細木かおりさん
「かおりが継がなかったら終わりにする」
「2008年に、初めて引き継ぎの話があったんです。でも、子育ても忙しかったし、そんな覚悟も持てなくて、そのときはお断りしました」
「細木数子という名前が有名になり注目度が大きかったぶん、過激な発言は周りからの反応が厳しいこともあったし、マスコミにいろいろ書かれることもあったりで……。みんなが幸せになるために六星占術を始めたのに、なかなか報われない様子を見ていてはがゆかったですね」
「かおりが継がなかったら、この六星占術は終わりにする」
「六星占術」は、4000年以上も前から中国に伝わる統計学がルーツ。さらに方象学、算命学、易学などを研究し、細木数子先生が独自に編み出した占術です。それを習得するのには、並々ならぬ努力が必要でした。2016年に数子先生の養女になると、正式に「六星占術」を継ぐ後継者になりました。
「数子先生が母という立場になりましたが、小さいころからよく一緒にいて、可愛がってもらったので自然な感じです。年齢が離れているので、私にとっては優しいおばあちゃんって感じかな。また時には、女友達のようななんでも話せる関係です」
「優しかったけど、しつけには厳しかったです。家の中で遊びながら、物を大切にすることや片づける習慣などを自然に教えてくれたっていう感じかな。例えば、小さなころから家族の靴を磨いたり、食器を洗ったり。クローゼットの服をコーディネートしたり、片づけたり。
結婚21年目、夫婦円満の秘訣
「占いというと、恋愛がテーマになることが多いけど、親子や家族にも関心を持ってもらえたらと思ってます。人間関係はすべての運気の要。そのいちばん身近で大切にしたいのが、家族ではないでしょうか。夫婦間、親子、きょうだいなど、星人の性質やそれぞれの運気を知ることで、気持ちのいい家族のかたちが見えてくるはずです」
『家族は生きるパワーの源』と話すかおりさん。絆を深めると、人生はより豊かで満たされたものになると教えてくれました。
「家族の根は早く持つことで、幹が太く育ち、子孫繁栄という大きな実をたわわにつけることもできると言われて。そのときは、早いかなと思いましたが、今になると家族がいたことで自分が大きく成長できたなって」
「長く一緒にいると、なんでも当たり前になってしまうでしょう? でも夫婦はもともと他人からのスタート。常に相手に謙虚でありたいし、感謝の気持ちを忘れずにいたいなと思ってます。
『言わなくても、やらなくても、わかるでしょ』となると、それがすれ違いのもと。家族だから許してくれるというのは甘えかなと思います。距離が近いとついその大切さを見失ってしまうけど、いちばん大事な場所だからこそ、言葉や行動で誠意を尽くしたいですね」
「私は結婚したのが早かったからかもしれないけれど、子どもに親だからという姿勢で接してこなかったですね。一緒に遊びながら、おしゃべりしながら、ちょっと年上の友達みたいな態度を心がけていました。それがよかったのかな。学校であったことも、なんでも話してくれましたね」
「出来合いのものや外食ではなく、なるべく料理は手作りするようにしています」
「料理はね、家族への愛情表現だって思うんです。ほら、子どもが小さいときはスキンシップもできるけど、大きくなると機会もないしね。だから、いつだって思っていることを料理に込めたいなって」
六星占術は人生の羅針盤
「そうですね、新スタートの年は、未来を考えるきっかけにするといいと思いますよ。六星占術は、人生の羅針盤。運命周期や運気を事前に知っておくことで、1年先や3年先の人生の計画が立てられるでしょう?
「時代が変わり、大きく世の中が動くときだからこそ、家族の繁栄や、先祖の大切さに目を向けてほしいと思います。そのことが、きっと明るい未来を引き寄せるポイントになるはずです」
「楽しくわかりやすく、メッセージを伝えたいですね。六星占術を通してみなさんが幸せになることを願っています」
取材・文/松川智美(薫白竜)
プロフィール
細木かおり(ほそき・かおり) 1978年12月11日生まれ 木星人(+) 家族は、夫と3人の子ども〈20歳の長男、18歳の長女と16歳の次女〉、3匹のトイプードル。六星占術を細木数子さんから引き継ぎ、後継者に。六星占術での個人鑑定、「kaorism」の講演会、携帯サイトでの「親子相談」、そのほか週刊女性の連載やテレビ出演など、幅広く活躍中。『新版 幸せになるための先祖の祀り方』細木数子 細木かおり共著 飛鳥新社刊 好評発売中。