嵐・活動休止会見時の二宮和也
演技で魅せた二宮和也
「義理の父親を殺害し、完全犯罪に挑む高校生という難しい役柄を熱演。演劇界の巨匠・蜷川幸雄さんが監督を務めたことでも話題になりました」(スポーツ紙記者)
「まず、非常に頭のいい方だと思いました。一緒に記者会見をしたときに、短い時間で映画の内容を説明しながら自分の意見も端的にスピーチして、その凛とした姿勢に感動しました。
演技力もすばらしかった。撮影のセットのテーブルに座った瞬間にセンサーが動くタイプで、役に自然に入り込みます。理解も、感受性も強く、見る人の皮膚に伝えるような芝居ができる天才だと思いました」
「撮影の合間にカードを使った手品を見せてくれたり、冗談を言うなど、余裕がありましたね。
相葉くんのことをすごく愛していた? のを覚えています(笑)。よく彼の話を楽しそうにしていました。相葉くんがお父さんと一緒に、ふんどし一丁でお祭りにみこしを担ぎに行った話をして“相葉ってホントおもしろいやつなんですよ”と自分の兄弟のように、愛おしそうに笑っていました」(秋吉)
「学校の職員室で先生と口論するシーンで本番撮影を2回やったのですが、二宮さんは同じところでセリフをつかえてしまいました。私は彼に台本を渡そうとしましたが、彼は受け取らず、歩きながら下のほうを見て何度もぶつぶつセリフを言っていた。3回目の撮影では、まったく問題なく言えてOKが出ました。
私が冗談まじりに“ずっと間違えなかったのに、どうしたの?”と聞いたところ、セリフを覚えていなかったわけではなかった。最後の4~5行のセリフを一気に言いたかったのに、途中で息が詰まってひと息で言えなかったそうです。蜷川さんの指示があったのではなく、主人公になり切って、たたみかけるように言うための工夫だったみたいですよ」
「よくゲームボーイのような携帯ゲームをやっていましたね。現場に台本は持ってこなかったのですが、ゲームは持ってきていました(笑)。ギターを持ってきて弾いたことも。まだ始めたばかりだったので腕前は発展途上でしたが、当時から自分の曲を作っていましたよ」(藤石氏)
共演者が語る二宮の魅力とは
「寺尾聰さんと二宮さんのW主演で親子を演じました。絶縁していた2人が長い時間をかけて和解していく物語です。脚本は倉本聰さんで、北海道の富良野市で撮影されました」(前出・スポーツ紙記者)
「バスで移動していて彼が前の席で、僕が後ろに座っていたときに話しかけると、背もたれを乗り越えて一生懸命、聞いていました。つい親近感を抱かせる不思議な魅力がありましたね。二宮さんと一緒のシーンがないときは寂しく思ったことも(笑)」
「陶芸家の役なので粘土の練り方を勉強してから陶器を作ったのですが、なかなかうまくできませんでした。でも、彼はソツなくできていました。師匠のはずの僕が、“これどうやるの?”と聞いていましたからね(笑)」(麿)
「神楽坂のホテルで打ち上げをした際に私も呼んでいただきました。会が始まる前に、二宮さんは私のところにやってきて、“長い間、撮影に使わせていただいてありがとうございました。お世話になりました”とお礼を言ってくれたんです。タレントの方がわざわざ挨拶に来るなんて、すごくしっかりされている方だと思いましたね」
世界をうならせた渾身の演技
「硫黄島でアメリカ軍と死闘を繰り広げた日本軍将兵と祖国に残された家族の思いを描いた作品です。主演は渡辺謙さんで、二宮さんは戦闘の中で彼と親交を深めていく役を演じました」(映画ライター)
「クリントは現場で撮影の開始、終了についてはっきり言わず、1テイクだけでした。セリフを噛もうが、間違えようが、続けるんです。僕は、前日に必死になって覚えたのに、セリフが飛んでしまったこともありました。でも、二宮さんは1~2回、台本を読んですべて頭に入っていたというので、驚きましたね」
「物語の最後に、アメリカ兵士に囲まれてスコップを振り回し、気を失って運ばれるシーンがあったのですが、撮り終えた後、クリントが二宮さんを見て“彼でよかった”と言ったんです。クリントはあまりそういうことを言わない人なので、みんな驚いていましたよ。
■二宮の主な出演作 (デビュー~'08年)
'03年、映画『青の炎』で初主演を務める。完全犯罪に挑む高校生という難しい役を演じ、注目されるように
'04年、ドラマ『南くんの恋人』(テレ朝系)に出演
'05年、ドラマ『優しい時間』(フジ系)で、寡黙で純粋な青年役を演じた
'06年、映画『硫黄島からの手紙』で主演の渡辺謙を尊敬する役を演じ、国内だけでなく、海外でも演技力を評価された
'07年、ドラマ『山田太郎ものがたり』(TBS系)で主演を務める
'08年、ドラマ『流星の絆』(TBS系)で主演を務める