正月の縁起物「柳もち」作りが23日、丸亀市郡家町で行われた。地元の住民グループ「領家重元あゆみ会」(西風浩二会長)の会員や親子連れら約100人が家内安全などを願い、柳の枝に紅白の餅の花を咲かせた。
柳もちは昔から地元に伝わる風習で、かつて農家では土間の米俵に柳もちを飾り、五穀豊穣(ほうじょう)に感謝したという。伝統行事を子どもたちに伝えようと、同会が1987年から毎年体験会を開いており、今年で32回目。柳もちを松や梅、ナンテンとともに竹筒に挿したオリジナルの正月飾りを作っている。
この日は、会員が午前6時半から作業を始め、30キロのもち米を石臼と杵(きね)などでつき上げた。餅の半分は食紅で色を付け、子どもたちは小さくちぎって、柳の枝に丁寧に飾り付けた。郡家小3年の近石ヒナノさん(8)は「きれいに飾り付けようと思って頑張った。お餅はおいしかった」と笑顔で話していた。
柳もちの正月飾りは高さ約1~2メートルで、150セットを作製。同会が31日夜から地元の神野神社正八幡宮で行う年越しイベント「ゆく年くる年」の協賛者らに贈る。