ゲーム依存対策が県内の教育現場で広がりを見せる中、県教委の工代祐司教育長は24日、県内すべての小中学校、高校などに配布された啓発用DVDや四国新聞のタブロイド紙について、学校での活用をさらに強化する考えを示した。各校で授業全校集会での活用が進んでおり、自由な時間が増える夏休みまでに県内すべての小中学校や高校で活用されるよう、県教委として働き掛けていく。
国内初のネット依存外来を設けた久里浜医療センターの樋口進院長や教育評論家の尾木直樹さんが出演するDVD「ゲーム依存から子どもを守る!」は四国新聞社が制作し、県、県教委が推薦。県や県教委などを通じ、県内すべての保育所や幼稚園、小中学校、高校などに配布した。タブロイド紙「こどもニュース 特別号」は、世界保健機関(WHO)がゲーム依存を国際疾病に正式認定した直後の6月、県内の小中学校や高校など約290校に配布した。
このうちDVDについて県教委が小中学校12校をサンプル調査した結果、全校集会や学級活動、授業参観などの機会に活用していたほか、1学期の終業式での活用を計画するなど、いずれも使用を予定していた。県立高校29校でも4校が活用済みで、残る25校も夏休み前など効果的なタイミングで使用する方針。
工代教育長は「実際に依存に陥った経験者の話なども盛り込まれており、依存症の恐ろしさを分かりやすく学ぶことができる」とした上で、「各学校ともDVDを使用した活動を前向きに検討していると聞いているが、県教委としても、校長会などで7月にも再び活用を促したい」とした。
また、こどもニュースに関しては、既に児童・生徒に配布したり、授業で使ったりした小中学校がある一方、DVDとセットで活用を計画している学校も多いという。県立高校では22校がホームルームなどで配布。残る7校は夏休み前などに使用する。
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