飼い主の男性にヘビが大きなエサを丸のみするメカニズムを尋ねると、口を開けたヘビが下アゴ部分を左右に広げて取り込む様子を両手を使って丁寧に説明してくれた。
「ホッとしています」
「見つけたいという気持ちと、自分がやってしまったことの大きさを反省していました。ヘビがだれかにケガをさせてしまうことがあってはいけない。そうなる前に絶対捕まえたい気持ちがありました」
「本当にありがたい気持ちでいっぱいです」
「自宅から出ると追いかけられてしまう状況になり、なかなか自宅の周りは探せなかった。山(雑木林)に入って探していました」
「夜間に探すときに使うんです。仲間が来てくれると、夜間でも山(雑木林)に入れるので助かります。それと、晴れている日の明け方と夕方を重点的に探しています。太陽が出てきて体を温めるため姿を見せるのではないかと思い、また寒くなる夜が来る前に隠れるため移動するのではないかと思いまして」
一件落着後、飼い主に対する意見に変化が
《飼い主は確かにやらかしたよ
だけど逃げも隠れもせず、マスゴミの前に姿をさらし、追い出され、仕事を休み
そしてそれでも最後まで探し続けていた
十分に償ったと思う
俺は責める気にはならないね
とりあえず、ゆっくり寝てくれ》
《私も同感です。初めは飼い主さんに少し厳しめの感情を抱きましたが、謝罪し取材にも答え、仕事を休んで連日捜索に加わり、かわいがっていたペット達も手放し、それらが当然という意見もあるようですが私は十分誠意を感じました》
《飼い主は悪意があってやらかしたわけでもないだろし、十分に反省していますよ。
長い人生の中でたまたま失敗しただけのことです》
《うん 寛容な意見があるのは社会全体としてはよいことかも。
ただペット禁止明記の賃貸で大蛇複数持ち込んで飼育、はバレたら契約違反で追い出されるのは当然で自業自得だけどね。次はOKなとこでやってほしいね》
(※コメントはすべてYahoo!ニュース コメントより)
「それは報じないでいただけませんか。私みたいなヘビマニアからすると、法改正によって個人では新たに飼えないので、手に入れたくても手に入らない種です。生き物の価値というのもイヤな話なんですが、そういう意味では価値の高い生き物なのかもしれません」
◎取材・文/渡辺高嗣(フリージャーナリスト)
〈PROFILE〉法曹界の専門紙『法律新聞』記者を経て、夕刊紙『内外タイムス』報道部で事件、政治、行政、流行などを取材。2010年2月より『週刊女性』で社会分野担当記者として取材・執筆する