防衛省は14日、米軍輸送機オスプレイが参加する日米共同訓練を、高松、坂出両市にまたがる五色台の陸上自衛隊国分台演習場などで12月に実施すると発表した。同機を使った実動訓練は四国では初めて。国分台演習場のほか、滋賀県の陸自饗庭野(あいばの)演習場などを拠点に1日から13日まで行い、陸自と米海兵隊合わせて約750人が離着陸訓練などに取り組む。
同訓練は、米軍基地が集中する沖縄の負担軽減などが目的。2016年の日米合同委員会の合意に基づき、各地の演習場を使って実施しており、8回目となる。
防衛省などによると、今回は国分台、饗庭野、日本原(岡山県)の3演習場や明野駐屯地(三重県)などが訓練場所。米子駐屯地の陸自隊員ら約450人と沖縄県の米軍キャンプ・シュワブや普天間基地に駐留する海兵隊約300人が参加する。オスプレイ4機や陸自の航空機などは、2~6日、9~12日の最大9日間使用する見通し。
このうち、国分台演習場の訓練には数十人が参加。オスプレイの離着陸や地上給油、地上部隊による偵察などが中心で、射撃訓練は行わない。オスプレイの詳細な飛行ルートは明らかにしていないが、饗庭野への移動などを想定。市街地上空は原則飛行しない。訓練時間は、最も遅くても午後10時までを予定している。
14日は森田治男中国四国防衛局長らが県庁や高松、坂出両市役所を訪れ、西原義一副知事らに訓練概要を伝えた。副知事らは、オスプレイによる事故やトラブルを念頭に、安全面の徹底と県民の不安解消に努めるよう求めた。
報道陣の取材に応じた森田局長は「日米航空機による空中機動を重視した訓練であり、訓練場所は米軍との調整で決定した。安全確保に関しては米軍側にしっかり求める」と話した。訓練期間中の2~12日は高松防衛事務所に窓口を設け、県民の懸念などに対応する。問い合わせは〈087(823)1331〉。
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