合体した天体の質量は、太陽の約23倍および約2.6倍とされています。

重いほうの天体はブラックホールとみられていますが、問題は軽いほうの天体でした。太陽の2.6倍という質量は前述の質量ギャップに位置しており、ブラックホールとも中性子星とも言い切れません。GW190814の研究に参加したVicky Kalogera氏(ノースウエスタン大学)は「ブラックホールなのか、それとも中性子星なのかはわかりませんが、どちらにしても記録が更新されます」と語ります。


2年前の2017年8月に検出された重力波「GW170817」は中性子星どうしの合体にともなう爆発現象「キロノバ」を伴っており、可視光をはじめさまざまな波長で追加観測が行われました。GW190814でも検出後ただちに対応する天体の捜索が行われましたが、該当するものは見つからなかったといいます。

重力波以外で観測できなかった理由として、GW190814はGW170817よりも6倍ほど遠いおよそ7億8000万光年先で発生したとみられることや、ブラックホールどうしの合体は光(人の目に見えない波長も含む)では見えない可能性があげられています。また、Kalogera氏はゲームの「パックマン」に例えながら、軽いほう天体が中性子星だったとしても、9倍重いブラックホールに丸呑みされてしまったことで光では観測できなかった可能性に触れています。

研究に参加したCharlie Hoy氏(カーディフ大学)が「これはほんの始まりにすぎません」と言及するように、質量ギャップにあたるブラックホールもしくは中性子星の存在は明らかになったばかりです。同じく研究に参加したPatrick Brady氏(ウィスコンシン大学ミルウォーキー校)は「観測能力が限られていたことが原因で、質量ギャップが存在すると思われていただけなのかもしれません。時間とより多くの観測が教えてくれるでしょう」とコメントしています。
 

Image Credit: N. Fischer, S. Ossokine, H. Pfeiffer, A. Buonanno (Max Planck Institute for Gravitational Physics), Simulating eXtreme Spacetimes (SXS) Collaboration.
文/松村武宏

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成層圏から見下ろす大地と海。米企業が宇宙を感じられる気球の旅を計画中

米スペース・パースペクティブ社は6月18日、高高度気球「スペースシップ・ネプチューン」による無人試験飛行を2021年に実施すると発表しました。同社はスペースシップ・ネプチューンによる旅行ビジネスへの参入を目指しています。

■9人乗りの与圧カプセルで高度3万mを2時間飛行

スペースシップ・ネプチューンは最大8人の乗客(スペース・パースペクティブでは「探検家」と表現)とパイロット1人が搭乗できる与圧カプセルを備えていて、国際線旅客機のおよそ3倍にあたる高度3万m(30km)の成層圏を2時間に渡り飛行する計画です。

あくまでも気球であるため高度100km以上(80km以上とする場合も)とされている宇宙空間には到達しませんが、湾曲した水平線から昇る太陽や、真っ暗な空の下に広がる大地や海という、宇宙に限りなく近い視点からの眺めを楽しむことができます。


発表によると、出発地はフロリダにあるNASAのシャトル着陸施設を予定。飛行の所要時間は6時間で、3万mから降下したスペースシップ・ネプチューンは洋上に着水し、待機していた船舶に収容されます。全周に渡り大きな窓が設けられている与圧カプセルからは360度のパノラマビューを眺めることが可能で、長時間の飛行に備えてトイレも用意されています。

また、与圧カプセルの外部には研究用の機器を取り付けられる箇所が設けられており、大気科学、天体物理学、太陽物理学、宇宙生物学といった分野の実験や観測に向いていることもアピールされています。

無重力を数分間体験できる短時間の宇宙旅行プランとはまた違う、成層圏を飛ぶのんびりとした気球の旅。料金は1人当たり12万5000ドル(約1340万円)と報じられています。



Image Credit: Space Perspective
文/松村武宏

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cat_11_issue_oa-sorae-jp oa-sorae-jp_0_23n6ho1dtuy3_天の川銀河に最も近いスターバースト銀河の全体像 23n6ho1dtuy3 23n6ho1dtuy3 天の川銀河に最も近いスターバースト銀河の全体像 oa-sorae-jp 0

天の川銀河に最も近いスターバースト銀河の全体像

こちらはカシオペヤ座の方向およそ220万光年先にある不規則銀河「IC 10」を撮影した画像。不規則という分類名が示すように、星々が無秩序に集まっているような姿をしています。IC 10は19世紀後半には発見されていたものの、天の川と重なるような位置に存在しているために観測が難しく、なかなか研究が進まなかったといいます。画像には針状の光をともなう星があちこちに写っていますが、これらはIC 10のずっと手前、天の川銀河にある星々です。

天の川銀河やアンドロメダ銀河(M31)などと同じ局部銀河群(局所銀河群)に属するIC 10は、星形成が活発なスターバースト銀河とされています。局部銀河群におけるスターバースト銀河はIC 10のみとされているため、IC 10は天の川銀河から一番近いスターバースト銀河ということになります。

活発に星を生み出すIC 10では、表面温度が摂氏20万度に達するような巨大で明るいウォルフ・ライエ星や、恒星と中性子星もしくはブラックホールから成るX線連星が幾つも見つかっています。X線連星のなかには中性子星やブラックホールがウォルフ・ライエ星とペアを組んでいるとみられるものもあり、大きく変化するX線の強さは連星の相互作用の激しさを示しているようです。急速に星々が形成されるスターバースト銀河のなかでも最寄りのIC 10は、研究者がX線連星を観測するのに適した銀河とされています。

画像はセロ・トロロ汎米天文台で撮影され、2020年6月18に公開されました。


Image Credit: CTIO/NOIRLab/NSF/AURA
文/松村武宏

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cat_11_issue_oa-sorae-jp oa-sorae-jp_0_0juj9irxbt15_蒸気を噴き出し飛び上がるドローンが氷の衛星を探査するコンセプト 0juj9irxbt15 0juj9irxbt15 蒸気を噴き出し飛び上がるドローンが氷の衛星を探査するコンセプト oa-sorae-jp 0

蒸気を噴き出し飛び上がるドローンが氷の衛星を探査するコンセプト

氷の地殻の下に海が広がり、生命が存在することも期待されている木星の衛星エウロパや土星の衛星エンケラドゥス。これら「氷の衛星」は表面に複雑な地形が存在している可能性があり、無人探査機が移動する上での障害となるかもしれません。NASAのジェット推進研究所(JPL)では将来の探査計画に備えて、荒涼とした氷の衛星の表面をジャンプして移動する無人探査機の研究が進められています。

■現地で採掘した氷を利用する無人探査機「SPARROW」


Gareth Meirion-Griffith氏(JPL)が研究している「SPARROW」(※)は険しい地形が予想される氷の衛星の表面を調べることを目的としたサッカーボール大の無人探査機で、球形のケージを取り付けたドローンのような外見をしています。地表を走行する探査車は穴やクレバスなどのさまざまな障害物に行く手を阻まれる可能性がありますが、SPARROWはこうした地形を飛び越えることで回避しつつ、あちこちに移動しながら探査を行います。

ただし、ドローンによる探査ミッション「ドラゴンフライ」が計画されている土星の衛星タイタンとは異なり、エウロパやエンケラドゥスには飛行に利用できるような大気が存在しません。そこでSPARROWでは、着陸機が採掘したを融かすことで得た水を充填し、加熱させて生じた蒸気を噴射することで推進力を得て、表面をジャンプするように移動します。移動先で集めたデータやサンプルを着陸機まで持ち帰ったSPARROWは、水や電力の補充を受けて別の目的地へ向かうといった手順を繰り返すことで、氷の衛星のさまざまな場所を探査する計画です。

※…Steam Propelled Autonomous Retrieval Robot for Ocean Worlds(直訳すれば「海の世界のための蒸気推進式自律探索ロボット」)の略

SPARROWはNASAが革新的かつ先進的なコンセプトに対して研究資金を提供するNIAC(NASA Innovative Advanced Concepts)プログラムにおけるフェーズIの対象として2018年に採択されており、推進システムの開発・試験や移動方法の最適化を進めることができたといいます。Meirion-Griffith氏は「小さなジャンプを繰り返すよりも、大きなジャンプ1回のほうが効率的だとわかりました」と語ります。

ジャンプによる移動がしやすい小さな重力に大気のない環境、それに現地で手に入る水を利用することで氷の衛星の探査を目指すSPARROWは、広範囲の探査や狭い範囲の集中探査を行うために複数の機体を送り込むことも構想されています。Meirion-Griffith氏は「他の探査機が足止めされてしまうような地形でも、SPARROWならその向こうへ自由に移動できます」とコメントしています。

 

Image Credit: NASA/JPL-Caltech
文/松村武宏

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ハッブル宇宙望遠鏡が撮影、へび座にはばたく「コウモリの影」

「へび座」の方向およそ1400光年先にある反射星雲には、まるで広げられた黒い翼のようにも見える影が投影されています。「Bat Shadow(コウモリの影)」と呼ばれているこの影は、星雲を照らし出す若い恒星「HBC 672」の光の一部がHBC 672を取り囲む原始惑星系円盤によってさえぎられることで生じたと考えられていて、影の端から端まで移動するには光の速さでも80日以上かかるとみられています。

先日発表された研究成果によると、13か月に渡る観測の結果、この影の角度が変化していることが明らかになったといいます。研究を率いたKlaus Pontoppidan氏(STScI:宇宙望遠鏡科学研究所)が「羽ばたく翼のようです」と語るように、その動きは鳥やコウモリが翼を上下に羽ばたかせているようにも見えます。

▲影の角度が変化する様子を示した動画▲

どうして影が羽ばたくように変化するのか、その鍵は原始惑星系円盤の形にあるようです。発表によると、円盤の形は土星の環のように平らなものではなく、馬の鞍のように反った形が予想されるといいます。


この形の円盤では向きによって光のさえぎられ方が異なるため、ある方向に伸びる影の角度は円盤が回転するにつれて上下に変化します。その様子を地球から見ると、まるで影が羽ばたく翼のように見えるというわけです。

▲原始惑星系円盤が回転するにつれて影の角度が変わる様子を示した動画▲

研究グループでは、原始惑星系円盤がこのような形になり得る理由として、HBC 672を周回する系外惑星もしくは伴星の影響が考えられるとしています。冒頭の画像は2018年8月に「ハッブル」宇宙望遠鏡によって撮影され、同年10月に公開されています。


Image Credit: NASA, ESA, K. Pontoppidan
文/松村武宏

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cat_11_issue_oa-sorae-jp oa-sorae-jp_0_bk1hw5i7bzvq_残骸円盤を持つ若い赤色矮星で見つかった海王星サイズの太陽系外惑星 bk1hw5i7bzvq bk1hw5i7bzvq 残骸円盤を持つ若い赤色矮星で見つかった海王星サイズの太陽系外惑星 oa-sorae-jp 0

残骸円盤を持つ若い赤色矮星で見つかった海王星サイズの太陽系外惑星

南天の「けんびきょう座」の方向およそ31.9光年先にある赤色矮星「けんびきょう座AU星」は誕生してから2200万年ほどとされる若い恒星で、その周りは塵や氷でできた残骸円盤に取り囲まれていることが知られています。今回、けんびきょう座AU星を周回する系外惑星を発見したとする研究成果が発表されています。


■海王星とほぼ同じサイズ、主星の周りを8日半ほどで公転

Peter Plavchan氏(ジョージ・メイソン大学)らの研究グループは、NASAの系外惑星探査衛星「TESS」と赤外線宇宙望遠鏡「スピッツァー」の観測データから、けんびきょう座AU星を周回する系外惑星「けんびきょう座AU星b」が見つかったと発表しました。その直径は海王星とほぼ同じで、質量は海王星の3.4倍未満とみられています。

けんびきょう座AU星bは主星のけんびきょう座AU星から約0.07天文単位しか離れていない軌道を約8.46日周期で公転しているとみられており、主星から離れた場所で形成された後に内側へ移動してきたと考えられています。若く活発なけんびきょう座AU星ではTESSが観測を行った2018年7月と8月にも多数のフレアが生じており、研究グループは観測データからフレアなどの影響を除外した上で分析を行う必要がありました。

主星のけんびきょう座AU星はがか座ベータ星運動星団(ほぼ同じ方向に運動している星の集まり)に属しています。星団の名前になっている「がか座ベータ星」にも2つの系外惑星の存在が知られていますが、いずれも主星から離れた軌道を描いていて、一周するのに約3.3年または約21年を要します。

同じ運動星団に属するこれら2つの恒星はほぼ同時期に誕生したとみられていますが、一方の系外惑星は主星のすぐ近くを、もう一方の系外惑星は遠く離れたところを周回していることになります。研究に参加したThomas Barclay氏(ゴダード宇宙飛行センター、NASA)は「似たような年齢の恒星を周回する系外惑星にみられる違いは、惑星がどのように形成され、そして移動するのかについて、私たちに多くのことを物語っています」と語ります。

なお、研究グループによると、今回見つかったけんびきょう座AU星bとは別の系外惑星による可能性が考えられる明るさの変化が検出されているといいます。Plavchan氏は「TESSの延長ミッションにおける今年中の再観測が実現するかもしれません」とコメントしています。

 
Image Credit: NASA/JPL-Caltech
文/松村武宏

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JAXA、宇宙船運用体験ゲーム「HTV GO!(β版)」公開。PC・スマホで楽しめる!

JAXAは6月26日、宇宙船運用体験ゲーム「HTV GO!(β版)」を公開しました。PC版とスマートフォン版の2種類があり、いずれも無料で通信量のみ、ダウンロード不要で楽しむことができます。

「HTV GO!(β版)」は、宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV)の「ランデブー」と「キャプチャ」をおうちで体験できるゲームで、JAXAの「こうのとり」研究開発員が開発。2019年10月に筑波宇宙センターで特別公開された試作版をブラッシュアップし、PCやスマートフォンのウェブブラウザからプレイ可能となりました。

<ランデブー編>キーボードの方向キー、またはスマホ画面のジョイスティックでスラスタを制御します(Credit: JAXA)

<アーム接近編>キーボードの方向キーでISSに取り付けられたロボットアームを操作(Credit:JAXA)

<最終キャプチャ編>ターゲットピンがグリーンの円の中に入っていることを確認してゆっくり近づけます(Credit:JAXA)

「HTV GO!(β版)」動作環境とリンク

Wi-Fi接続可能な環境

PC版:Windows10(MicrosoftEdge/Chrome/Safari)MacOS(Chrome/Safari)

スマートォン・タブレット版:iOS 13.5.1以上

※公式ではiOSの記載しかありませんでしたが、sorae編集部で検証したところ、Android9、10でも動作を確認。いずれもChromeで検証しています。

以下のリンクから宇宙船運用体験ゲーム「HTV GO!(β版)」にアクセスすることができます。いずれも音が出ますので、音量に注意してください。

●PC版(https://ssl.tksc.jaxa.jp/htvgo/pc/)
※約64MBの通信が発生します。

●スマートフォン・タブレット版(https://ssl.tksc.jaxa.jp/htvgo/smartphone/)
※約53MBの通信が発生します。

また、注意事項として「なるべく画面から離れること、暗い場所でのゲームプレイは避け、部屋を明るくすること、長時間のプレイは避けること」とし、小さなお子さんは保護者の方と遊ぶことを推奨しています。

なお、ゲームの感想やメッセージなども募っており、Twitterのハッシュタグ「#HTVGO」を付けてぜひ投稿しましょう!!


Image Credit: JAXA